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男子高生×自転車=弾丸

法改正により、アウトローな自転車乗りに罰則が与えられるようになるらしい。
時代の流れだね。

いや、自転車って危ないよね。
いかに人力二輪車とはいえど、乗り手によっては凄まじいパワーが出ます。

もう十年以上前、私の弟が男子高校生だったとき、自転車で原付をひいたことがある。
本当ですよ。
文章は間違っていません。
自転車で、原付を、ひいたんです。

相手は新聞配達の原付のおじいちゃん。

私の弟は自宅に帰ろうと、トップスピードからやや減速しつつ、鋭角にカーブを曲がりました。
ここを曲がれば家はすぐそこ。
曲がったあとに急激に減速し、「キキーッ」と自転車に悲鳴を上げさせて帰って来るのが彼の日課でした。

そこに運悪く居合わせたのが夕刊を配達していた原付のおじいちゃん。

弟が左折した角を出て、右折しようとしていました。
交差点ではなく、もはや集合住宅敷地内なので、止まれ標識などもちろんなく。
これからスピードを乗せようとしていた原動機付二輪車と、これからスピードを落とそうとしていた人力二輪車が角で激突。

吹っ飛んだのは原付の方でした。

うちの弟は身長が百八十センチ近くあり、中学生のときは砲丸投げをしていたくらいなので、体格が結構良い。
塗り壁みたいな感じ。

しかも男子高校生の自転車のスピードだからね。
あれは正味弾丸と言っても差し支えないよね。
若さと体力に物を言わせた弾丸。
チャリに(距離的にも速度的にも)限界はないと信じているお年頃。
このくらいの年だと、自転車でどこまででも行くからね。
しかもすんごい速度で。

吹っ飛んだ原付のおじいちゃんは己と原付を繋ぐ両手を離してしまい、地面にずさっと。
幸い大きな怪我はなかったから良かったんだけど。

母曰く、少しお金を払ったらしい。
治療費として。
原付のミラーも壊れてて、もう言い逃れ出来ない感じだったらしい。
なんせ無傷だったからねうちの弟。

「大丈夫ですか?」と原付のおじいちゃんを助け起こし、丁度家にいた母を呼び、そして怒られたと。
それ以来彼の帰宅時の「キキーッ」は幾分か控えめになった思い出。

このように、自転車は乗り手によってはスピードも危険度も無限大なので、法改正には大いに賛成するところ。

改めて研修とか受けなくても誰でも乗れるからね。
それも怖い部分ではある。

私も重々気を付けて、今後の自転車ライフを乗りこなそうと思います。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
次回以降もお付き合いいただけると嬉しいです。
それではー。

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