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「衛宮さんちの今日のごはん」振り返り上映会トークショーレポ+α

10月19日(金)にTOHOシネマズ新宿で行われた「衛宮さんちの今日のごはん」振り返り上映会&トークショーに行ってきましたので、その様子をレポしたいと思います。

ちなみにTOHOシネマズ新宿は今回初めて行きました。歌舞伎町にあることは知っていたんですが、まさか衛宮ごはんという癒やしアニメを観るために、夜の歌舞伎町という癒やされない街を歩くことになるとは思いもしませんでした。できることならバルト9がよかった…。

新しい劇場なので、場内も綺麗だし椅子もふわふわだし、立地以外は最高でした。立地以外は。

先行抽選にあたったおかげで席も前のほうで、開始10分ほど押してしまい、最後は終電の関係で10話まるまる見られなかったのが大変悔やまれること以外は大変楽しく、最高でした。

ちなみに振り返り上映会ということもあり、ほぼ全員視聴済みだったので、ネタバレ配慮せず進みます。

※なお、記憶を絞り出しながらメモしましたが、実際のトーク内容に対して漏れや齟齬がある可能性があります。その点ご了承ください。

司会進行の松澤千晶さんが神すぎた。

いきなりすみません、トークショーの内容に入る前に松澤さんについて語らせてください。トーク内容だけ読みたい方は読み飛ばしてくださって結構です。

司会進行は、2018年のAbemaTVでのHF公開直前特番でも司会を務めた松澤千晶さん。

私は恥ずかしながらこのHF特番で初めてこの方を知ったのですが「ランサー推しなので青い服を着てきました」と言っていたのを見て「あーこの人、美人の皮を被ったガチオタだ」と感じたのをよく覚えています。

そんな松澤さんを生で見るのはこの日が初めて。席は前から5〜6列目で結構近かったんですが、映像で見るより美人。やばい。
ダークグレーのワンピに絶妙な透け感のストッキングで美人オーラがやばい。この人がオタクって嘘でしょ………??

特に印象に残ったのは、松澤さんが撮影録音禁止の注意をするときに「どうしても忘れたくないという方は、心に刻みつけて帰ってくださいね」というオタクの心に寄り添ったコメントをしたこと。優しすぎて惚れるかと思った。女神かよ。

そして優しいだけでなく仕事もできる。

松澤さんの神進行のおかげで、お話が長くなりがちな近藤社長がうまく制御されて、一から十まで安心して聞けるトークショーでした。流れが自然すぎた。(※個人の感想です)

空気も読めて進行も上手くて配慮ができて美人というパーフェクトオタク。ファンになりそう。

以上松澤さんについて終わり。

お待たせしました。本題に入ります。

質問①アニメ化するにあたってのエピソード

杉山さん
「あの美味しくて優しい世界がアニメ化するのかとわくわくした」

植田さん
年末SPをリアタイ視聴してアニメ化を知った。このアニメはずるいと思った。あと一話の最後の甘々なセリフ、あんなこと言っちゃうの…!?とドキドキした」
※わかる。あのセリフは尊すぎて毎回泣く。

近藤さん
「アニメ化のきっかけは、原作1巻発売記念のコラボカフェをやったときに、雰囲気がとてもよく、アニメ化するしかないと思った。親子で来てくれている人もいた。すぐ電話してアニメ化の話を進めた」

質問②現場の雰囲気、制作の時のエピソード

杉山さん
「ギャグに振り過ぎるとカニファンになるし、シリアス過ぎると本編だし、はじめのうちは衛宮ごはんならではの日常の芝居を調整する必要があった。現場では川澄さんが2話でランサーを出迎える時に警戒しすぎて「剣振りそう」とNGを食らっていた」

植田さん
「凛は今まで色んな作品に出ているけど、たとえばカニファンはどっちかっていうとキレのあるツッコミ役だったり、HFでは一歩引いていたりした。日常といえばプリヤにも日常のシーンはあったけど、こんなにも優しく穏やかな気持ちになれる凛は初めて
※プリヤについて話す時「日常のシーン……あ、最初だけね」と付け加えていて笑いが起こってました。

近藤さん
「基本的に楽しい現場。リアルを再現することに注力していて、作画マンの机にベーコンが実際に置いてあったりする。
固有結界のように現実にないものをアニメにするのは難しいけど、実際にあるものを違和感なくアニメにするのも難しい」

「毎回作画の現場は盛り上がっていて、料理シーンは作監同士が競い合ってクオリティアップを続けている。6話のハンバーグが最高潮で、あれを三浦監督が絶賛したことで、さらに火がついてヒートアップ。特に(8話の)チャーハンの米粒をフライパンでかき混ぜるカットを、5秒間作画で全て描くとかはもう狂気のレベル。」

「BGMもフィルムスコアリングで劇場版と同じ手法。通常TVアニメは曲を先に用意してシーンに合わせて切り貼りするけど、衛宮ごはんでは毎回個別に発注し、多い時はTake6〜7重ねることも。椎名豪さんはとてもこだわりを持って作ってくれている」

「効果音担当の人は、毎週レシピ通りに料理を作って、生の音を録音して、SEを作っている。最近公開された10話ではからあげを叩く音などもちゃんと入っている。そして毎回「美味しかった!」と料理の写真を送ってくれるのでツイッターにあげている」
※以前近藤社長のTwitterで拝見しましたが実際すごく美味しそうでした。

「Abemaの統計だと、スマホでみている人が多いから気付かれていないことも多いと思うけど、こだわって作ってるので、今回こんな大画面といい音響で、観てもらえるのは嬉しいこと」

実際、劇場で観ながらBDですら気づかなかったとにかく細かい調理時の音だけでなく、藤ねえがみかんを転がす音や、衣摺れの音などが仕込まれていたことに気づき、情報量の多さに圧倒されました。

作画についても、通しで観たことで、回を追うごとにレベルが上がっていくのが顕著にわかって面白かったです。

描き込みが増えるのはもちろんなんですが、たとえば、2話の鮭の臭み抜き用の塩はパラパラと均一にかかるただの粒でまだアニメ的ですが、10話のサンマにかける塩は「あ〜〜うん、塩かけるとこんな風になるよね〜〜〜」というリアリティ溢れる塩に変わっていました。ファサッてかかってる。

最近は立体的な表現やグラデーションをブラシや3Dでやるアニメも多いですが、このアニメはほとんどを手描きの線の描き込みで表現しています。もし原画で見たこと無い方がいましたらufotableのブログなどに公開されているので、ぜひ一度、料理シーンの原画を見てみてください。実際、狂気です。

質問③注目してほしいシーン、見所

植田さん→7話 士郎が凛にお茶漬けを作ってくれるシーン
植田さん「外食もしんどいくらい疲れた時に、こんな風にお茶漬けだされたら、もう一生お世話になりたいと思ってしまう」
近藤さん「この回は久しぶりに凛メインということもあり、UBWのような雰囲気で懐かしく感じた」
※ちなみに植田さんは士郎のことを士郎さんと読んでいました。可愛い…。
あとこの回は、最後の縁側のシーンで、撮影処理がUBWのTVシリーズを思わせる光の入り方で、綺麗だなって思った覚えがあります。

杉山さん→6話 切嗣とハンバーグを食べるシーン
杉山さん「高校生の士郎はほとんど喋らないけど本編との関係性を感じてグッとくるものがあった」
植田さん「このレシピは衛宮ごはんの中で、エピソード的にも美味しさ的にも最高のレシピだと思う。私はもう3回作ってます。玉ねぎ生と炒めたの半々だから歯ごたえもいいし、焼き加減も考えられていて絶妙。みなさんも簡単だからぜひ作ってみて」

近藤さん→音響、背景美術
近藤さん「とにかくこだわっているので見てほしい。効果音はマイクの位置などを試行錯誤して録られていて全て生音。
背景はアニメ界の重鎮が描いている。タツノコやナウシカ、昔のマクロスの劇場版、ufotableでは空の境界などにも関わっている。若手の育成もしながら現場でバリバリやっている美術担当。
ずっと劇場版ばかりを手がけてきて、65歳にして初めてTVシリーズ参加。美術監督も出来るほど、まだまだ視力は衰えておらず、現場に自転車でやってくる、元気で若々しいおじいちゃん」
植田さん「めちゃくちゃ豪華ってことですね」

※65歳の元気なおじいちゃん、もとい海老沢一男さんはHFだと柳洞寺の壁の大仏の絵とか描いてた方ですね。

私は衛藤功二さんの描くTM作品の背景もめちゃくちゃ好きなんですが、衛宮ごはんのアナログ背景のあったかさで、衛宮邸や、遠坂邸の地下工房、時臣の部屋など本編と同じ場所が描かれているのが本当に好きです。

◆告知

円盤3巻の告知がありました。
この日初公開のジャケは凛と士郎の2ショット。
杉山さんと植田さんがちょうどジャケの凛と士郎と服の色も同じで、
なんかよかったです。

ここでも松澤さんが「目に焼き付けてくださいね」と言ってました(笑)

公式ツイッターを見ると写真が上がってますね。

そして11話の情報が断片的に語られました。
個人的に、ここがクライマックスだった。理由は後述。

近藤社長曰く。
「第二弾キービジュアルは、後半の展開を詰め込んだイラストという話は以前しましたが、11話は待ちに待ったキービジュアルの真ん中ででっかく写ってる人が出てきます。TAaさんに原案をおこしてもらいufotableでアニメ化しました」

杉山さん「とにかく諏訪部さんがただ料理してるだけなのにいちいちかっこいい
近藤さん「かっこよすぎて誰に言うてんねんってなる」
植田さん「ぜひ自分に言われてると思って楽しんでください」

そして原画が一枚だけ公開。
シャツ着てエプロンつけて菜箸構えたアーチャーの横顔。

◆最後の挨拶

近藤さん
「こんな時間に、お腹が空くアニメを見るみなさんチャレンジャーですね。大きなポップコーン抱えてた人いましたけど大正解です。
長く続けてきて、僕らも毎月1日と言えば衛宮ごはんといった感じになっています。今日は大きいスクリーンといい音響なんで、ぜひ細かいところまで観て楽しんでください」

植田さん
「観ていてとてもおなかが空くアニメですよね。ぜひ、明日の朝や昼に、今日見た料理を作ったり注文したりして、いろんな形で衛宮ごはんを楽しんでください」

杉山さん
「11月1日はついに、あの人が衛宮ごはんに登場します。あの人とあの人がわーってなります…って、これ以上はネタバレになるので多くは語れませんが、楽しみにしていてください。BD3巻もよろしくお願いします。」

ところどころうろ覚えですが、だいたいの内容は網羅している気がします。
というわけで、トークショーのレポは以上です。

上映会全体の感想

トークショーの内容を踏まえ、振り返り上映会は非常に楽しめました。
大きな画面で、緻密にリアリティを込めて作り込まれた作品を観るというのは、ものすごく安心感があり、素晴らしい体験でした。

10話前にちょうど帰らなきゃいけなかったので、トークにあった「からあげを叩く音」が聞けなかったのが悔やまれます。

でもFate知らなくてもこれだけ好きな人いるのわかるわ。
おいしいごはんはみんな好きだもんね。
まだ観たことない人も、いろんな配信サイトで配信されてるのでぜひ観てみてくださいね。

正直、全話放送終了後に、ぜひまたやってほしい。
今度はぜひ、駅から近いバルト9で…!!(切実)

〜まじめな感想 おわり〜


ここからはただの気持ち悪いオタクの感想なので大丈夫な方だけどうぞ。


とにかく心が忙しかった一挙上映会

突然ですが、私はFateのキャラはFGO含め本当にみんな大好きなんですが、冬木時空において特に好きなキャラは、士郎と、青いのと赤いのと神父です。

そんな私は1話のラストに涙し、2話で終始ときめき体力を使い果たし、3〜6話で浄化され、7話のビーチバレーで動揺し、8話でHFを想いまた泣き、9話で一瞬出てきた青い男に翻弄された後に夫妻の尊さで泣き。

そして10話は終電のせいで帰らざるを得なかったけど大画面で花屋さんが観たかった…!!!

衛宮ごはんは全体的に原作を知っていると二重で楽しめる尊い展開が多いんですが、ときおり軽率に登場する青い男のせいで、尊い気持ちの中に煩悩が混ざってくるんでめちゃくちゃ心が忙しかった。

いや、たくさん出てくるのは多分、ファンサというか、ホロウのオマージュだと思うんですけど。でもね。うん。

正直大画面で映る二の腕とか胸筋とか本当に無理だった。なんでマッチョなのにあんなムチムチした服着てるの?自重して欲しい(すき)

11話の告知が控えめに言って余命宣告

とにかく11話が怖いです。
告知を聞きながら(やばい。死ぬ。ufotableに殺される)と思いました。

もちろん、第二弾キービジュアルが公開された時点で赤い人メインの回があることはわかっていました。そして隣になんかウェイターの格好した青い人がいるんですよ。え?嘘でしょ?何考えてんの?

原画はアーチャーだし、諏訪部さんのことにしか触れられてなかったけど、杉山さんが「あの人とあの人がわー」って言ってたんですよ。
あと「今後の展開を詰め込んだ話」なのにまだウェイター出てないんですよ。

だから、多分青い人もおそらく出ます。(※単なる個人の予想です)
推しがダブルで、同時に。下手したら絡むかもしれない。

あのですね。私、ホロウの、ウェイターランサーが死ぬほど好きなんですよ。彼が登場するお話の内容も含めて。私なんかが言わなくても、これ好きな人いっぱいいると思うんですけど。

たぶん、ホロウの立ち絵差分の中で屈指の女子人気を誇るんじゃないかと思います。(※私調べ)

で、話を衛宮ごはんに戻しますが、そもそもステイナイト及びホロウにおける二次創作は、ホロウの「後日談。」時空をベースにした平和時空が多く、衛宮ごはんもその例にもれず、非常にホロウに近いノリの平和時空です。

そのため、公式スピンオフの中でも、公式漫画なのに二次創作で100万回見たと言うような尊い展開が繰り出されるので、まるで質のいい同人誌を読んでいるような感覚だったんです。(個人の感想です)

そして、それがアニメ化したことで「動く同人誌」とも呼ぶべき最高に殺意の高い代物になってるわけですよ。(褒めてます)

正直、アニメ化したとき最初夢かと思った本気で。

私このジャンルにハマったとき、衛宮邸に上がり込むランサーという最高に性癖なシチュエーションが公式で見られるなんて夢にも思ってなかったもん。幸せすぎて夢かと思った。(二回目)

つまり何がいいたいかと言うと、夢かと思ったアニメで推しCP…もといコンビが、公式からの供給で動いて絡むとか、現実であることを疑うレベルなんですよ。

静止画でもヤバイ物が動くとか、もはや映像の暴力。過剰なファンサは自己肯定感の低いオタクを殺すんだぞわかってんのかありがとうございます。

またufotableに泣きながら貢いじゃう…。

というかですね。てっきり柿のオードブルの話(TYPE-MOONエースに掲載された番外編のアーチャーメイン回)のアニメ化だと思ってたんですが、まさかのここに来てアニオリだと…!?

さっきも書いたけど静止画でもヤバイものが動くのは暴力ですよ。漫画で展開を知っている2話ですら、萌えすぎて吐くかと思ったっていうのに、展開が予測できないってことは、想像するだけでなんか胸のあたりがしんどい。怖い。

トーク内容は、製作時のエピソードも大変興味深かったんですが、告知のインパクトが強すぎてなんと言うか、話を聞きながら「死ぬ」「余命宣告きた」と本気で思いました。

来る11月1日、インパクトの強すぎる15分、私は耐えることが出来るのか(たぶん無理)。

以上、現場からの報告でした。


※後日談 ちゃんと死にました


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