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水面の空

空を見上げる勇気もなく
水面に映った空を見て
全てを知った気になっていた

水面の空は掴もうとしても歪むばかりで
本物はいつまで経っても掴めやしない

人間は空を飛べないってわかってた
けれど認めるのが怖いから
下ばかり向いていた

「飛べなくても見上げていい」と
言ってくれた人がいた

「飛べないなら地を歩けばいい」と
言ってくれた人がいた

「飛べないなら飛べるものを作ればいい」と
言ってくれた人がいた

「飛べないなら飛ぶ夢を描けばいい」と
言ってくれた人がいた

「飛べないなら飛べる人に頼めばいい」と
言ってくれる人がいた

おかげで気付けた

たくさんの道があって
どれを選んでもいいのだと

そうしたら水面の虚像も
悪くないと思えてきた

掴んで歪んで、それもまたよし
沈んでもがいて、それもまたよし

子供みたいに泣いて喚いて
笑って、喜んで
そうやって少しずつ前に進むんだ

顔を上げたその日から
心はいつだって自由
間違えたっていい
空は変わらず私たちの頭上にある

どこへだっていけるし
なんだってできる

大丈夫、大丈夫。

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