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発見しても挿すのは危険!?デッド・ドロップスとは?🌈

皆さん、『デッド・ドロップス』というプロジェクトをご存知でしょうか?

まずは、こちらの画像をご覧ください。

レンガの壁からUSBのコネクト部分だけ出ている、何とも不思議な光景です。

世界中の壁に埋め込まれており、その数、なんと1,200個以上。

この奇妙なUSB、実は、オフラインで情報を拾ったり残したりできるアート作品なんです。


ドイツ・ベルリン出身のアラム・バートルさんが、2010年から行っているアートプロジェクト『デッド・ドロップス(Dead Drops)』。

「人間同士が直接会わずにデータ交換できるようにする」

彼は、インターネットを経由せずにファイルを共有する『脱クラウド化』を推奨しており、元々、ニューヨーク市周辺にある壁5箇所のみで行われていたプロジェクトでした。

USBポート付きのパソコンを持っていれば、誰でも自由にアクセスでき、ファイルのアップロードやダウンロードを匿名で行うことができます。

一つ一つのUSBには、プロジェクトの概要を説明する「readme.txt」ファイルが入っており、思い思いに、好きなファイルを入れたり出したりすることができます。

①パソコンのUSBスロットに挿入
②「readme.txt」を読み、プロジェクトの概要を把握する
③USBに共有したいファイルを残す
⑤パソコンからUSBを抜く
⑥何事もなかったかのように立ち去る

もちろん、このUSBに保存されているファイルを自分のパソコンに移すことも可能です。

現在は、専用のiPhoneアプリも用意されています。


このプロジェクトのアイディアのもととなっているのが、『デッド・ドロップ』というスパイ技術。

スパイ同士が直接顔を合わさずに、機密文書・金銭・地図・マイクロフィルムを受け渡しするのに使われた手段で、公共の人目のつかない場所(人通りの少ない建物の壁や岩の下、鉢植えの下)に機密情報を隠し、受け渡しを行う方法です。

事前に同意された隠し場所に物を置いておくことで、周到に物を受け渡すことができます。

受け取る側も、直に会うより簡単に回収でき、捕まるリスクを抑えられるんです。

スパイは、常に人目に付かない場所を用意する必要があり、しかも、何箇所も用意しておく必要があります。

同じ場所を二度使ってはならないのが、スパイの世界。

この技術を利用したのが、アートプロジェクト『デッド・ドロップス』です。

「情報を残す側と受け取る側が接触しない」

工事中の壁や人目のつかない場所にUSBが活用されていたのを利用し、アートとして、世界中にオフラインのファイル共有を広げていったんです。


日本にも、関東を中心に何箇所か設置されています。

設置されている場所は、こちらのサイトで確認できますので、ぜひチェックしてみてください。

ただ、USBを発見しても、安易に挿さない方が良いかもしれません。個人情報の漏洩やウィルス感染のリスクが考えられます。

「ウイルスとか大丈夫かな?」

「見てはいけないビックリするようなものが入っていたらどうしよう」

こういった不安のある方は、挿すのはやめておきましょう。

もし、それが本物のデッド・ドロップであった場合、スパイの共犯者になってしまうかもしれませんからね😌

最後まで読んでいただきありがとうございました🌈

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