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【ラピュタ】飛行船内の食生活|冷蔵庫がない?

ハズです。

マガジン【ジブリの暮らし】の第2弾です。

今回は「天空の城ラピュタ」に登場する、空中海賊ドーラ一家の飛行船「タイガーモス」での食生活について解説していきます。

映画本編を見る限り、飛行船のキッチンには「冷蔵庫」や「電子レンジ」といった家電はありません。そんな中、シータはどうやって料理をしたのか?その理由を紐解きながら、シンプルな暮らしに応用する方法を考察したいと思います。

①シンプルなキッチン設備

映画「天空の城ラピュタ」で飛行船内のキッチンが登場するのは、パズーとシータがラピュタへ向かうため飛行船に乗り込んだ後、ドーラに「オマエの持ち場だよ」とシータに指示する場面です。

「野菜クズ」や「洗っていない皿」がゴミ箱や流しに溜まっていて、いかにも海賊?らしいワイルドな散らかりようです。同じ部屋に「食材」も一緒に保管されていて、シータは驚きの表情を浮かべています。

パズーとシータが飛行船に乗せてもらえるようドーラに頼んでいる場面で、ドーラの息子たちが「掃除・洗濯しなくて済むぞ」「皿洗いもだ」「イモの皮むきもだ」といった発言をしているので家事仕事が苦手なことがわかりますね。

キッチンはかなり狭そうですが、これは「タイガーモス」に限らず飛行船すべてに当てはまることです。飛行船は機体のほとんどが「ガス袋」のため、構造上キッチンは必要最低限のスペースしか与えられません。

これについてはシータも料理中に「ごめんなさい。ご飯まだなんです。飛行船の台所ってはじめてで…」と漏らしていて、料理しづらい環境であることが伝わってきます。

戦前に実在した豪華飛行客船では、ガスの浮力をムダにしないために、「調理器具」や「食器」は軽くて装飾が少ないシンプルなものが使われていたり、食堂室では壁に直接絵を描き「額縁」をなくして徹底的に軽量化していたという話があります。

ドーラの部屋は派手な装飾で、額縁に自分の若い頃の絵が飾ってあったりするので、海賊の頭ともなれば特別だったのかもしれませんね。

しかし、それ以外はタイガーモスでも同じような工夫がされていたと考えられ、「鍋」以外に調理器具は見当たりませんが、ドーラによると「食事は1日5回」と一般人より回数が多いうえ、タイガーモスの船員は10人と大所帯。鍋は業務用のように巨大で食器類もかなりの数です。

キッチン設備はガスコンロと換気扇、水道は蛇口の上に巨大な貯水タンクがあり定期的に給水していると思われ、ドーラもシータに「水は節約するんだよ」と指示しています。

かなりシンプルなキッチン設備ですが、これだけあれば「料理」はできるともいえます。

②常温保存できる食材

タイガーモスには「冷蔵庫」や「電子レンジ」といったキッチン家電がありません。そもそもラピュタの時代設定は19世紀後半の産業革命期のヨーロッパとされていて、この頃はまだ冷蔵庫や電子レンジが普及していません。あっても電気式ではなく、氷で保冷する現代のクーラーボックスのような冷蔵庫だけでした。

そこで飛行船内では、冷蔵する必要がない「常温で長期保存」ができる食材が使われています。

映画本編を見る限り、「じゃがいも」「にんじん」「にんにく」といった長期保存が効きやすい野菜。「ソーセージ」「ハム」といった塩漬けされた肉が天井から吊るされ、酢漬けした「ピクルス」「にんじん」の瓶も確認できます。

シンプルなキッチン設備でも、このあたりの食材をうまく使いシータは「シチュー」をつくっていますね。小麦粉らしきもので生地を練っているような描写もあったので「パイ」か何かをつくっているかもしれませんが、食事の場面ではそれらしきものは見当たりません。

テーブルに並んでいるのは「シチュー」「パン」「野菜の煮物?」で、飲み物はカップから泡が溢れているので「ビール」と思われます。水よりビールが安いなら、これも節水対策かもしれませんね。

2018年に三鷹の森ジブリ美術館で開催された展示「食べるを描く。」ではタイガーモスのキッチンを再現した展示があり、食材も映画本編さながら再現されました。映画本編にはなかった「チーズ」や「パン」が戸棚に収納されている演出もありました。

日本のように高温多湿な気候ではチーズやパンの常温保存は難しそうですが、ヨーロッパが舞台であるラピュタの世界では常温保存できた可能性があります。

宮崎駿監督が場面設定・画面構成を務めた「アルプスの少女ハイジ」でもチーズとパンは冷蔵庫ではなく戸棚に常温で保存している描写がありました。

③暮らしに応用する方法

「キッチンにモノが溢れている」こんな悩みを持っているなら、調理器具は「鍋」だけあれば事足りるかも。「常温保存」できる食材だけで自炊するなら「冷蔵庫」がなくても暮らせるかもしれません。

常温保存できる「ジブリのような肉」がAmazonに売っています。商品自体は「生ハム」の原木といわれる、脚まるごと肉です。
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説明書をみると、冷蔵庫ではなく常温で保存するように書かれています。たしかにスペインパブでも生ハムは天井から吊るされていて「常温保存」されています。

生ハムの歴史は古く、古代ローマ時代(テルマエロマエの時代)まで遡り、豚肉を長期保存するため塩漬けした「保存食」として考案されました。そのため「生ハム職人」たちは王様から重宝されたようです。

スーパーで買う肉と比べて臭みがあり、乾燥するとジャーキーのような食感になりますが、シータのように「シチュー」や「味噌汁」に入れると臭みは抑えられ、柔らかくなり美味しくいただけます。

「乾燥野菜」を買うとカットされた状態なので、すぐ料理に使えるます。
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ドーラの息子のように「イモの皮むき」がイヤになることもないし、飛行船のキッチンのように「野菜クズ」がゴミ箱に貯まることもありません。

飛行船内のように水道がないところで「水」を使うには貯水タンクが必要ですが、浄水機能があるとより安全な水になります。
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「Berkey」はアメリカで定番の浄水器で、飲み水もつくれます。本体価格からすると浄水した水は2リットルあたり約5円なので、ペットボトルを買うより断然安いです。

まとめ

ジブリはアニメとはいえ、現代の暮らしに応用できるものが秘められています。「ジブリの暮らし」なら、キッチン家電を持ちたくないミニマリストや、電気が使えないキャンプや旅で料理するヒントになりますね。

というわけで今回は、
「天空の城ラピュタ」を題材に、「飛行船内の食生活」というテーマでお送りしました。

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