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【詩】逆転

なぜなのかわかる白は
安寧とは程遠く
わからなくて怯え続ける黒は
疑いもなく永遠に終わらない

可視化された不自由は
形を変えても消えることなく
這いつくばる影なき影に
巨大な隻手せきしゅが蓋をする

金属の音が鳴り止まない
気づけば白も近いのに
黒に陣取られた目が覚醒し
まだここに居続けたいらしい

浸透していく熱い不安に
焦がれるのは先か後か
本当は幸せになりたいなどと
無様に喚くのはいつかの白で
鮮明なほど痛みは増すのに
縋る願いが断ち切れない

溺れてしまえば我を失い
その度 薄れゆくよすが
散乱する憂いはそのまま
もうすぐ白が来る





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