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冒険をするかのごとく。(旅とおうちとしりとりと。)

先日のぼくのブログの中では、
10月には愛知県刈谷市の刈谷市美術館にて
和田誠さんの展覧会『和田誠展』、そして、
11月には愛知県清須市の清須市はるひ美術館にて
谷川俊太郎さんの展覧会『谷川俊太郎 絵本★百貨展』を
鑑賞しましたことを申しました。

この展覧会の中でもね、とくに、
和田さんの展覧会ではグッズとして
ロバート・ルイス・スティーヴンソンさん原詩
和田誠さん訳・絵の書籍『旅』の「袋文字缶バッジ」を、
また、谷川さんの展覧会では
文・谷川俊太郎さん、絵・junaidaさんの書籍
『ここは おうち』の「大判ポストカード」シリーズより
「うみは にぎやか」を購入いたしまして、この
『旅』と『ここは おうち』、さらには
展覧会を観て気になりました谷川俊太郎さん+和田誠さんの書籍
『しりとり』の三冊をこのたび図書館で借りて読みました。

どの本も、とっても素敵でした〜。

『旅』では、まさに
いろいろな土地を旅して、と言うよりも
冒険をしているようだったし。
『ここは おうち』ではjunaidaさんの描かれる
世界をおでかけしているようだったし。
『しりとり』では永遠にもつづきそうな
「しりとり」ということばの森の中を歩いているようで、
どの絵本もね、旅及び冒険をするかのごとくで
たのしかったなあー。

とくにはさ、『しりとり』の中で描かれる
しりとりがおもしろくって。
このしりとりでは単語だけでなくって、
文章みたいになっていることばも登場するし、
また、しりとりとは通常、ことばのおしりで
「ん」がつくと負けになってしまうけれども、
この『しりとり』ではそうにはならない。

たとえば、書籍『しりとり』より引用いたしますと、
「ロケット」→「となりのみっちゃん」→
「Chance Operation」→「しょんべん」→「辨慶」→
というふうに「ん」がついたとしても、
「ちゃん」や「しょん」や「べん」のように
「ん」の直前の仮名までをもくっつけながら、
しりとりをつづけてゆくって、なんだか、
すごい発明のような気がする。

ぼくは「ん」より始まる語句って
チャド共和国の首都「ンジャメナ」しか知らないので、
このルールを採用すれば、もしも仮に「ん」で
終わることばしか思いつけなかったとしても気にせず、
しりとりができるし、もっと、もっと
しりとりがおもしろくなるやもしらないなあ。

そもそも、この
「しりとり」ということばについて、
あらためてかんがえてみてもおもしろい。
つまりはさ、「しりとり」って
「ことばのおしりをとる」ということなのだから、
そのままではあるのですが、でも、わかりやすいし、
かつ、たのしげだし、このあそびに
「しりとり」となづけたひと、すばらしい。

「しりとり」ということばのひびきより
「ふりかけ」のこともおもいついたのですが、
「ふりかけ」もまた、ごはんに
「ふってかける」というものだから、
そのままではあるんだけれども、このふりかけに
「ふりかけ」となづけたひとも、すごい。

同じふうに考えるともすれば、ぼくは
折って遊ぶ紙である
「おりがみ」ということばも好きだし、
粗く挽いたという意味の
「あらびき」も好きだし、
はたまた、木をつつく鳥である
「きつつき」ということばも好き。
どのことばもシンプルでいて、すっと
心に入ってくるし、かつ、かっこいい気がする。

なんだか、話しがまったく
別の方向へ飛んでしまったのですが、
ぼくもまた、これらの絵本のごとく
冒険がつづいてゆくかのように過ごせたら。

令和5年11月24日

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