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漢方薬はアヤシイものなのか?

先日発熱して病院に行ったときのこと。

発熱していることを事前に電話で伝えると
車で検査を受けに来てくれと指示を受けた。

言われた時間に車に乗って病院の駐車場に停めると
ほどなくして看護師さんが出てきて
問診を始めた。

その際に、「何かお薬は飲まれましたか?」と
聞かれたので。

「はい、漢方を昨晩飲みました」と答えると
看護師さんの表情に一瞬「え?」という言葉が
見えた気がした。

「どのような漢方でしょうか?」と聞き返されたので
「葛根湯という市販のものです」と答え、
問診が終了したのだが、
私的はこの時の看護師さんの表情の変化が
少し引っかかっていた。

なぜなら、過去にも同じような経験を
したことがあったからである。

ハッキリとは覚えていないが
子供の頃に花粉症の症状がひどく
一度病院に行ったときに、
当時母が買ってくれた漢方薬を飲んでいると
先生に伝えると
一瞬困ったような表情をされたと記憶している。

西洋医学で患者の方を治癒する先生方にとって
漢方薬はどう対処していいのか難しいものなのかも
しれないなと当時中学生だった私は
解釈していたのだが、
その解釈はあながち間違いでもないのだろう。

25年ぶりに漢方に対して同じような
リアクションに触れて、
私の中で過去の記憶がよみがえったのだ。

もちろん私自身も漢方に対して疑問が全く0ではない。

冬虫夏草などという虫に寄生するキノコなど
一体それに含まれる何の成分が効果を示すのか
イマイチわからないものも多いからである。

だが、漢方の基本は体を温めることだという
考え方にはとても賛同している。

それ故に、まぜものの漢方にはショウガの成分が
かなりの割合で含まれているそうであるし、
漢方薬は水ではなくお湯で飲むものも多いのは
体をむやみに冷やさないためなのであろう。

風邪をひいてウイルスに対抗するために
体は熱を上げるという措置を取るが、
体の内側から温めるということは
体にとって決して悪いことではないと思う。

なので、風邪の初期症状が出た夜に
妻の勧めもあって葛根湯を飲んだのだが、
翌日病院で看護師さんに微妙な表情をされてしまった。

これは一体何なのだろうか?

漢方薬は西洋医学にとっては
新興宗教のような
そんな存在なのであろうか。

気になって調べてみると、
西洋医学と漢方を組み合わせた医療を
提供している病院は案外たくさんあるらしく、
驚いたことに私が住む町にも
積極的に漢方を取り入れている病院が
あるということであった。

漢方と西洋医学ではそもそも対処する
対象が違い、
漢方では病気になった人に対してアプローチするが
西洋医学では病気そのものに対してアプローチする
そうである。

そんな根本的な違いがあるせいで
特に西洋医学は漢方を異端な存在と
扱う向きもあるようだが、
そんな中でも人に対してアプローチする
漢方をうまく取り入れるやり方も色々と
研究されているらしい。

結果として私は西洋医学のアプローチで
無事に元気に仕事復帰を果たした。

しかし、二度とインフルエンザの辛さは味わいたくない。

そう思ったとき、やはり西洋医学では
予防的な措置は取れない気がするのだ。

なぜなら西洋医学の対象はあくまで
病気そのものだからである。

予防をするには人に対して何かしら
事前のアプローチをしておかなければならない。

もちろん、インフルエンザ薬を予防的に
飲んだり、接種したりするのも方法としてはアリだが
それはあくまで短期的な話にしかならない。

長期的に自分の免疫を高め、
病気を予防するためにはやはり
人にアプローチする漢方的な考え方が
必要な気がする。

結局何が言いたいかというと
食べるものでしっかりと体を温めて
医食同源の考え方で病気を予防しようということである。

昨日から発熱し始めた息子に
何が食べたいかを聞くと
体調がわるいはずなのに、
「スパイシーなカレーが食べたい」と言うので
いつもよりもスパイスを効かせて作ると
本当に熱があるのか疑問になるぐらい
息子は汗をかきながらカレーを平らげた。

体が内側から温まり、病気に対抗しようと
彼にスパイシーなカレーを求めさせたのだろう。

カレーならば看護師さんに怪訝な表情を
されることもあるまい。

そんなことを考えていると
マレーシア料理でよく食べた肉骨茶という
ハーブやスパイスでスペアリブを煮込んだ
料理が無性に食べたくなってきた。

先日コメント欄でご紹介したところ
ようこさんがさっそく作ってレビューしてくださった
ばかりである。

今日は特に寒くなるようであるが、
帰りにスペアリブを買ってきて
久々にバクテーを再現してみようと思う。

家族全員でハフハフ汗をかきながら
食べる姿が今から恋しい。

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