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世にも面白い繊維の話

私が働く会社は新卒採用はしていない。

基本的に中途採用で人員を補充する形である。

なので、新しい人が入ってくるたびに
簡単ではあるが商品についての説明をする機会を
私が仰せつかっている。

私の会社が取り扱う製品は繊維関連だが、
案外繊維については多くの人が知識を持っていないので
毎回おなじみの説明をしながらも
多くの人が「へぇ」というリアクションをする。

だが、正直な話、大半の人の頭には「で?」という
疑問が見え隠れしているのも事実である。

正直経理やITとして入社したのに
商品の知識がどれほど必要なのかと
本人も思っているのであろうが、
自分たちが販売している商品が一体何かを知らずに
仕事をするというのは決して望ましいことではないと
私は思っている。

ある意味会社に関わる全ての人が
同じ方向を向いて仕事をするためには
商品知識や繊維に関する基本的な知識を知ることが
絶対に必要なことだという気持ちで
私は毎回話をしている。

少し前に事務をされている方が退職することとなり
先日後任の方が入社された。

研修の打診が人事よりあったので、
いつも通りの資料をプリントアウトして
私は30分の研修に当たった。

すると、その人は驚くほど私の話を
面白そうに聞いてくれたのである。

多くの人は「へぇ」と形で示すだけなのに対し、
その人は心から驚いた様子で話を聞き
さらにそこから質問まで返してきたのだ。

こういうリアクションをしてもらえると
話し手としてもとても嬉しいものである。

本当は他にもいろいろ繊維に関する
面白い話をしたいなと思ったのだが
研修という名目なので余計な話はできない。

多少余談はしたものの、レジュメ通りに
必要な内容を大きくそれることなく
私の研修は終了した。

そんな研修が終わった後、
偶然社内でその人に出会ったときに
ふと私が研修中に話していた内容について
疑問に思ったことがあると話しかけられた。

これまで色んな人の研修をしてきたが
ここまで興味を持ってくれるのは珍しい。

せっかく疑問を持つぐらい興味を持ってくれたのに
それを「なんだ、結局難しい話に行きつくのか」と
思わせてしまってはあまりにもったいない。

そんな風に考えて、できるだけ難しい言葉を排除して
説明をすることにした。

すると、再びとても嬉しそうな顔で
「とっても腑に落ちました。ありがとうございます」と
言ってくれた。

私自身繊維に関わる仕事を新卒依頼ずっとしてきて
かれこれ18年になる。

そのキャリアの中で転職を経験したが
それでも繊維関係にこだわったのは
私自身繊維が好きだし面白いと思うからこそである。

私達は特殊な趣味を持たない限り服を着ない日など
1日たりともないし、
布団を使わずに寝ることもない。

ある意味繊維に触れずに生きる事は
全く不可能な社会なのに、
あまりにこの繊維が一体何でできているかを
知らずに生活している。

日常にとって当たり前すぎるものほど
人は目を向けなくなるものであるが、
逆にいうならば、これだけ身近なものに
興味を持つことができるならば
人生はもっともっと楽しくなるはずなのだ。

私はこれまで21冊Kindleを書いてきたが、
実は最初に書いた1冊がまさにこの繊維の面白さを
伝える本である。

会社の研修では今回の方のように
興味を持ってもらえる確立は決して高くないが、
私のnoteを読んで下さっている方なら
繊維の面白さを感じてもらえるような気がしている。

これまで自分が書いたKindleは
このnoteでは紹介してこなかったが、
今回は珍しく紹介しようと思う。

正直、今の私からみれば直したい箇所が
色々あるのも事実だが、
Kindle Unlimitedの会員の方なら
無料で読むことができるので
ぜひ読んでみて欲しい。

※更新に時間がかかるため間に合わなかったが
この記事のアップに伴い、
価格を500円から300円に値下げしたので
Unlimitedではない方も是非手に取ってみて頂けると嬉しい。

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