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医療のイノベーションで重要な5つの"I"

1じゃなくてI(アイ)です。

どの産業でも日本はなかなかイノベーションが起きづらい。

そもそもイノベーションとは何か

シュンペーターは、イノベーションを以下の5種類に分類した。

①新しい生産物の創出(プロダクト・イノベーション)
②新しい生産方法の導入(プロセス・イノベーション)
③新しい市場の開拓(マーケット・イノベーション)
④新しい資源の獲得(サプライチェーン・イノベーション)
⑤新しい組織の実現(組織イノベーション)

イノベーションとは上記のいずれか一つ、もしくは複数のパターンを組み合わせることによって一足飛びに「創造的破壊」を起こし、更なる経済発展に寄与することを指す。創造的破壊とは、産業革命によって人々の足が馬車から汽車へと変わっていったような非連続的な発展のことで、イノベーションの特徴とされる。

医療はイノベーションが最も起きづらい領域の一つと言える。

ただ、何も進歩がないというとそういうことはない。AIだってバイオだって日本でも研究自体は進んでいる。

イノベーションを起こすには

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イノベーション=技術発展と思われている方がいるかもしれない。

実はInvention(発明)しただけでは、何も変わらない、on-site(現場)にImplementation(実装)されて初めてInnovationが起こると言うこと。

すなわち、現場にも「今の環境を改善、より効率化していきたい」「イノベーションを起こしていく」というImagination(想像)、未来志向があったうえで、Interactive(相互作用的)な歩み寄りがあって初めて成立するということになる。

日本のネックはInhibitor

日本において特にイノベーションにおけるボトルネックをあげるとすれば。

おそらくInhibitor(抵抗勢力)が最も強いブレーキをかけているだろうと思う。

「産官学連携」と言う言葉が長い間言われているが、それぞれのプロフェッショナル間はまだまだ壁が厚く、同じ土俵に立ってゼロベースの意見を受け入れる器のある人物は少ないのだろうか。

単に登場人物、ステークホルダーだけの話ではなく、「変化したくない」高齢者のリーダーシップの問題とも言える。それに追随する若者も。

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選挙においても票の大半は高齢者票であり、政治家はその人たちの票を得るために今と変わらない施策を打ち出す。シルバーデモクラシー。

アカデミアに至っては研究資金をいくら調達したか、市議会への参加がプレステージと馬鹿な認識をし、アウトカムベースではなくプロセスベースの評価を受ける。なんのための研究だろうか。

ただ、人間だって動物の一種に過ぎないのだから、ホメオスタシスの維持に勤めたい気持ちも分かる。

そして目の前の人参には逆らえない。

人間の偉大さは恐怖に耐える誇り高き姿にある

変化への恐怖を乗り越えるリーダーシップこそ今まさに求められている。

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慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章さん

何から何まで、本当に未来の作り手という感じがする。
服装にイノベーションへの思いを込めている姿。そこに痺れる、憧れる。

ただ、少子高齢社会でただでさえ逼迫した現場、その上猛威を振るうコロナウイルスに対峙する医療者全員に「変化に対して主体性を持ってください」というのは少々残酷すぎる。20年後は仕事を奪う可能性だってあるのだから。

よって、未来投資的な観点を持ちながら、ファーストペンギンにはなれ!とまでは言わないまでも、イノベーション / 未来志向的なアプローチに対し、セカンドペンギンとしてフォロー、参画するマインドセットを持っていただくことは重要だろうし、そういった個人の集合体によって大きく動いていく、良い未来を作っていければと思う。

痛い目に合うのは今の爺ちゃん政治家ではなく僕たちの世代なのだから。

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