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坂道と狐の面

ほんま暑いわぁ〜   坂は多いし 困ったもんやなぁ〜!
あ、あかん 時間に間に合わへわぁ!
町内会の 集まり言うたかて 年寄りと 世代交代の
まだ  若い旦那はん連中で 伝統を 守らなアカン
ホンマに荷ぃ重いわぁ…………

産寧坂 ここは昔から ぎょうさん人が
来はる 観光スポットや!

うちは 旅館の五代目やから 長い歴史の 中
引き継がれた この町を 人を大切に お客はんも
お・も・て・な・し せな アカンし
ほんな事言いよる場合と ちゃうねん けど………
また、町内会長に 怒られてまうわぁ〜!

京都 傍から見たら お寺さんと 嵐山の川沿い 旧い町並み 花町芸妓はん 涼しい顔して はんなり
ちゃうんやでぇ〜 京都は ホンマ暑いところやねんでぇ〜!  夏なんか 観光しとったら 熱中症になるさかい 気ぃ付けな  アカンねん!

後、嵐山言うのんは山の名前や! 場所とは ちゃうんやでぇ  イメージは渡月橋や 嵐山モンキーパーク 後は何処やろなぁ…………嵐山東公園くらいと ちゃいまっかぁ〜! まぁ確かに 嵐山町って 
町名さかい 間違ぉ〜ては へんけど 元々は その奥に 嵐山言う山が 嵐山やねんでぇ〜


参考までに

これ誰に向こうて 言うてはるんやろ? ………


せや、早う町内会に行かな ドヤされてまうわぁ〜

「すんまへん 遅ぉ〜なりました」 
「今日は 何の話し合いなん でっしゃろ?」

何やら 東京から 町内に 新しく来た人がぁ
店を出すらしぃて その 話しかいな……
こんな坂ばかりの場所で まぁ 土産物屋も
ぎょうさん有るけど 三年坂や 清水坂 五条坂

何の店 出しはるんやろ?
まぁ楽しみやなぁ〜! 賑やかになるんは
ええ言の事やしぃ〜 

「え"…………ウチの 並び  近いから 頼んますって………」 「会長ぉ〜 嫌や あらへんけど 
どないな人で、何屋なんでっか?」
「色紙?  あの 短冊や 扇子に 使ぉたりしはる 色紙?」

色紙……… 色紙とは、もともと染紙の事を言い
この名は 屏風や障子などに詩歌その他を書き入れる場所(余地)を取ることを色紙型と呼んだことに由来するらしい
平安時代 歌集や詩書の中には染紙を用いて装飾性をもたせたものが数多く 金銀の泥紙や切箔さらには野毛などを蒔いた華麗なものも多かったが
これが現在のような色紙や短冊として完成するのは鎌倉時代からであるらしい
元来 宮廷や寺院などで多用された色紙や短冊においては 京都にその発展の中心があり 中でも金泥や金銀箔により加工する職人は 殆どが京都から世に出た
現在 京都では全国の色紙や短冊の9割以上も生産しているが 近年、書道の復興や和歌 俳句の流行などにより
その需要が増加しつつある
業界にとっては嬉しい風潮といえるが
それに応えていくためにも良質の和紙の確保と後継技術者の育成に努力している!
(なお、「京の色紙短冊和本帖」は、特許庁の商標原簿に登録された、京都色紙短冊協同組合の地域団体商標です)

つまりは 京都の伝統工芸  

参考までに


思たより 大役やないのぉ〜 伝統工芸品  これは大切な事やし  アカン 気ぃ重なってきよったわ……

え〜っ 何処にあんねん 店判らんがなぁ〜!
こまい道が 縦横無尽に はり巡る町で 探すんのも
大変なんやなぁ〜 地元ながらに

あ" 並びちゃうやん 会長に 騙されたわぁ〜!
まんま石畳の産寧坂やん! ええ所に 見せ構えたもんやなぁ〜 

「すんまへ〜ん 和菓子屋の裏で 宿屋してはる
恋坂屋の 五代目ですわぁ〜」
「町内会長に言われ 様子見に来ましたわぁ〜
よろしゅうにぃ〜」

[あ、初めまして 此の度は 新しく 此処で
店を やらしてもらう 吉野 凛と 申します]

「和紙に 似合ってはる良い お名前ですねぇ〜
凛さん よろしゅうにぃ〜!
恋坂屋の 和田 将五と 申しますぅ〜  五代目だから言うて 名前に五を着けるやんて ねぇ〜」

[その名前には 歴史と 思いが 詰まってるんですね
素敵な名前ですよ]

挨拶を済まし 顔と名前を記憶に刻み コレからは
同じ町内やしぃ〜  
さ、自分の所 戻って 仕事せな アカンなぁ〜!

(数日後)!

[ごめん下さい  和紙屋の 凛です]
「こんにちわぁ〜 暑いですねぇ〜 ホンマに京都は 暑いさかい」
[あのぉー!本当に すみません が …… もし、良かったら ……祇園祭に 案内をと ……
忙しいなら 結構ですが……]

「祇園祭かぁ〜! 千年の歴史ある行事や さかい
かまへんよぉ 是非 見て下さい 京都名物を」

[あつかましくて、本当に申し訳ありません!
町内会長さんに 聞いたら 将五さん に頼んだら
ええ! アイツは 暇なんやから ……って]
そう言うと クスクスっと 笑い 申し訳なさそうに
僕の顔を 上目遣いで 見て来はった
可愛い暇やなぁ〜!

祇園囃子とともに7月の京都は祇園祭一色
祇園祭は千年以上の歴史を持ち 7月1日
(吉符入)から31日(疫神社夏越祭)まで
1か月にわたって多彩な祭事が行われる八坂神社の祭礼 なかでも17日(前祭)と24日(後祭)の山鉾巡行 そしてそれぞれの宵山には大勢の人々が訪れ 京のまちは祭りの熱気に包まれます!

参考までに

解説は 誰に しとんねん ………

今日は 7月17日 約束した日や!
自分は何度も 子供の頃から来てるが 人を案内するは よう考えたら初めてやなぁ〜! 
それも 東京から来はった女性と ……アカン
なんや今日いけそうな気がするぅ〜っとか
言うてる場合か!!! エロ吟遊詩人かいな……

[お待たせしました] 
浴衣は薄い青色に 白の朝顔模様  帯びは見た事ない 幾何学模様の珍しい品やな?
挙げた髪も 長いから上手に団子に なってて
簪は 京都では よう見る玉かんざし やな
余計な飾りも無く ちゃんと してはるわぁ!

「ほな、コレから案内させて貰うし ただ、迷子には ならん様に気ぃつけな 人がぎょうさん居てはるし 見たい出店とか あったら言うなぁ〜!」

尋常ではない人の多さ  せやなぁ、東京で言うたら なんや あのぉ〜花火大会? 隅田川か? 
行った事あらへんけど TVのニューで見た事だけは あるねん!

コンチキチン笛や鉦で祇園囃子が奏でられ
祇園囃子が夏空に響き、大きな山鉾巡行が 賑やかに 通り前祭の 始まり

色々と見て周り 団子屋で 休憩   
長い1日やからなぁ〜ほんまに !

「ところで、凛さんは 何故 京都に 来はったんですか?」の問に ………
彼女は元々 東京の下町で和紙作りの 家庭に産まれ 時折 手伝いを していて
大学を卒業後 日本橋の商社に就職  その後
同じ職場の先輩と 結婚したが …… 結婚後 旦那と なった男性は それまでと変わり 束縛や DV 夜は仕事の付き合いだと 飲み歩き 結果 1年半で 離婚して実家に戻り 和紙作りの手伝いするも! 父親に 今の御時世 和紙なんて 何処かの企業が 伸びるだけで 小さな和紙屋など 俺の代で 終わりだ!!
お前が、本気で和紙作りを やるなら 伝統工芸として 学べ  次の世代へ 引き継がせて 守れ!と    
                                                                     京都で和紙作りを学び 自分の店を出し 和紙の良さ 日本の伝統工芸を 多くの人に 知って貰いたいと ………

陽も落ち 祭りの灯りの中 汗ばんだ 和装で 祭りを楽しむ二人  

[ねぇ、童心に戻って お面なんて どうかな?]
そんな彼女に 付き合い 出店の お面屋に
京都と言えば 伏見稲荷大社の 狐の面
プラスチックでは無く 面張り子(型に和紙を難渋にも貼り乾かし その上から手作業で彩色を施し
丁寧な作りと 温かみ 
狐の面にも 色々とあり 天狐面、白狐面、御神楽面、妖笑狐面、来舞面 など 多彩で

彼女が手にしたのは白狐面  

参考までに

…………何かしら アニメで見た様な?
狐火の杜へ  だったか ………
はたまた、柱など出て来る 呼吸が なんたら?

ま、とりあえず 僕も 似た面を買って 後頭部に
彼女は 頭上に 
童心に返ったような 遊び心 一人では 出来ないな
そんなん めっちゃ恥ずかしやんな ……
彼女の お陰で 楽しい祭りになったわぁ〜!

色とりどりな町の中  絶えない人それぞれ波の中
帰ろうか と 凛さんに 声を掛けたが
彼女は [もう少し この景色を 楽しみたい 後少しだけ ね! お願い] ………

ま、店は 僕が 居てへんでも 皆が やってくれよるし かまへんかな ……… ホンマに ええのんか?
一応 若だんなやで ……… 言うても名目上だけやし ……

「さぁ、祭りも まだ続くさかい また来たら ええがな  なんなら、明日も 一緒に …… 」何言うてんのやろ?  いや 東京から来て 初めての祇園祭や
楽しんでもろたら ……
[じゃあ、明日! また違う場所を案内 お願いしても 良いですか? 私  物凄く 今が楽しくて] 

楽しくて……そう言う彼女の顔は 喜ぶより
何処か 悲しげな …… 何故だろう ?

「なぁ凛さん! 約束やで 明日も 祭りは続くんや 楽しんだらええ  何処が ええかは考えとくから!」 
笑って、そう言った僕の 浴衣の端を 少し掴み
やっぱり悲しげな顔で ……… 頷いた ……

「さっきから何か 気ぃ〜なんねんけど  何か僕 悪い思いさせてしもたかなぁ〜 少し悲しい顔してはるで 凛さん………」
[ごめんなさい! 違うんです 将五さんの事じゃ無く、子供の頃 亡くなった祖父と 小さい時 良く 夏祭りに 行ってたのを 思い出しちゃって 懐かしさと 優しかった祖父を 思い出しちゃって つい……この時間が 続けばと!]
                                                                      「せやったんか  ほな まだ帰るの 止めや!
まだまだ 祭りや 楽しい夜やぁ〜!  ジィちゃんの事は ええ思い出やけど  その思い出を 塗り替えたるわ!」 
浴衣の端を掴んでいた彼女の手 僕の手で 握り
コンチキチン ココンチキチン 音と灯火の にぎやかな夜は まだ 終わらない いや、コレが始まり

コンチキチン ココンチキチン 狐の面  マヤカシの中 賑わう祭りと二人の思い出が 綴られ行く最初の ページ !
坂道と狐の面  はじまり はじまり
 
https://youtu.be/gfLWtjYUIf0

           フィクションです❗️ 場所と
     1部の 事 以外 物語はフィクションです

                   皆様🤗こんばんは🌟

長ぁ〜い! 祇園祭  行った事無いわぁ〜💦💦💦
京都そのもの 新幹線で 停車した 位だわ🤦‍♂️
もしくは、大阪と奈良を 行き来する時 カスった?かも    で‼️ 物語の その後は 読む人が
結末を 考えて下さいな(笑)
では良き夜を 和やかに お過ごし下さいませ〜😊
笑顔と感謝を忘れずに🍀


 





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