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宇宙開発とロマンの話

 宇宙開発における最大のブレイクスルーはなんだろうか…ガガーリンの人類初の地球周回軌道飛行も捨て難いが、やはり私はアポロ11号の月面着陸ではないかと思う。
1969年 7月21日 アポロ11号の乗組員2名は、人類で初めて月面に降り立った。

その時まだ私は生まれていない。
しかし望遠鏡で月を眺めるたびに感じずにはいられない。半世紀も昔に、人があの遥か遠い地を踏みしめたんだという衝撃を。

ガガーリンの宇宙飛行、アポロ計画…あの時代、宇宙開発は飛躍的に進歩した。
しかしそれは純粋に宇宙を目指した人々による偉業なのか?

…いや、それだけではない。確かに技術者たちの宇宙に対する熱い思いが、開発の歩みを進めたのは事実だろう。しかし、米ソの宇宙開発競争は東西冷戦の延長線上にあった。

ミサイル と ロケット は技術的には同じものだ。先端に爆弾を積むのか、人工衛星を積むのかでそれが恐ろしい戦争の道具になるのか、はたまた人類の希望になるのかが分かれる。

宇宙開発と戦争・政治が関連づけられてしまうからといって、ガガーリンやアポロの偉業が帳消しになることは決してないが…

やっぱり宇宙は、未知なるフロンティアを追い求める人類のロマンであってほしい。


主に天文・宇宙に関するエッセイを土曜日の21時ごろ更新しています。

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