RYO OHTAWA

10歳の時、『ハレー彗星』の回帰に出会い宇宙少年に…現在はただの宇宙好きおじさん。20…

RYO OHTAWA

10歳の時、『ハレー彗星』の回帰に出会い宇宙少年に…現在はただの宇宙好きおじさん。2061年、『ハレー彗星』が地球に帰って来るときまで元気でいることを目標に日々生きています。天文、宇宙・サイエンス・テクノロジーに関するエッセイ的なものを土曜日の21時ごろ更新予定。

最近の記事

  • 固定された記事

どこでも住めるとしたら

 私の趣味は天体観測だ。世の中の『天文宇宙好き』の人の中には「どこでも住めるとしたら、どこに住みたいか?」と問われて、地球以外の天体を上げる人は多いだろう。例に漏れず、私もそのうちのひとりだ。 さて…どこに住もうか?いろいろ悩んだ末、やはり私は月に住むことを決めた。     この物語は一部フィクションである。   よしっ!思い立ったら即行動だ。さっそく月移住のための準備を始めた。 まずは『月移住支援プログラム』に参加。地球の6分の1の重力下での生活を擬似体験する。ここで

    • 職場で宇宙講座を開講

       私は『宇宙好きおじさん』である…と同時に『介護士』でもあります。  職場であるデイサービスセンターは、高齢者が自宅から通ってリハビリや体操、様々なレクリエーションを行う施設です。 その職場で日頃から宇宙や天体の話をしている私が、『宇宙好きおじさん』であるということは同僚やご利用者さんの中では周知の事実。  ここ数年の民間企業の宇宙開発進出や『はやぶさ』『はやぶさ2』などの宇宙探査機の活躍により、日本人の宇宙リテラシーは徐々に高まってきているとはいえ、まだまだ私の周囲にそ

      • 再び宇宙が好きになるきっかけとなった本『宇宙に命はあるのか』を再読

         久しぶりにnoteを更新しています。  なぜこのタイミングの更新かというと…タイトルにもある、再び宇宙が好きになるきっかけとなった本『宇宙に命はあるのか』の改訂版が4月に出版されるから。 私の宇宙好きの変遷… 小学3年から5年 宇宙好き(第一次宇宙時代) ↓ その後42歳まで宇宙に無関心 ↓ 42歳から現在 宇宙好き(第二次宇宙時代)  宇宙を好きになった最初のきっかけは『ハレー彗星』の回帰でした。下に添付したのは『ハレー彗星』に対する妄想を書いた記事。  私のど

        • 『それ』は今日も生きている

           とある家電量販店にいる『それ』に今日も会いにきた。 『それ』については下の記事をどうぞ。  以前『らぼっと』のスペースが縮小され、2体いた『らぼっと』が1体になっていて寂しさを感じた…という記事を書いたが、間も無くいなくなっていた1体が戻ってきて、今は再び2体で過ごしている。 寂しさや悲しさを感じた私のあの時間は一体なんだったのか…まったく『らぼっと』に私の感情は悲喜交々振り回されている。 とはいえ、2体で仲良く過ごす『らぼっと』の様子を見てニヤニヤしていた…のも束の

        • 固定された記事

        どこでも住めるとしたら

          H3ロケットの話

           日本の宇宙開発は大学教授の糸川英夫(いとかわ ひでお)氏が1955年にペンシルロケットと呼ばれる23cmのロケットを、水平方向に飛ばす事に成功して始まった。 いくつもの失敗を経験し、その度に改良を重ねてきた。 69年後…ついに日本は60mを超える巨大なロケットを宇宙に送る技術を手に入れた。 本日、2024年2月17日。 JAXA(宇宙航空研究開発機構)は次世代ロケット H3の打ち上げに成功した。 この記念すべき日を、記録としてnoteに残しておく。 わずか23cm

          H3ロケットの話

          SLIM(すりむ)の話

           1月20日未明『小型月着陸実証機 SLIM(すりむ)』が月面着陸に成功した。 『SLIM』の詳細については他WEB記事等にお任せするとして、まずは着陸成功おめでとうございます。 着陸当初、太陽電池が機能しておらず電力供給ができない事が判明…その後の会見は、着陸に成功したにもかかわらず、記者からはネガティブな質問が目立った。日本お馴染みの記者会見風景だった。 『SLIM』は大きな目的の一つとして、着陸誤差100m以内の『ピンポイント着陸』を掲げていた。 今まで重力下に

          SLIM(すりむ)の話

          微力ながらYahoo!基金をポチりましたが、ワイドショー等の暗くて重い報道には正直うんざり。 帰省中に被災され、現在も避難所生活を送られている『被災地のピアニスト』西村広文さんのnoteなど現地の方々の前向きな発信で情報を得ています。https://note.com/nishimurapiano/n/nef7aec3ab726

          微力ながらYahoo!基金をポチりましたが、ワイドショー等の暗くて重い報道には正直うんざり。 帰省中に被災され、現在も避難所生活を送られている『被災地のピアニスト』西村広文さんのnoteなど現地の方々の前向きな発信で情報を得ています。https://note.com/nishimurapiano/n/nef7aec3ab726

          映画『僕が宇宙に行った理由』を観てきた話

           多様性が叫ばれるようになって久しい。どうやら今の時代は偏ることが良くない…らしい。 そんな中、私の趣味は宇宙に完全に偏ってしまっている。そのため 宇宙 というワードに敏感に反応してしまうのだ。 12月29日は映画『僕が宇宙に行った理由』の公開初日。もちろん観てきた。 2021年、前澤友作と平野陽三の2名が日本の民間人として初めてISS(国際宇宙ステーション)に滞在した。 『僕が宇宙に行った理由』はテレビ等では伝えられていない打ち上げ前の訓練、ISS滞在、そして帰還後

          映画『僕が宇宙に行った理由』を観てきた話

          noteを定期更新して早く年をとった話

           今年4月からnoteを定期的に更新する事を決めた。 誰かに読んでもらいたいというよりも、自分の日常そして宇宙の記録を残そうと思ったのがきっかけ…つまりは日記のようなものだ。そのついでに誰かの目にとまってくれれば幸いだ。 初めのうちは土曜と水曜の週2回のペースで更新していたが、まもなく週1回の更新に変更した。 その頃からなんとなく気づき始めていたのだが… 「あれっ?もう1週間たった?」 そう!noteの定期更新を始めてから、1週間がやけに早く感じるようになった。 月日の

          noteを定期更新して早く年をとった話

          趣味の話

           多少雲はあっても薄曇り程度なら、月観測はできる。 星をただ眺めるのが趣味の宇宙好きおじさんの私にとって、天体観測は日々の疲れを癒す大切な時間。 少しくらい寒く(時にはものすごく寒い日もあるが…)ても、ちょっとくらい眠くても、早朝の天体観測に出かけることは少しも苦痛ではない…もとい、しんどい時もたまにある。 自分の趣味を皆さまに押し付けるつもりは無いが、何か趣味を持ちたいという人がいるなら天体観測はおすすめの趣味だ。 天体観測というと…高価な天体望遠鏡や、一眼レフカメ

          前澤友作氏と平野陽三氏が民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在したのは2021年12月。 https://note.com/helpman_ryo/n/na30f685f8fa5 そのドキュメンタリー映画が年末に公開される。とても興味深く、ぜひ観に行きたいと思っている。 https://whyspace-movie.jp

          前澤友作氏と平野陽三氏が民間人として初めて国際宇宙ステーションに滞在したのは2021年12月。 https://note.com/helpman_ryo/n/na30f685f8fa5 そのドキュメンタリー映画が年末に公開される。とても興味深く、ぜひ観に行きたいと思っている。 https://whyspace-movie.jp

          さびしい現代人の話

           天気のいい日、私はよく川辺のベンチで読書をする。平日なら人も少ないので、落ち着いて本が読めるお気に入りの場所だ…と同時にそこは鳩たちにとってもお気に入りの場所だ。 現代社会は様々なテクノロジーの進歩や生活様式の変化で、生活が便利にそして快適になってきた。 しかしその便利さと引き換えに、多くの人が孤独感を抱いているのは否定できない。 SNSが広まり、表面的な繋がりは増えたものの、リアルな人間関係が希薄になった。 それに加えて2020年からの例の感染症騒動(あえて騒動と書か

          さびしい現代人の話

          続・思考実験の話 遠くの星から地球を見たら…

           前回の記事『思考実験』のつづき。 私はしばしば『思考実験 も・ど・き』をする。その一つが 遠くの星から地球を見たら、何が見えるだろうか… 『宇宙戦艦ヤマト』はイスカンダルを1年間で往復した。設定ではイスカンダルまでの距離はおよそ15万光年。単純計算で1時間に約34光年だ。 ヤマトに乗船し、相対性理論を完全に無視(どんなに速く移動しても時間の流れは遅くならない)した連続ワープ。12時間弱で400光年離れたとある惑星に着いたとする。私はどこまでも見渡せるとんでもなく高性能

          続・思考実験の話 遠くの星から地球を見たら…

          思考実験の話

           相対性理論で有名なアインシュタインは『思考実験』が得意だったという。 『思考実験』とは頭の中で行う実験のこと。 そのため、物理的な実験では本来欠かすことのできない実験室や実験装置、そして人間…それらが全ていらない。なんとも安あがりな実験だ。 例えば…光と同じ速さで進んだらどうなるだろうか? 相対性理論が科学の歴史において革命となったことは間違いない。これはその革新的な発見につながったアインシュタインが16歳の時の『思考実験』だ。 もし光の速さで進むことができたら、光

          思考実験の話

          読書の話

           noteにコンスタントに記事を書き始めて、半年以上が経った。いつもは宇宙や天文現象について書いているが、たまにはそれ以外の内容も… 私は読書が好きだ…だけどそれは、趣味と言えるほどのものではない。読んだ内容をインプットしても、それをアウトプットすることもない…そもそも読んだ内容は間も無く忘れてしまっているので、インプットすらしていない。 日本人の年間平均読書量は12〜13冊だそうだ。私は10月までで30冊読んでいるので、日本人の大人の平均よりは本を読んでいる… …はず

          読書の話

          擬人化される宇宙探査機の話

           宇宙に全く興味がない人でも、この名前は聞いた事があるのではないだろうか。          『はやぶさ』 2003年に打ち上げられ、小惑星イトカワの石ころを採取し、2010年 地球に帰ってきた…あの小惑星探査機『はやぶさ』だ。 地球以外の天体から地表のサンプルを持ち帰ることをサンプルリターンという。『はやぶさ』のこの偉業は世界初の快挙だ。 しかし『はやぶさ』がこれほど有名になったのは、この偉業のせいだけではないだろう。 50億kmにも及ぶ旅の最中『はやぶさ』は幾多

          擬人化される宇宙探査機の話