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「コロナ救済融資」を断られた和田秀樹先生が完全にブーメランな件

自己啓発書に書かれていることが、現実世界では通用しないんじゃね?というできごとが起きてしまった。

ちょっと前の記事だが見てもらいたい。
「コロナ救済融資」はすべて断られた… 中小企業社長が怒りの告発

内容をざっくり説明すると、
政府はコロナ対策で中小企業の支援を謳っているが、ある中小企業の社長は融資を断られてしまった。政府は口だけで何もしてくれない、けしからんという話である。

だが詳しく読むと、ツッコミどころ満載なのだ。

過去に融資歴があり、その返済猶予をお願いしたことがある通信教育の会社はダメで、対面塾のほうしか対象にならないと言われました。ところが対面塾も過去3期赤字だから、そんな会社には融資できないと断られてしまったんです」

それコロナ関係ないじゃん!

この記事が言うところの「コロナ救済融資」の目的というのは、これまで健全な経営をしていたけれど、コロナというアクシデントにより経営が悪化してしまった企業を救う為のものである。

コロナ前から赤字だったのに「コロナが起きたので助けてください」というのはお門違いだ。

そもそも融資というのは、お金を返してくれそうなところにしか貸せないのだから、貸してくれないのは当たり前の話である。

で、本題に入りたいのだが、記事中にも書かれている通り、この中小企業社長とは和田秀樹先生だったのだ。

和田先生と言えば受験界のレジェンドのような存在で、数学の解法パターンを覚える「暗記数学」の生みの親でもある。

そしてビジネスパーソン向けの本も多数執筆している大先生だ。

まあ私は世代ではないので、本当の凄さは分かりかねるが、活躍のベクトルが違う林修先生みたいなポジションの人だと思う。

そんな和田先生だが、かつて『10年後も食える人 1年後すら食えない人』という本を出していた。

この本では、世間一般の常識のままでは、1年後すら食えない人となり、「こういった考え方をすれば10年後も食える人になりますよ」という氏の教えが展開されている。

まあ要するに自己啓発本の類という理解で問題はないだろう。

その本によると、1年後すら食えない人は「借金はよくない」と考えるらしい。

一方、10年後も食える人は以下のように考えるようだ。

多くの人は「お金を借りるなら、なるべく少ない金額」で済ませようと考えるでしょう。ところが、この考え方こそ「負債のスパイラル」に陥るリスクをはらんでいる。成功する人ほどお金を借りる際、「できるだけ多めに見積もって」借りているものなんです。

お分かりいただけただろうか

もちろん、過去に「できるだけ多めに見積もって」借りた結果、返済猶予をお願いするハメになり、過去3期赤字の経営になってしまったのかどうかは分からない。

だが氏の借金に対するこういった考え方が、今の事態を招いていると受け取られても仕方がないのではないだろうか。

私から言えることは「ご利用は計画的に」である。


補足

揚げ足取りのようで申し訳ない。だがいくら何でも記事の内容が目に余るので、取り上げてみた。

まあこの記事は和田先生本人ではなく記者が書いたものだ。

だから記者が政府批判をする為に和田先生をダシに使ったという認識が正しいのかもしれない。


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