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“こずや” では日々、素敵な音楽が流れています。
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The Miseducation of Lauryn Hill

本日の“こずや”のBGMは、ローリン・ヒルさんの1998年の作品『ミスエデュケーション』です。 私が大学1年生の時に社会現象のような感じで日本でも大ヒットしていました。 現代のような多様化した価値観の時代には難しいことですが、当時はまだみんなが同じ方向を見ることができた時代でした。 90年代では、1991年のニルヴァーナの『ネバーマインド』とこの『ミスエデュケーション』が特に凄かったわけです。 ローリン・ヒルさんは、幼い頃から子役女優として活躍し、映画『天使にラヴ・ソ

Red

昨年のパンテラの再結成に1人でかなり盛り上がった私ですが、今年のBeat結成は、私の中で今のところ、今年最大のニュースです。 Beatは、ロバートフリップさんの認可のもとで結成された1980年代のキング・クリムゾンの楽曲を演奏する新しいバンドです。 1980年代以降のキング・クリムゾンのメンバーとしても有名なエイドリアン・ブリューさんとトニー・レヴィンさんに、スティーヴ・ヴァイさん、トゥールのダニー・ケアリーさんを加えた4人が1980年代のキング・クリムゾンのアルバム『デ

Night Lights

本日の“こずや”のBGMは、ジェリー・マリガンさんの1963年の名盤『ナイト・ライツ』です。 私個人的には、幼少期から父に聴かされていたこともあり、デイヴ・ブルーベックさんの『タイム・アウト』やマイルス・デイヴィスさんの50年代の諸作品と同じぐらい自然に頭の中で流れている音楽です。 ジャケットのような雰囲気そのままの、物静かな透き通るようなトーンのアルバムです。 その中にボサノバがあったり、フュージョンのような感じのものを先取りしていたりで、実はバラエティに富んだ作品で

slang

“失ったものを数えるな。残されたものを最大限に生かせ(It’s ability, not disability, that counts.)。” これは、“パラリンピックの父”と呼ばれるルートヴィヒ・グットマンさんのお言葉です。 これからの時代を生きる上では、この言葉がより大きな力を与えてくれそうですが、それを身を持って体現してきたロックバンドがいます。 イギリスのハードロックバンド、デフ・レパードです。 ドラマーはリック・アレンさんです。 デフ・レパードは元々はN

on the Corner

本日の“こずや”のBGMは、マイルス・デイヴィスさんの1972年の『オン・ザ・コーナー』です。 『オン・ザ・コーナー』は、マイルスさんの“エレクトリック”期の問題作であり代表作でもあります。 “アコースティック”期の最高傑作を『カインド・ オブ・ブルー』とすると、この作品が“エレクトリック”期の最高傑作と考える熱狂的な支持者も多いです。 1970年代前半のマイルスさんは、当時の黒人の若者達が熱中していたスライ・ストーンさんのスライ&ザ・ファミリー・ストーンやジェームス・

HELL FREEZES OVER

本日の“こずや”のBGMは、イーグルスの1994年の『ヘル・フリーゼズ・オーヴァー』です。 アルバムタイトルは1980年にイーグルスが活動を休止した際のドン・ヘンリーさんの発言から来ています。 "The band would play together again when hell freezes over. (地獄が凍った時にバンド活動を再開する。)” "when hell freezes over(地獄が凍った時)"は英語の慣用句で、絶対に起こらないこと、あり得な

Midnights

本日の“こずや”のBGMは、来日中のテイラー・スウィフトさんの『ミッドナイツ』です。 私も2008年の2ndアルバム『フィアレス』以来のスウィフティーズなので、なかなかの古株のつもりでいます。 ただし、穏健派の共生型のスウィフティーズです。 他のアーティストやそのファンを攻撃したりはしません。 穏やかに過ごしたい年頃です。 ところで、第66回目のグラミー賞で、物凄い記録が生まれました。 テイラー・スウィフトさんの『ミッドナイツ』が最優秀アルバム賞を受賞したので史上

ATTA

2023年は久しぶり20年ぶり?ぐらいにロックがおもしろい年でした(あくまで私にとっては…です)。 ビートルズが新曲を出し、ローリング・ストーンズが凄く完成度の高い新しいアルバムを出しましたから、それだけでも充分な訳ですが、それだけじゃなく、私にとってはU2の『ソングス・オブ・サレンダー』に始まり、ピーター・ガブリエルさんの『i/o』で締め括られたこれ以上のない至福の1年でした。 今年出た新作の中で、もし無人島に3枚しか持って行けないという条件を突き付けられたら、まずピー

i/o

本日の“こずや”のBGMは、ピーター・ガブリエルさんの2002年の『Up』以来21年ぶりの新作『i/o』(読みはアイオー)です。 “天才”というか“異才”というか“鬼才”?…そういう表現がピッタリな音楽家です。 昨年の11月頃に新作が完成したという報道が出て2023年最初のお楽しみにしていたこの『i/o』ですが、結局は2023年最後のお楽しみとなってしまいました。 とにかく最後の最後まで待たせる男、ピーター・ガブリエルさんです。 待たされたと言っても、今年1月から毎月

Hackney Diamonds

本日の“こずや”のBGMは、ザ・ローリング・ストーンズの『ア・ビガー・バン』以来18年ぶりの新作『ハックニー・ダイヤモンズ』です。 収録曲は至上の12曲です。 01.Angry 02.Get Close 03.Depending On You 04.Bite My Head Off 05.Whole Wide World 06.Dreamy Skies 07.Mess It Up 08.Live By The Sword 09.Driving Me Too Hard 10

Mellon Collie and the Infinite Sadness

1990年代のロックと言えば、真っ先に思いつくのがグランジです。 1990年代の10年間はロックというジャンルが細分化された時代で、オルタナティヴな多様化したバンドがたくさん出てきた時代です。 その先陣を切ったのがグランジでした。 それもロックが社会現象的な人気を得ていた最後の時代でもあります。 1989年頃からアメリカのシアトルを中心に勃興したグランジは、“汚れた”、“薄汚い”といった意味の形容詞“Grungy”が名詞化した“Grunge”が語源になります。 グラ

BLACK SABBATH

13日の金曜日…。 雷鳴轟く中 降り頻る雨…。 雷雨の中 鳴り響く教会の鐘の音…。 本日の“こずや”のBGMは、ブラック・サバスの70年のデビュー作『黒い安息日』です。 今から53年と8か月前の今日に発売されました。 へヴィメタルの原点……ドゥームメタルもスラッシュメタルもNWOBHMも…その後派生したメタルの全ての要素は、このアルバム…いや、1曲目のタイトルトラック「黒い安息日」に凝縮されています。 時代背景や環境といった要因の他にも、奇跡的とも言える偶然が重な

SOMETHIN’ ELSE

秋分の日です。 芸術の秋です。 秋をテーマにした音楽はたくさんありますが、中でも「Autumn Leaves(枯葉)」は有名です。 1945年にジョゼフ・コズマさんが作曲して、後にジャック・プレヴェールさんが詞を付けたシャンソンの名曲です。 1950年代になるとジャズのミュージシャン達が取り上げることが多くなりました。 数多くの名演がある中で、真っ先に思い描かれるのが、マイルス・デイヴィスさんのミュートを利かせたトランペットが印象的な1958年の名盤『サムシン・エル

GREATEST HITS

ここ1か月はエアロ漬けでした。 ということで、本日の“こずや”のBGMはエアロスミスの最新ベストアルバム『グレイテスト・ヒッツ』です。 私が購入したのは、3枚組44曲入りのバージョンです。 私が高校生だった頃は、ザ・ローリング・ストーンズ、レッド・ツェッペリン、そしてエアロスミスと…ワルなイメージのブルースが根底にある泥臭いロックバンドに夢中になっていました。 中学3年生の時にエアロスミスにとって初の全米ビルボードアルバムチャートNo.1に輝いた『Get A Grip