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独立戦争Liberty or Death SFC版人力取扱説明書

R5.8更新:bbb aaa様より情報提供をいただき、「パラメータ基本情報」の指導力とアイコンの意味、「戦闘の流れ」の開戦と援軍に追記。また、新発見があったため「艦隊の行動」について一部修正。


はじめに

今時このゲームを知っている人はどれだけいるだろうか。これは現コーエーテクモが今の姿になるよりずっと前、古今東西の戦争を歴戦ゲー化していた頃に、元は北米向けとして開発された屈指の挫折ゲーだ。制作スタッフも米国人なので、洋ゲーの移植版みたいなものだった。
そのせいなのか、それとも単純に難解で不人気だったからなのか、このゲームには攻略本が存在しない。取扱説明書も(昔これを見せてくれた友人も俺も中古で入手したので)見たことはないが、普通は取扱説明書に書かれているような基本的な情報をネットで探すのにすら苦労する辺り、不親切な内容なのだろう(制作スタッフの愛国心溢れる後書きはあるらしいが)。
また、このゲームは会議フェイズや罷免エンドがあるなどシステムが複雑でコマンドやパラメータも多く、前述の情報不足のせいでその1つ1つに謎がつきまとう。おまけに米英両陣営それぞれの戦いの苦しさを表現することに成功してしまっているため難易度が高い。結果、初見のプレイヤーは何だかよく分からないうちに将校の体力と資金が尽きて完全な手詰まりに陥る。
軍を鍛えるために武器を買ってせっせと訓練し、市民の支持を得るため広報活動に精を出していたら資金と体力が枯渇。身動きできなくなっているところに侵攻され、迎撃したものの限界まで訓練した割に軍隊は強くなっておらず、何とか撃退できても部隊はボロボロ。兵士はどうにか集められても武器が高くて買えないため損耗が回復できず、やがて逃がした敵が軒並み復活して攻めてきて壊滅する。のしかかる徒労感と閉塞感にクソゲーの烙印を押して匙を投げたという人は多いだろう。
しかしこのゲームは、プレイの快適さを度外視した情熱で作られたというだけで、クソゲーどころかむしろ良くできている。パラメータやコマンドの意味と働きもよく分からないまま手探りでやるには難しすぎただけで、システムが分かれば遊びごたえのあるゲームになるのだ。しかしそのためには親切な取扱説明書が必要だ。
ならばそいつを作ってしまえと思って書いたのがこの記事。大体取説と攻略本の中間くらいのノリで書いたので、取説的な基本操作や攻略本的な攻略手順は書いてないが、システムに関しては15周ほどやり込んで知り得た全てが載っている。ただし、データ解析や詳細な実測調査はしていないため細かいところに推測や不正確な部分が含まれているので悪しからず。
ともかく、かつてこのゲームに心を折られた奴らにこそこれを読んでほしい。システムさえ理解できればあの徒労感と閉塞感は消え失せて、作り込まれた歯応えのある戦争ゲームが姿を現す。さあ、今こそ幼い日の復讐を果たすんだ。このゲームは楽しいぞ!

1.初期設定とクリア条件

◯初期設定

初期設定では陣営と難易度、メッセージの速さなどが設定できる。以下抜粋

●難易度
初級・中級・上級の3段階から選べる。敵の資金力、物資、士気が異なるほか、初級では塹壕やファイヤーボートの成功率が高い、新部隊がボートや大砲を装備した状態で現れるなどのおまけがあり、上級では捕虜交換がない、敵が時々脱走する、といったペナルティがある。

●HEX戦
自軍正規軍以外が主体になって行われる戦闘。「見る」の場合はCOM同士の自動戦闘であること以外は通常と同じ戦闘フェイズが展開される。「見ない」の場合は戦闘フェイズに入らず結果だけが表示されるが、この結果は能力に関係なく兵力差だけで決まり、負けた勢力は全員捕縛され勝った勢力は均等に損耗するというものになる。

●アドバイス
地区フェイズで色々喋る副官キャラの最初の一言のON/OFF。普段さほど役に立つことは言わないが、発言はそれなりに地区の状況に沿ったもので、敵から買収工作を受けた将校がその地区にいると知らせてくれるなど多少気に留めておいた方がよい。

◯クリアとゲームオーバー

クリア条件は敵正規軍支配地をゼロにすること。その条件さえ満たしていれば三国志のように全土制圧しなくても、敵民兵や外国軍の支配地が残っていても、たとえその支配地に正規軍の残党が残っていようともゲームクリアとなる。ゲームオーバー条件はこれを逆にやられるまで行かなくても最高司令官が捕縛・殺害(敵は最高司令官が交代するだけ)されるか後述のように会議フェイズで罷免されるか。
余談だが、最後の一地区を攻略中に最高司令官の捕縛・殺害で勝つと、戦闘中に逃げ延びた部下がいて戦闘後に敵正規軍支配地が残っていてもゲームクリアになる。

2.会議フェイズ

このゲームは半月を1ターンとして6ターンごと、つまり3カ月ごとに会議フェイズがやってくる。要するに春夏秋冬の四半期ごとだ。最初から発生する議題から順を追って解説するが、海軍に関しては戦闘フェイズに関わる部分もあるので別項目を設けて解説する。

◯通常の議題

●陸軍の支援
北部・中部・南部のいずれかに2部隊前後の増援を派遣するが米英でその形態がやや異なる。増援の到着時期は両陣営に大きな差はないが、上級では到着時期が遅く、またアメリカの方が早く来る確率が高い。

・アメリカ
増援は指定の地域のいずれかの州から派遣される形なので、会議で長官が言った派遣元の州のどこかの地区に現れる。派遣できる回数や将校が各地域で決まっている上あまり多くはなく、南部に至っては1度しか派遣できない。派遣元の州が敵の手に落ちていると、指定した地域のどこかに現れる。

・イギリス
増援は軍艦とともに現れ、指定した地域の沿岸に最高司令官がいればその地区に、いなければ地域内のどこかの海岸にランダムで現れる。傭兵を雇っていれば傭兵も一緒に現れるため、最大で一気に11部隊が上陸する。地域による回数制限や固定メンバーはなく、援軍候補は全64部隊あるのでまず底をつくことはない。制海権の影響は未検証だが、到着不能は未観測。

●海軍の支援と戦力増強
別項目を設けて解説

●傭兵の雇用
イギリスのみ。1度に8部隊まで雇用できるが、全部で18部隊なので、それを使いきるともう雇えない。

●将校給与
標準給与を基準に、全軍の将校の忠誠と兵士の士気が上下する。目安としてはイギリスの第一回会議の時点で概ね忠誠が50ごと、士気が100ごとに変動するが、将校によってもばらつきがあり(体感。変動要因は未検証)、将校の数が増えるほど一部隊あたりの上昇率は落ちる。

●地区予算
この予算を全地区で割る。配分は部隊数に依存しており、騎兵、砲兵、ゲリラへの配分は歩兵の半額。指揮官の階級は関係なし。

●最終確認
会議で決まった予算と余った繰越金のほか、弾薬、食糧購入費が表示される。これらの物資を全軍に配りたい場合はここで指示する。

◯臨時の議題、イベント

●昇進
2回目以降の会議で高確率で発生。昇進できる人数の変動要因は不明。昇進させた将校は忠誠が大幅に上がる。

●弾劾
議会の政治家の中に最高司令官にマジ切れして目がつり上がっている者がいると動議が出されることがあり、発生すると全議員による信任投票が行われる。信任率が半数を切り相当低くなっても案外クビにはならないが、恐らく最終的な信任率が赤文字だと罷免エンドを迎える。

●ボーナス
何らかの発生条件があるのか完全なランダムなのか不明だが、ごく稀に財務長官(大蔵大臣)が会議の冒頭でなんの脈絡も説明もなくさらっと金3000程度を投下してくれることがある。

●捕虜交換
初級(中級も?)では捕虜交換が持ちかけられることがあり、階級が高い捕虜ほど交換価値が高い。能力は関係なし。

●自然現象イベント
2度目の会議以降は、会議後に疫病や災害の発生が告げられることがある。疫病系イベントや日照りが起きた地区ではじわじわと兵士が倒れていき、日照り以外の悪天候系イベントが起きた地区は暫く出入りができなくなる。災害発生中は地区ウィンドウに対応するアイコンが出る。地味にちゃんと季節性がある。 

3.海軍の行動

海軍は直接指揮する陸軍とは別組織だけに基本的に勝手に動くため、分かりにくいことが多い。まずは行動パターンや制海権の基本を押さえてから、会議で要請できる支援と、続いて戦闘での動きについても解説する。
なお、外国艦隊は操作も要請も一切できない。会議ごとに大体15隻程度増えるようだ。

◯海軍の基本的な行動パターン

各艦隊は3つの海域にランダムに散らばり、制海権獲得や勢力圏への駐留を行う(共同攻撃や空白地への駐留は未観測)が、支配地域の港に駐留できるのは基本的に1海域につき1艦隊で、移動や輸送などで同一海域に複数の艦隊が駐留しても日付が進むと片方がランダムに移動する。なお駐留する地区が陥落した場合も勝手に移動する。
制海権争いに負けた艦隊や何もしていないと思われる艦隊の処理、また大臣や長官の自信や不安の根拠、不安な場合の任務の成功率・実施率への影響は不明。

◯制海権について

制海権は各艦隊が会議後に3海域に散らばって争い、その海域で規模の大きい方の艦隊が獲得する。制海権を獲得すると、その海域を担当する艦隊より小規模の艦隊に対して効果を発揮するが、より大規模な艦隊には機能せず素通しになる。以下、できることとできないこと。イギリス軍は海軍が援軍を連れてくるが、援軍の指定地域と制海権の獲得行動に関係はない。

●できること
・敵艦隊の出航と到着の阻止
・商船(推定)の拿捕

●できそうでできないこと
・敵艦隊が輸送中の物資・部隊の拿捕
・共同攻撃の阻止
・海外からの支援の完全なシャットアウト
・イギリス軍の援軍及び再編成の阻止
・アメリカ軍の義勇軍の到着阻止

敵艦隊の拿捕に関しては15周ほどした時点で観測できていない一方、艦隊が敵船を拿捕して物資を押収するイベントは1回だけイギリス側で観測できている。物資の内容はアメリカ側で受けられる「海外からの支援」と酷似しているため、恐らくこのイベントで到着するはずの物資を奪っていると思われる。
一方で制海権を奪われた地域でも海外からの支援イベントは発生するので、支援の一部を阻止できるだけか、支援物資イベントとは関係なく拿捕イベントが発生するかのどちらかと考えられる。
また、共同攻撃は観測した範囲では艦隊規模が小さく制海権がなくても長官や大臣が自信なさそうでも機能する。制海権や艦隊規模の影響はあまり考えなくてもよいと思われる。艦隊アイコンの大きさと能力の関係は不明。

◯「艦隊の行動」について

「艦隊の行動」は一言で言うと、最大の艦隊に任務を1つ割り振るコマンド。その他の艦隊は、主力艦隊のフォローに入る艦隊と行き先が決まっていると思われる艦隊(後述)以外はランダムに動き行動を制御できない。
また、会議開会時点で艦隊戦力が0だと、会議中に艦隊戦力を増強してもこのコマンドは使えないので要注意。前期のうちに艦隊戦力を保有して温存しておく必要がある。

●制海権獲得
指定の海域を最大の艦隊で確実に押さえたい時に選択する。このコマンドを使用した場合、その他の艦隊は全てランダムに行動する。

●共同攻撃
指定の海域で敵支配地に陸路で侵攻する際、そこが行動範囲ならばいつでもどこでも何度でも、たとえ制海権がなくても駆けつけて艦砲射撃してくれるが、共同「攻撃」なので防衛戦は管轄外ということなのか攻め込まれた時は助けに来てくれないので注意。
なお、このコマンドを選択した場合、共同攻撃を行う海域に他の艦隊が制海権のカバーに入る。英国軍は援軍到着時に艦隊がその到着港に駐留するが、艦隊が1つしかない場合の制海権や共同攻撃への影響は未検証。

●艦隊輸送
指定した支配地域に艦隊を駐留させる。艦隊の戦力を防衛に使いたい時はこれを選択する。この場合、その他の艦隊のうち1つは基本的に北部の制海権を獲得しに行くことがイギリス側で確認されている。
駐留している艦隊は移動で部隊とともに移動、輸送で艦隊のみ移動、また海路で開戦すると部隊を載せて上陸作戦を行うことになる。
艦隊は隣接する海域なら全ての沿岸地区に1ターンで移動できるが、北部―南部間を一気に移動することはできない。
なお、艦隊が駐留する地区が攻められた場合や上陸作戦を行う場合には海路で撤退できる場合と撤退できない場合があるが、条件は不明。艦隊規模にかかわらず撤退不能な場合がある一方、ゲーム開始直後の北部は撤退可能なので制海権の有無が問題なのかもしれない。元々撤退可能だったが戦闘中に艦隊が全滅した場合どうなるのかは未検証。

◯海戦

●基本的な動きと戦闘能力
艦隊は一切操作できず、海上または地上の敵を直線的に追いかける。これに対し敵艦隊は向かってくるが、陸軍部隊は砦の守備隊も含め皆逃げる。追跡と攻撃の優先順位は敵艦隊>敵本隊≧敵援軍で、特に敵艦隊の優先度は非常に高く、すぐそばに一撃で粉砕できるボートがいても目もくれずに敵艦隊と殴り合う。
艦砲射撃は通常の砲撃と同様に標的の人数が少ない程威力が落ちるものの基本火力が桁違いな上に橋やボートを高確率で破壊し、部隊を落水させ全滅に追いやる(ただし将校も戦死するとは限らない)。また、全滅を免れ陸に這い上がった場合も、多数の死傷者が出た旨の表示とともに追加ダメージが入る。ボートを破壊された場合はきっちりボートが消滅する。ボート持ち部隊が橋から落水した場合はボートまで貫通することはないものの、ボートに乗って難を逃れることもまた出来ず全滅または多数の死傷者を出す。
ダメージを与える方法は限られており、ダメージはほぼ固定。艦砲射撃が2~3(稀に1)、ファイヤーボート(ボートに乗った状態で塹壕と同じ操作)が4~6、野砲が1~3(3は低確率で主に兵力MAX時)。なお歩兵部隊も通常攻撃を加えることができるが0~1のダメージと引き換えに3桁殺されるのでほぼ自殺。

●上陸作戦
海軍は一切操作できないため、上陸位置は完全に海軍任せ。部隊を輸送中に艦隊が攻撃を受け損耗すると、艦上の部隊も艦隊の戦力損耗と同じ割合で損耗する。また艦隊の行動パターンが少し変化し、全ての部隊を揚陸するまでは戦闘行為より部隊の揚陸を優先する。

4.パラメータ基本情報

●体力
行動力の源。1ターン当たり最大値の1/4が回復するが、重傷or病気になると回復量が最大値の1/20になり(情報提供:bbb aaa様)、ほぼ回復しない。

●階級
人事系コマンド(募兵・登用・買収など)に大きな影響を及ぼす他、将官になるとパレードの効力が飛躍的に上がる。また当然指揮官としての序列に影響するので、民兵と行動を共にする時は民兵より階級や序列の高い正規軍将校をつけないと地区フェイズも戦闘フェイズも操作できなくなる。特に戦闘では撤退等で戦場に正規軍の指揮官が不在になり民兵将校が最高位になると、その時点から自動戦闘になるので注意が必要。

●統率力
募兵、登用、買収(推定)といった人事系コマンドの要。また戦闘フェイズで表示される以上、戦闘力にも影響するようだが重要性は低く、①統率が低い将校は戦術が同格の将校より弱い傾向がある②とは言え体感できる影響にばらつきがある③指導と訓練(後述)のように合算で意味を持つパラメータがある、の3点から、士気との合算で武装の次くらいの重みで戦闘力に影響していると推測できる。

●戦術力
部隊の戦闘力を決定づける最重要パラメータ。単純な戦闘力だけでなく白兵での押し出しや架橋の成功率にも影響。また地区フェイズでは将校の知力のような側面も持ち、装備の製造やスパイなどの成功率にも影響する。

●指導力
地区フェイズでは訓練コマンドで上げられる訓練度の実質上限値になる他、官報の効力にも強く影響する。戦闘フェイズでは訓練度との合算値が部隊の練度となり、その基準を満たすごとに部隊の機能が向上する。以下、合算値とその効果。
110:移動力増加
130:白兵(歩兵のみ)
150:援護射撃(歩兵のみ)
165:移動力増加(情報提供:bbb aaa様)
なお、歩兵以外の兵種が130、150を満たすとどのような効果がある(または何もない)かは不明。なお、大半の将校は下回ることがないので関係ないが、合算値55にも移動力増加の効果がある。つまり実際の基本移動力は歩兵と砲兵が3、ゲリラ兵が5、騎兵が7ということになる(情報提供:bbb aaa様)。

●兵数
兵数が多いほど本来の攻撃力が発揮できる。MAXだとプラス補正がつき、200を下回るとややマイナス(歩兵以外の兵種も同様)、そして兵数が2桁になると、どんな部隊も戦闘力を喪失するレベルの大きなマイナス補正がかかる。なお、歩兵部隊は兵数200を下回ると援護射撃能力を失う。また、実際の戦闘ではこうした補正の強度と同時に対象との人数差が重要になる。

●武装度
戦術力に次いで部隊の戦闘力を決める主要なパラメータ。戦闘力への影響度合いがピーキーで、赤字で表示されるレベルまで落ちると極端に戦闘力が下がる他、体感ではあるが兵数が多い時の方がやや格上とも渡り合えるなど武装度の恩恵が感じられる。なお弾薬の消費量には影響しない。

●訓練度
訓練コマンドで上げられるが、その将校の指導力が事実上の上限。それ以降は訓練しても上昇値は0~4で、これは戦闘中に敵に攻撃した時と同じ上昇幅。なお、敵から攻撃された場合は上昇しない。
前述のように指導力との合算値が部隊の練度となり部隊の機能に影響するが、イメージと違い単純な戦闘力への寄与は小さく、上げても武装度のように明らかに戦力が向上するということはない。ただし低すぎる場合は明らかに悪影響が見られ、特に兵数が減ってから大崩れしやすい。逆に高いと体感ではあるが特殊攻撃での将校殺傷率がやや上がる。

●士気
50未満になるとランダムで低下する他、40を割ると高額ボーナスの要求や脱走が発生する。統率力の高い指揮官でもこの動きは止められない上、兵士たちは非常に現金なのでボーナスか休暇でしか士気は上がらず、訓練はおろか勝利でも彼らの士気はぴくりとも反応しない。
戦闘力にも地味に影響し、実測では士気MAXのW.トンプソン隊(戦術94、武装60)が士気65ほどのG.カールトン隊(戦術94、武装80)に対してやや優勢だったケースがある。

●忠誠
敵の買収行為によって下がり、捕縛された場合も1下がる。50を切ると寝返りが懸念されるが、それ以降の低下が自動的なものか買収によるものかは未検証。これも40を切ると高額ボーナスの要求や部隊を解散しての帰郷が発生する。こちらもボーナスや休暇でしか上昇しない。
なお、ここで言う忠誠とは各陣営正規軍や最高司令官に対するものと考えてよく、民兵部隊の将校は自らの思惑で独立勢力として戦っているので、いくら忠誠が低くとも登用しにくいだけで、部隊を解散して帰郷することはなく、正規軍に対して何らかの要求をしてくることもない。

●名声
借金や官報に影響し、登用にも影響するという情報もある。勝利によって上昇するが、借金に失敗すると低下する。

●アイコンの意味
・力こぶ:正常
・睡眠:休暇中。所定のターンまで戻らず敵も接触不可。勿論援軍にも呼べない。
・指のケガ:重傷で行動不能。休暇を与えれば1ターンで治る。また再編成や、一応自然回復で体力が最大値の半分に達した場合も治る(情報提供:bbb aaa様)
・睡眠+病院:病気で行動不能。天然痘や疫病が発生した地区にいる将校が罹患することがある。重傷と同じ状態になる(情報提供:bbb aaa様)

5.地区フェイズ

◯コマンド以外のあれこれ

マップやウィンドウに関しては大体見たままなので詳しい解説は省く。以下、イベントなどに関係あるもの。

●食糧
兵士が多いほど1ターンで消費する量が多いが、それを下回ると食糧不足で脱走者が出る。

●兵数
捕縛されて勝利後に戻ってきた兵数0の将校でも留守役にはできる(脱走で0になった場合は勝手に部隊が解散され強制再編成)が、兵数0の地区に攻め込まれると自動的に敗北する。

●支持率
支持率が60を超えると、稀にその地区に驚異の婦人会が現れて凄まじい勢いで武装度を上げてくれる。体感では支持率が上がれば発生確率も緩やかに上がっていく。観測できる地区に偏りがあるように感じるが、法則は不明。デフォルトの支持率が高い地区に偏って観測されるように見えているだけなのかもしれない。

●物価(貨幣価値)
毎ターン変動する。基本的に$マークの値が大きいほど貨幣価値が高く、安く買い物ができる。この値が明らかに低いのに安く買い物できるケースもあるが、そういう地区は数値の大きさが明らかに違うので、例外と考えてよい(何故そうなるかは不明)。
オランダ商人が来ると風車と店員のアイコンに変わって数値が黄色くなり、白文字の時とは次元の違う激安のワンダーランドと化す。
なお、金貨のアイコンも物価に関係ありそうだが相関は見られない。意味不明。

●制圧ミッション
ある条件下で議長(総理)から5ターン以内の制圧目標を示され、達成するとボーナスが貰えるミッションが発生する。どちらも早く制圧するほど多くのボーナスが貰える。
種類は2つあり、1つは両軍同じ条件の方面制圧ミッション。北部・中部・南部いずれかのうち完全制圧間近の方面があるとそこで発生する。
もう1つはフィラデルフィア(地図上27)制圧ミッション。ここは独立戦争当時アメリカの首都で、大陸会議が置かれていた場所であり、ゲーム開始時は軍がいないため空白地ではあるがアメリカの支配地域ということになっている。
イギリスでプレイしてある程度時間が経つとこのミッションが発動し、アメリカ側ではこのミッションは一度イギリスにフィラデルフィアを奪われた後に発生する。
なお、フィラデルフィア制圧ミッションは民兵部隊を派遣して民兵支配地として制圧すると、奪取時のアニメーションは出るくせに何故かミッション達成扱いにはならないので騙されてはいけない。

◯内政

●パレード
体力40を消費し地区の支持率を僅かに上げる。参加部隊数が増えるほど効果が増す(兵数との関係は未検証)ほか、将官が参加すると効果が大きく向上する。
現状の支持率にかかわらず、アメリカ軍ではそこそこ上昇するがイギリス軍は明らかに上がりづらく、全く上昇しないことも珍しくない。上がり方に若干の地域性も見られる。

●官報
体力20と印刷費として金100を消費し、地区の支持率を大きく上げる。担当将校の指導力と名声が高いほど効果があり、20以上上昇することもある。

●輸送
体力30を消費して将校の移動なしに物資や資金を目的地に届ける。海路でこれを行った場合、艦隊は物資の送り先に駐留する。

●借金
地元の資産家に借金をするが、借りる額はランダムでプレイヤーは決められない。実際に借りられるかどうかは地区司令官の名声と支持率に左右される(未検証)。金額が表示され、借入を実行するまでは司令官の体力(20)は消費されないため額が気に入らない時はやり直せるが、借金に失敗するとその時点で体力を消費する上に名声が下がる。借りた金は次期の予算から利子をつけて返済するが、踏み倒すこともできる。踏み倒すと当然信用は失う。

◯物資

●食糧・弾薬・武器購入
体力20を消費して物資を購入する。将校のステータスによる費用の変動はなく誰がやっても同じ。物価は地区ごと、ターンごとに変動し$アイコンの数値が高いほど安く買い物ができる。アメリカのみオランダ商人が来ている地区で最低価格での物資購入が可能。

●ボート製造
金380程度(物価により変動)と体力40を消費してボートを製造する。戦術力40以上の将校のみ実行可能。

●大砲製造
金550程度(物価により変動)と体力40を消費して大砲を製造する。戦術力70以上の将校のみ実行可能。なお大砲は、砲兵が運搬と射撃が可能、歩兵が運搬と要塞や塹壕でのみ射撃が可能、ゲリラが運搬のみ可能、騎兵は運搬も射撃も不可。

◯人事

●登用
体力30を消費して味方民兵を正規軍に登用する。登用時の支度金で部隊の装備や士気が変化することはなく純粋に登用の成否にのみ関係する。対象の忠誠と登用担当者の階級、統率力によってはタダで登用することも可能。

●買収
スパイ(後述)で敵の将校の情報を入手できた敵地区に対し、そのターンだけ使用可能になる。体力40を消費して敵将校と密会し、寝返りを持ちかけることができる。ただし地区司令官を買収することは不可能。
断られてもその際に通報・捕縛されることはなく、忠誠は必ず下げることができる。また、失敗時に下げられる忠誠には階級が大きく影響しており、将官なら必ず4下げることができる。階級、統率力、戦術力、指導力が関係すると思われるが、統率の高い将校での買収成功率が高いようなので、重要なのは前者2つと思われる。
買収成功時の敵への忠誠度と自軍加入時のこちらへの忠誠度の関係は未検証。また、寝返りによる兵士の士気への影響はなし。

●ボーナス
司令官の体力20を消費して部下の部隊にボーナス(100まで)を支給し忠誠と士気を上げることができる。地区司令官には最高司令官から支給でき、最高司令官自身も自分の部隊に支給することができる。指揮下の民兵部隊にも支給可能。
また、兵士の士気に関しては支給されたボーナスを部隊で山分けという形になるので人数が少ないほど士気の上昇幅は大きい。そのため歩兵以外の兵種の方が手軽に士気を上げることができる。

●休暇
司令官の体力20を消費して部隊に休暇を与える(何部隊に与えても消費は20)。指揮下の民兵部隊にも与えることができるが、最高司令官と地区司令官は休暇をとることができない。休暇中の将校も、上官が移動して地区司令官になると休暇を中断する羽目になる。
休暇をとると忠誠と士気が上がって体力が大きく回復し、将校の負傷や病気を癒すことができる。また買収を試みる敵からの接触も阻止できる。ただし、休暇中の将校は援軍として呼ぶことができず、休暇を与えた将校はその瞬間から休暇に入る一方、休暇のカウント自体は次のターンからになるので注意が必要。そのターンの仕事を全部やらせてから与えた方がいい。
なお、休暇は1ターンから3ターン(半月~1.5カ月)与えられ、ターンごとに体力が回復し士気・忠誠が上昇するが、士気と忠誠の上昇幅は2ターン目から大きく上がる。

●委任
地区の管理をCOMに任せる

◯軍事

●移動
体力30を消費して部隊を移動させる。同時に物資も運搬することが可能。海路で移動した場合は艦隊も目的地に駐留する。民兵は出身州とその外縁でしか行動できず、彼らが移動できない地区に面していると移動できる将校がいても移動コマンド自体が使えなくなることがあるが、それは民兵将校の情報を見て行動範囲を確認すると解消する(開戦でも同じ現象が起こる)。なお、司令官を移動させるとそこでその地区のターンは終了するので注意。

●募兵
新兵を募集する。階級と統率力が高いほど安く人を集められる。新兵は非武装、訓練0、士気40(推定)の人員なので訓練、武器購入、休暇、ボーナスなしに人員を補充し続けると部隊のパフォーマンスは低下する。

●再編成
司令官の体力20を消費し、3カ月~2.5カ月の間、指定した将校を本拠地に返して戦闘に耐えうる部隊をタダで新しく編成する、疲弊した地区の戦力補充の切り札。将校が重傷または病気の場合もこれで治る(情報提供:bbb aaa様)。取り逃がした敵の部隊があっちこっちに元気に降ってくるのはこれで戦力を補充しているため。敵に包囲され制海権もない状態だろうとこのコマンドで問題なく脱出できる。また、アメリカ軍の本拠地はフィラデルフィアだが、ここがイギリスの手に落ちてもこのコマンドは使用できる。
新部隊は出発した地区が健在ならその地区に、そこが敵の手に落ちていれば州内、州ごと制圧されていればその地域内、一地域が丸ごと征服されていればそれ以外の自軍勢力圏や空白地に戻ってくる。ただし民兵部隊が戻ってこれるのは州内のみ(活動範囲である州の隣接地区は不可)で、州が制圧されている場合は部隊結成後も地下に潜伏し、ターン終了時に州内に敵の支配から外れた地区があれば、そこで一斉に決起する。
なお、釈放や捕虜交換、脱走で戻った将校は自動的に再編成扱いとなる。

●訓練
体力40を消費し部隊の訓練度を大幅に上げるが、前述の通りその将校の指導力以上はまともに上がらない(戦闘中に1回攻撃したのと同じ0~4しか上がらない)。三国志と違い鍛えた兵士を他の指揮官の部隊にくすることはできないので注意。

●開戦
体力40を消費して陸路または海路で敵地に遠征する。前述のとおり、海路の場合は上陸地点が海軍任せになるため、とんでもない場所に下ろされることがある。最大7部隊侵攻可能なほか、侵攻する地区の隣接地のうち2箇所から最大各6部隊を援軍に呼べる。
戦闘可能時間はターンの規定に合わせ15日間だが、一度15日間フルに戦った地区にも別方向から同ターン中に侵攻することが可能。なお、開戦するとその地区のターンはそこで終了する。

●再配備
ボート、大砲を配備する部隊を変更する

◯情報

●将校
その地区にいる将校の情報を見る

●地区
味方支配地の将校と地勢の情報、および空白地の地勢を確認する

●政治家
議会と各州代表の政治家の最高司令官に対する信任度と現時点での経済状況(予想収入、借金)、現在進行中のミッションとその期限が確認できる。信任度は会議後に更新されて大きく変わることが多い他、四半期中にも微妙に変化することがある。以下、信任度の変動要因と思われるもの。

・各州代表(総督)
その州の支持率が影響すると思われるが、戦闘が頻発している州で信任率が低くなりやすい傾向が見られる。戦闘で土地が荒廃するからだと考えれば無理もない。

・議長(総理)
よく分からないが、支配地の多さやミッションの達成可否に影響されていると思われる。

・陸軍長官(大臣)
議長(総理)同様、戦局と機嫌が強くリンクしている。海軍から類推すると敵と比較した陸軍の規模だろうか。

・海軍長官(大臣)
敵と比較した海軍の規模。機嫌をとりたければ船を建造するか敵艦を沈めるしかない。沈めると言っても艦隊同士の撃ち合いは同じダメージを与え合う消耗戦でしかないので、積極的に沈めに行くならボート部隊を護衛につける必要がある。

・財務長官(大蔵大臣)
不明。会議時の繰越金と借金だろうか。

・外務長官(大臣)
不明。義勇軍や傭兵の扱い?見当もつかない。

●州
州ごとの支持率と予想収入が確認できる。州支持率は州内各地区の平均値だが、州内に敵支配地や空白地があるとそれだけで予想収入に強烈なマイナス補正がかかる。また、州を丸ごと支配下に置いていても民兵に任せている地区の分は半減(例えば本来3地区で300取れる州でそのうち1地区が民兵支配地なら収入は250になる)する。同盟外国軍支配地がどう影響するかは未検証。

●スパイ
体力30を消費、金100までの予算を使って敵地の情報を探る。遠方にも行けるが、遠くに行くほど必要ターン数が増える。
結果は3段階で、捕まって処刑されるか、地勢の情報を手に入れるか、これに加えて敵将校の情報を持ち帰り買収コマンドをアンロックするか。結果は将校の戦術力と予算に左右される。
手ぶらだと雑魚は捕まることがあるし、名将でも敵将校の情報まではとれない。将校の情報が欲しければ戦術力70弱がギリギリというところ。

6.戦闘フェイズ

◯戦闘の流れ

●開戦と援軍
侵攻する場合、本隊は7部隊まで。防衛の場合、地区に11部隊以上いると配置しきれない部隊が発生するが、そうした部隊も本来部隊を配置できない着色されていないマスを選択すると「待機」させることができる(情報提供:bbb aaa様)。再編成ラッシュが起きている敵の最終拠点に突撃すると初期配置にいなかった敵部隊が続々と湧いてくる場合があるが、要するにアレができる。
援軍は戦場と隣接する地区2地区以内から最大各6部隊まで呼ぶことができる。防衛戦の場合と、侵攻戦でも援軍に呼ばれた方は体力を消費しない。

●指揮権
戦闘の指揮権は侵攻した/された地区の軍(以下本隊)で最も階級(及び序列)の高い将校が持つ。Lボタンを押した時表示される部隊情報に斜め線が入っていないのが本隊所属の部隊。指揮官が撤退・捕縛・死亡により指揮を執れなくなると次点の将校に指揮権が移るが、その将校が民兵や外国軍の場合、以降の戦闘は自動戦闘になるので注意。また、こうしたシステムのため、味方民兵や同盟国軍の戦いにどんな高位の将校を援軍に出しても指揮権を確保することはできず、自動計算または自動戦闘になる。

●時間経過
先攻は攻撃側。一昼夜6ターンで季節により昼夜の長さが変動する。戦闘可能時間は地区フェイズの単位に合わせ15日間だが、同一地区で複数回の戦闘を行い通算15日以上戦うこともできる。決着がつかない場合は守備側の勝利扱いになるが、攻撃側も物的・人的損失なく元いた地区に撤退できる。

●勝利条件
敵の本隊を戦場から全て排除するか、敵最高司令官を捕縛または殺害すれば勝利。最高司令官の捕縛・殺害で勝利した場合、損耗している敵部隊は全て捕縛できるが、交戦しておらず無傷の部隊は(逃げ場があれば)逃げられる。交戦はしたが一方的に砲撃したのみ等で全く無傷の部隊がどうなるかは不明。

●撤退または捕縛された将校の行方
戦闘中に撤退した部隊は戦場と隣接する味方勢力圏内にランダムに逃走するが、味方勢力の地区が周囲にない場合は空白地にランダムで逃走する。また陸続きで逃げられる場所がない時も味方の海軍が駐留していれば船で行ける場所にランダムで撤退できるが、味方の場合はできないことがあり、その条件は不明(制海権が関係している可能性あり)。
戦闘中に捕縛された将校も、勝てば兵数0ながら帰ってくる。逆に何人捕縛しても戦いに負ければ逃げられてしまう。また、敵も味方も捕縛した敵部隊の持つボートや大砲を奪うことはできない。捕縛された将校が戦闘終了直後に釈放されるケースはCOM同士の対戦以外では観測していないが、初級(中級も?)では会議フェイズで捕虜交換がある。上級では捕虜交換がない上に敵の将校が時々収容所を脱走する。なお敵から得た身代金は繰越金としてストックされ次期の会議時に予算に充当できる。地区の臨時収入にはならない。
余談だがCOM同士では明らかに米英で釈放の頻度に差があり、重要な将校を決して釈放しないアメリカ側がやがて勝つようになっている。

○地形と移動

移動力は、部隊の基本移動力に加え、1ターン何もせず待機することでターンごとに1ずつ加算される。移動力の消費量は最低3だが、移動後に2以下の移動力が残っていても次ターンに繰り越されることはなくリセットされる。また、一部の地形は戦闘力にプラスもしくはマイナスの地形効果を持つ。

●平原
必要移動力3、地形効果なし

●森
必要移動力4、騎兵・ゲリラのみ進入可。地形効果はあっても誤差だが潜伏可能

●丘
必要移動力5、地形効果はありそうで恐らくない

●岩山
必要移動力5、ゲリラのみ進入可。砦並みの地形効果があり、しかも潜伏可能

●浅瀬
必要移動力4、マイナスの地形効果があり、この地形に向かって白兵コマンドを使用することはできない

●水面
必要移動力5、ボートがあれば陸地に隣接するマスのみ進入可。大河の真ん中や沖に漕ぎ出すことはできない。マイナスの地形効果があり、艦砲射撃でボートを破壊されると部隊は落水し即座に全滅するか、追加ダメージを食らいながら(多数の死傷者が出たと表示される)近くの岸に這い上がる。勿論装備していたボートは消滅する。

●橋
必要移動力3、地形効果なしだが艦砲射撃やファイヤーボートで破壊されることがあり、これで落水した部隊は即座に全滅、または追加ダメージを食らいながら岸に這い上がる。マップに元々あるものも砲兵が架橋したものも同じ。

●街
必要移動力4で、この地形にいる敵に白兵・突撃を使用することはできない。地形効果については誤差レベルに感じる場合もあればそれなりの地形効果が感じられることもあり、士気の高い部隊が街で実力を大きく上回る戦闘力を発揮したケースがあるが変動要因の詳細は不明。味方の総兵力が敵よりある程度(恐らく半数以下)少ないと、街を守る部隊は出撃してくる。

●砦
必要移動力4。この地形にいる敵に白兵・突撃を使用することはできない。この地形は防御時の地形効果が高く、歩兵も大砲を持っていれば砲撃コマンドが使える。そのためこの地形にいる敵も基本的に大砲を持っていない限り隣接する部隊に自分から攻撃することはないが、味方の総兵力が敵以下だと大砲を持っていない敵も隣接する部隊を攻撃してくる。木造と石造りがあり、後者の方が地形効果が強い。

◯共通事項と兵種

本項では各兵種の特徴と共通事項について解説する。なお各兵種の移動力については前述の通り指導力+訓練値=55でも移動力の加算が発生しているが、ごく一部の低スペック部隊しかここには引っかからないので、ここでは「実質基本移動力」として、この基準を満たした移動力を記載している。

●食糧と弾薬
食糧は兵数に比例して1日単位で減少し、次の日の朝を迎えた時点で500人あたり17消費する。この時点で食糧が底をつくと敗北となる。逆に言うと食糧がなくても翌朝までに勝てるなら戦える。
弾薬の消費は後述もするが、通常攻撃をするか敵の攻撃を受けた時は兵数×0.1、砲撃をした場合兵数×0.2、ファイヤーボートには固定で200消費する。弾薬が不足すると通常の攻撃/防御は著しく弱体化し、他2つは使用できなくなる。

●共通コマンド
・攻撃
普通の銃撃。兵数×0.1の弾薬を使用するが、一度に使う分以上を確保できない場合戦闘力が極端に落ちる

・砲撃
砲兵と歩兵のみが使用可能。射程2(夜間は1)の砲撃を行う。特殊攻撃なので通常攻撃より将校殺傷率がやや高く、接射の場合も含め反撃を受けない。使用する弾薬は兵数×0.2で、不足する場合は砲撃そのものができない。威力は武装度の影響を受けず、また敵の人数が多い程高威力になる。艦砲射撃と違い橋やボートを破壊することはできない。

・塹壕
指定した一方向に対し木造砦程度の地形効果を持つ塹壕を掘る。歩兵の場合、大砲を持っていると砲撃が出来るようになる。白兵で動かされたり自分で移動したりすると無効になる。
敵と隣接している時は作業できず、街や砦でも使用できない。成功率はあまり高くない。戦術力に影響を受けているようにも見えるが、あまり極端な差は出ないと思われる。

・撤退
撤退の成功率は兵数や隣接する敵の多さ(兵数か部隊数かは不明)、そして恐らく戦術力に左右され、能力の低い将校は明らかに捕まりやすく、周りに全く敵がいないのに捕まることもある。撤退時の人数が多い程持って逃げられる物資が多い模様。負けた場合、残った物資や資金は敵の手に落ちる。

・ファイヤーボート
ボートに乗っている状態で塹壕掘りと同じ操作をすると使える。兵数と関係なく弾薬200を消費して艦砲射撃以上の破壊力を持つ火船を放つが、成功率は塹壕と同程度。橋は破壊できるがボートは破壊できない。なお失敗しても弾薬は消費し、弾薬が足りない場合は使用できない。事実上の対艦兵器。

●歩兵
実質基本移動力4、森・岩山進入不可
大砲の運搬、及び射撃も条件付きで可能
最大兵数500
壁役。普通の兵士の集まりのためか、練度が低いうちは特殊能力がない。指導+訓練が130を超えると白兵を修得し、150を超えると兵力200以上の部隊は隣接する敵に味方が「攻撃」した時に援護射撃を行うようになる。会戦では主役を張るが、連携してなんぼなのであまり単独行動には向かない。
敵としては防衛時は基本的に施設から動かず、砦からは砲撃以外に積極的な攻撃を行わないが、こちらの総兵力が敵以下の時は隣接すると砦からも攻撃してくる。また少なくともこちらの総兵力が敵の半分以下になると街からも出撃してくる(部隊数も関連する可能性があるが不明)。以下、特殊能力。

・白兵
銃剣突撃を行い敵を1マス押し出す。残念ながら砦や街の敵をこれで追い出すことはできない。弾薬は使用しないが、攻撃力は通常攻撃よりやや劣る模様。押し出しの成功率は人数差と戦術力に左右される。将校殺傷率は不明だが、兵数が2桁に落ちるとCOMが盛んにこれで攻撃してくるので、砲撃や十字砲火同様通常攻撃より確率は高いのかもしれない。塹壕の項にも書いた通り塹壕破りにも使える。塹壕状態から白兵を使うと勿論塹壕状態は解除されるが、これは地形や戦力の問題で敵を押し出すことができなかった場合も同様。なおSFC版では大砲を鹵獲することはできない。

・援護射撃
自分が隣接している敵を味方が「攻撃」した時(砲撃、突撃、白兵では発動しない)、兵力が200以上残っていれば連携して十字砲火を行う。援護する際に数名の死傷者が出ることはあるが、メインで攻撃した部隊のキルレシオを上昇させる。その度合いは戦術力次第なので、平均以下の将校だと気休め程度だが名将クラスがこれを使えると絶大な威力を発揮する。体感では通常攻撃より将校殺傷率が高い。

・砲撃
大砲を装備している時、砦や塹壕でのみ砲撃ができる。しかし砲兵と比べて威力は低く、人数の問題で消費弾薬も多い。橋やボートの破壊はできない。体感では通常攻撃より将校殺傷率がやや高い。

●騎兵
実質基本移動力8、岩山進入不可
最大兵数250
大砲運搬不可
「馬補正」とでも呼ぶべき補正を持ち、野戦では強力な代わりに街や砦といった施設への攻撃や施設防衛といった、馬を使えない状況では著しく弱体化する(施設からの攻撃を野外で受ける分には問題なし)。敵としては上記の特性から施設を守っている者も攻撃範囲に入ると高確率で出撃してくる。将校殺傷率が高い突撃を使える他、森に潜伏できる。単独行動でも会戦でも使い勝手はいいが、矢面に立たせると息切れする。
歩兵と違い新しい特殊能力を身につけることはなく、能力が増えない代わりに既存の能力が強化されているかどうかも不明だが、それはこの後紹介する兵種に関しても同じ。

・突撃
実は攻撃力は通常攻撃と変わらないが、将校殺傷率が高く弾薬を使用しない。また、必ず敵の反対側に突き抜ける。施設に向かって、または施設から突撃することはできない。塹壕に対しては問題なく使用でき馬補正にも影響はないが、白兵と違いこれを解除することはできない。

・潜伏
森に入ると敵から見えなくなる。当然敵も使ってくるが、敵が潜んでいるマスは一見何もなくても攻撃できるようになっているので、それで見分けることができる。攻撃を受けたり自分から敵に隣接すると潜伏状態は解除される。
潜伏状態から攻撃すると専用アニメーションが表示され奇襲攻撃を行うことができる。この攻撃は非常に強力な上に将校殺傷率も高い。見破られて攻撃を受けた場合も奇襲と同等の威力の強力な反撃を行うことができるが、敵将校を殺傷することはない。

●砲兵
実質基本移動力4、森・岩山進入不可
最大兵数250
騎兵が馬に乗っているのだから砲兵なら当然大砲を持っているだろうと思ったら大間違いだということを教えてくれる戦争の理不尽の体現者。大砲があれば常時砲撃可能な唯一の兵種だが通常戦闘力には常に兵力2桁の時並のマイナス補正がかかっており、戦術力の高い将校の部隊でも普通に銃で戦うと非常に弱いため大砲がないと戦力にならない。大砲を装備すると車輪が金色になり本領を発揮、攻城戦の最重要兵種となる。工兵としての役割を持ち、橋の建設と破壊が可能。

・架橋/壊橋
陸地と隣接した水場に橋を建設、または破壊する。成功率は戦術力に左右される。なお敵に隣接されていると作業できない。

・砲撃
同じ戦術力でも歩兵のそれより高威力、かつ常時砲撃可能。橋やボートの破壊はできない。

●ゲリラ兵
実質基本移動力6、全ての地形に侵入可
最大兵数250
大砲は運搬のみ可
特殊コマンドを持たず、昼は弱いが夜間は大幅に戦闘力が上がる。森だけでなく岩山にも潜伏可能。岩山に潜伏しての戦闘力はその地形効果も相まって凶悪の一言。騎兵と違い施設への攻撃も問題なくできる。狙撃率が高そうなイメージがあるがそうでもなく、突撃の方が遥かに殺傷率が高い。単独行動では最強だが、自分のペースで行動しにくい会戦ではやや使いづらい。

・潜伏
騎兵と仕様は同じだが別の専用グラフィックがあり、岩山にも潜入できる分高機能。

最後に

以上、実際にプレイして分かったことをまとめてみたが、最初にも書いた通りの理由で正確でない部分も含まれるので突っ込みがあればコメントまで。あと、イギリス上級を最速でクリア→全土制圧する動画もやってるのでよろしく。

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クソ長いあとがき


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