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キュウソネコカミ ~ほぼ週末ツアー~

2023.6.22、自分にとって初めてのZepp Shinjuku、初めてのDMCC2023~ほぼ週末ツアー~。さまざまな楽曲をふんだんに詰め込んだアルバム『私飽きぬ私』。どの曲が、どのタイミングで、どんな形で聴けるのか。元々の楽曲との兼ね合いは、どんな化学反応になるのか。それを自分はどう受け止めるのか。ほか諸々、期待と期待と期待で吐きそうになってた。

■3minutes

密集!密閉!!密接!!!ライブハウスへようこそ
密集!密閉!!密接!!!ここでしか得れないもの
密集!密閉!!密接!!!ライブハウス生きる場所
密集!密閉!!密接!!!代えはきかないぜ

3minutes/キュウソネコカミ

よくよく考えたら当然の1曲目。待ちに待ったこの日がきた。それはもうめちゃくちゃ嬉しいに決まってる。と同時に、まだ半分くらい信じ切れてない感覚もあって、ほんの少しだけフワフワした。

■MEGA SHAKE IT!

意思表明からのキラーチューン、間違いのない流れ。今日初めてキュウソネコカミを観る人も、久しぶりにライブに来る人も、たまに来る人も、いつも来る人もお構いなしにキュウソワールドに引きずり込む。

■住環境/真理

新宿は「住環境」、続く金沢は「真理」、すかさず新曲のカウンターをお見舞いされた。それぞれ違う曲が聴けてしまうとは思わず、めちゃくちゃ嬉しかった。

■ファントムヴァイブレーション~KMTR645

前半戦をきっちり締めるのは、やはりこの曲。意味の分からない言葉で一体感を生み出すとヨコタさんは言う。「スマホはもはや俺の臓器!!」こう叫べるのがすごく嬉しいのって、むしろ意味が分からないからじゃないかな。『私飽きぬ私』で叫ぶのとは少し違う。ここで確実に「声出し」を意識する。このフレーズで拍手することを、いよいよ忘れ始めた。一生手を叩き続けるんじゃないか。あの必死な感覚が懐かしくも、少しずつ薄らいでいく。からのKMTR645は、声出しの一体感に加えて、フロアが丸ごとQQQ!するフィジカル的な一体感。身も心もキュウソ色に染まる。

■いけしゃあしゃあ

聴きたいと思っていた曲の1つ。ド頭の音はライブ版のシャチクズを彷彿とさせる大大大好きな雰囲気だ。ヨコタさん、めっちゃ音作りされたのかな。かっこいいです。言うまでもなく踊り明かしたし、期待してたオカザワさんのフレーズとヨコタさんのkeyは、やっぱり大好きすぎて、耳の意識だけはずっとそっち。

■囚~You don't know her.

ゔおおおあおおおおおあおあおおお!!!🔥🔥🔥いやいやいやいやちょっと待て。いやいやいやいやこれはやばい。いやもうこの流れは絶対にやばいって。気が狂いそうになった。もとい、発狂した。ドロップDチューニング炸裂じゃねえかああ!!大好きな曲が並ぶ未来があるなんてな、長生きしてみるもんだな。うっかり素の自分が出てしまった。まあいかんせんこれが本性だし、大好きなキュウソでここまで振り切れるのは、私にとって本望でしかない。

You don’t know her. She’ll kill you now.
No way escape. Too late regret.

You don't know her. /キュウソネコカミ

ヨコタさんが歌うこのサビが本当にかっこよくて大好きで大悶絶。合わせて歌いたい!!と思ってた願いが叶ってしまった。。本当に本当にかっこよかった。。

だいぶ余談になるが、私がエレファントカシマシに奈落の底へ突き落されたのは、初めてフェスで観たときのこと。「悲しみの果て」「今宵の月のように」「俺たちの明日」くらいは聴いたことがある。学生時代、FM802のヘビーローテーションだった「四月の風」に感銘を受けた夫が、一度は観てみたいと言った。普段は別行動なのに、その日は珍しく揃ってエレカシのステージへ向かった。

初めて聴いた「奴隷天国」、「ガストロンジャー」。両頬をぶん殴られたような衝撃だった。かろうじてステージが見えるような場所にいたのに、お前だよお前と指をさす宮本にゾッとした。この日のトッパーだったにも関わらず、私は1日中ずっとこの衝撃から抜け出すことができなかった。その日のうちにベストアルバムを買い、ワンマンのチケットを申し込んだ。

これに似たような衝撃を、先日クリープハイプでも味わった。突然始まったリハの轟音に驚き、会場外から慌てて戻った。「身も蓋もない水槽」……てかこれ、ガストロンジャーみてぇだな…か。私の中のクリープハイプが完全にひっくり返った。

囚~You don't know her.には、この衝撃が潜んでいると思う。すでにどちらの曲も大好きな私には、初めて奴隷やガストをライブで聴いたときのような、初見であるがゆえの衝撃は、どんなに願っても得ることはできない。でもタイトルすら分からなかった時期に、初めてYou don't know her.を聴き、音源として入手したくて仕方がなかった欲望は、アルバムが発売されるまで萎えることはなかった。時はきた。時代きた。嬉しい、嬉し過ぎる。しかもよりによって囚とセットだなんて、おいおい!大好きだよ!大好きすぎるよ!参りました!!どうもありがとう!!世界中の人を敵に回しても、この流れの最強さは譲らん。馬鹿の一つ覚え失礼します。大好きです!!!!!

■スプラッタ~Scary Song

カテゴライズに迷ったけれど、やはりこの2曲はセットかなと。というのも、極度の鳥目で自信はないけれど、囚~You don't~スプラッタの3曲は、オカザワさんのギターがDragonflyとお見受けした。あと、スプラッタのヨコタさんのシンセが本当にかっこよくて、なんだよもう~!きぃぃぃぃ!なる。あのキレとあの不協和音にゾクゾクする。そのゾクゾク感を踏まえても、Scaryとの相性は抜群。ホーンテッドマンションに迷い込んだと思ったのに、エレクトリカルパレードに直面したようなワンダーランド的後味は、一体なんなんでしょうね。楽しいったらない。

あと、これも余談だが、先日ヨコタさんがご覧になっていたNHKの「もうひとつの千と千尋の神隠し」に登場したブタのかぶりものと、Scaryのはいからさんの風貌が、無駄に完全一致してしまい、誰にも理解してもらえない次元でジワジワきている。

■優勝

さっきまでのエンターテイメントをグイっと一瞬で王道に引き戻しにくる。アルバムのイメージだと1曲目感が強く、ライブでも1曲目としての強さはあるけれど、ライブの中盤戦を締めるかっこよさもたまらん。

■性ビジネスは不滅

新宿だけにこの曲、なるほど。。この曲を聴ける日がくるなんて考えてみたこともなかった。金沢は「米米米米」福岡は「サブカル女子」…うええ、ラーメンズ叫びたい…もしやここはご当地ゾーン?「米米米米」は赤keyでオルガン音。その音のまま次曲へつながるのもすごく良かった。

■Tくん~ひと言

囚~You don't…も、新しいタイプのキュウソの一面かもしれないが、それとは対極に位置するような曲が続く。この緩急が本当に良いんだ。対極とはいえ、それぞれの世界観はまったく異なるわけで、これこそ、『私飽きぬ私』の魅力なんだろう。

「Tくん」は初めて聴いた当初の思い通り、フジロック2009のグリーンステージを空想しながらコーラスした。そして今回最大の肝だと勝手に位置づけている「ひと言」、ぶっちゃけると、この曲を初めてライブで聴く人が羨ましい。できることなら記憶を消したいくらい。予備知識ゼロの状態で聴いたら、どんな風に感じるんだろうな。すべてをリセットすることができたら、なんてまたできもしないことを考えたりした。

唯一、個人的に残念なのが、ヨコタさんのピアノ音は恐らく今回のツアーでは聴けないということ。うん。わかってた。わかってたよ。聞き分けはいい方だよ。だ!か!ら!ヨコタさんのピアノが聴けそうな機会は自分にとって非常に大切な時間となるのです。そりゃなにがなんでも行くでしょうが。そういうことです。自然の摂理です。おわかりいただけただろうか。

■ビビった~DQN~ハピポン~私飽きぬ私

This is キュウソネコカミ4連発。激熱激強の連鎖は、理性も体力も根こそぎ奪われる。ありがとうキュウソネコカミ。この体感、望んでいました。何億回聴いても、「ビビった」の爆発力は、私の中で衰えることがないし、その熱量のまま「DQNなりたい、40代で死にたい」になだれ込める至極さは体感あるのみ。言葉で言い表すのは妥当ではない。コロナ禍における「ハッピーポンコツ」の役割は大きかったと思う。ヨコタさんが投げかける言葉のおかげで、何度となく心を強く保てた。それを糧に自分の脚で立てた。その感謝はしっかり踏まえつつ、エモくなりすぎない、いわゆる通常運転のハピポンが聴ける喜び。ひとしおです。

中でも特筆すべきは「私飽きぬ私」の存在の大きさ。この曲に詰まった思いと、フロアの一体感と、思いが一致しているんだろうな。その相乗効果がものすごいエネルギーになる。悲しいことがあったり、悩んだりしてるわけでもないのに、その坩堝にいるとぐわんぐわん揺さぶられ、どうにもならない感情が芽生えて、たまらず涙が出てくる。

音楽って、本当にすごいな。

■アンコール

■推しのいる生活~The band

直前の名古屋で初出演したFREEDOMの影響で、新宿は「TOSHI-LOWさん」で〆、金沢はノリが良すぎると間髪入れずに「家」、福岡ではシークレットトラック「季節のおくりもの」・・・くうううう!!この曲めっちゃ聴きたい~~!!ミンミン!!

特別じゃない日なんて1日もないと思うのは、こういうところ。どの日であっても特別感のみ。可能な限り、何度もライブに足を運びたくなるのもこのせい。

これが好きだから 居場所があるから
生きてる実感湧きまくり
一度気づいたら 身体は覚える 俺たち同類
ライブハウスへようこそ

3minutes/キュウソネコカミ

はじまったばかりの~ほぼ週末ツアー~、自分が体感できるのも残すところあと2公演。次はどんな景色が観れるかな。はたまた、どんな印象を受けるのかな。それはまた、別の話。

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