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月に花 花に蝶

昨日も今日も、
まるで花に引き寄せられて気ままに飛ぶ蝶のように、
どうにも理性がきかず
感じるまま度が甚だしい。

だって、春の陽が、桜が、おたまじゃくしが、
今日でなければ、と言っている。

朝、誰にも見られてはいけないくらいの起き抜けの状態でゴミを外に出しに行くと、
なんてステキな朝なの
と自分の見てくれも忘れて緑道へ導かれ、
昨日か一昨日も見たはずの景色が
数トーン、あまりに異なることに驚く。

雪柳もロウバイもボケの花も杏の花も
もはや蕾が蕾ではいられなくなって、
そこかしこが咲き溢れている。

おたまじゃくしたちもいつのまにか小豆くらいに育って気持ち良さそう。

一瞬、
「あなたの老後が心配です」
と昨日届いた母からの手紙の一文がよぎる。

はい、お母さん、
私も心配です。

が、
こんなにみんなが歓んで咲いている今この瞬間よりも大事なことなんてあるんでしょうか。

こんなに幸せなこと、とわかっていて後回しにしなければいけない理由って何なんでしょうか。

今日の予定のうち、
本当に今日でないといけないもの以外、7割ばっさり変更。
だって、あの桜並木を見るのは今日でなければいけない、
と思うから。

道すがら、緑道脇のちんと咲くスミレと目が合い、
東京で咲く雑草だけでこんなにも可憐で彩り豊かな花束ができるのよ、
というある方の言葉を思い出す。

作ってみたい!
で、摘み出すと止まらない。
だって、これまで気づかなかった雑草の花たちがこんなにもたくさん本当に存在するなんて。
スイスの山に登らなくても野生の愛らしい花たちがこんなに咲いていたなんて。
(この時摘んだ雑草のお花たちが上の写真)

。。えぇ、いいんです。
40女が朝から野花を摘んで喜んでるのはさぞイタい光景でしょう。
本人が幸せなら、害はない、でしょう?

気分はハイジで桜並木に着くと、
まさにやっぱり呼んでくれてたのね、と言わんばかりに咲いてくれていた。
何百メートルも口をぽかんと開けっぱなしで上を見ながら歩き続けた。

そして、このまま目黒川沿いまで歩けるんじゃない?
そして中目黒まで歩けてしまうよね、と。

どこまでもどこまでも上にも横にも下にもずーっと桜が続いている。
どこまでもどこまでも歩けてしまう。

今日はこれを感じたいから、
それをせずに
これをする

ということを
自分で決めて実行できるのは
なんて自由で幸せなことだろう。

お母さん、
いつまでたっても
この子のこんな地に足ついてない生き方が私も心配です。
この世界では生きづらいようで、でも本人は結構幸せそうなんです。
あなたのおかげでこの子が今幸せであること。
その他に何が必要なんでしょう。

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