日々思うことの墓場

占い師・エッセイニスト・イラストレーター

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最近の記事

「最高の友人の話」A面

私には最高の友人Aが居る。名前は秘密だが、心が清らかで少しおっちょこちょい、かつ愛らしい、ふわふわとして肌が白雪姫のように白く、そして慎ましやかであり健気だ。声は小さい。おかしなことに恋人はずっといない。 彼女がある深夜、冬の寒い日だ、めずらしく電話をかけてきて、聞けば涙声なのだ。私は慌てふためき「どうした!?大丈夫!?」と彼女の話を急かした。するとゆっくりと打ち明けられた事実はこうだった。 「出来心でほんのちょっとエッチなサイトを見てしまった」「ほんのちょっとだ」「する

    • 建もの探訪とPart II

      老舗のテレビ番組、「建もの探訪」が好きで、しばしば散歩中に脳内で勝手に始めてしまっているのだが(脳内で流れる 時々〜遠くをみつめる〜♩)関西の建ものは面白い、バブル期の建物には見どころがたくさんある。特に注目すべき点は「名付け」である。 ビーバーハウス、高木ハイツ、山田荘…それぞれが個性的な名を持ち、それぞれの領地に佇んでいる。(フォントも可愛い) そして特に私の好物は「PartⅡ」だ。大抵はPart Iとされるアパートが近くにあり、その後建てられた建物をPartⅡとした

      • ポムポムプリンのお尻について

        実にどうでもいい話だが、サンリオの人気キャラクターポムポムプリンの一部のイラストではポムポムプリンのお尻アップのものがある。ノートやファイルや、その他のグッズ多数。キュートなイラストなのだがいかんせんそのお尻には米印が刻んである。 そうだ、何を隠そう尻の穴。ポムポムプリンのお尻の穴マークの米印なのである。これを今日は考えたい。 学生だった当時、この尻イラストを見た私には衝撃が走ったのだ。ポムポムプリンは妖精だし…なぜこの米印をわざわざイラストとして描き記したのか?ポムポム

        • ライフハックよっちゃんイカ

          何でもかんでも「よっちゃんイカ」にしてしまうのが私の癖だ。こんな世界地獄じゃん…と心で語る時、こんな世界地獄のよっちゃんイカじゃん…と言い換えるのだ。かなり意味不明だがそうするとグロテスクな日常がほんの少しコミカルになる。 ようするに、語尾によっちゃんイカをつけるだけライフハックなのである。上司に怒られた、最悪のよっちゃんイカじゃん。電車で足を踏まれた、お気に入りのNIKEのスニーカーに足跡、絶望のよっちゃんイカじゃん。 「最悪」と思うより、「最悪のよっちゃんイカ」と思う

        「最高の友人の話」A面

          小鳥を飼っている

          小鳥なんてと思っていた。ペットショップでそう思わせるほど安価で小さくてテキトーで無造作に汚い籠に入っていた。でもふと鳥を飼ってみて、彼等ほど美しく意志があり思いやりのある小さな生物はなかなかいないと知ってしまった。 鳥の脳みそは小さい、けど最新の研究でその小さな脳みそに知能がギュッと積み込まれていることがわかったらしい。知能凝縮100%。彼等は呼ぶとちゃんと肩に乗る。首をカキカキしてと手にねだる。ふわふわでちゃんと胡桃のようないい匂いがする。 犬を飼いに行って値段にビビり

          小鳥を飼っている

          ごちる五郎のこと

          孤独のグルメの五郎さんは食べながら基本語ってるけど、生まれてこの方こんなふうにずっとみんな心の中で独りごちていると思っていて、もちろん私も食事の際逐一心で独りごちていた。五郎のように。 しかし親友Aはもっと抽象的に思考しているらしく、私のように独りごちていないらしい。 私なんぞ時には競馬の中継のような語り口調で自分の行動を語っていたりして(心の中で)ついには心の中のみで語られる、定番親父ギャグなんかも開発していて事あるごとに心専用親父ギャグを連呼していて(心の中で)心象忙