私が結婚する事にした理由

私が独身だった頃。
なんとなく結婚したかった。

都内に就職した私は、好きな街でひとり暮らしをしていた。
20代はたくさんの出会い、出会い、出会い。
飲みの場にはさまざまな職業の人たちが集まり、やっぱり東京はおもしろいと思った。
すこしだけ積極的になれば、出会いの宝庫だ。

あーやっちまったー、な恋愛もした。
幸せで結婚する未来しか見えない!と思える恋愛もした。でも実現しなかった。
その度に「なにくそ、こんどこそ結婚するんだ!」と闘志を燃やした。

地元の友達は、ほとんどが20代前半で結婚。
少子化なんて嘘だろ?と疑うくらい順調に、子供を産んで、家庭を築いていた。
そういう風に見えただけかもしれない。

あまり地元と交流しないように過ごし、20代が終わって、30代に突入した。
このまま結婚のご縁がなければ、独身の道もあるかなぁ…という考えがよぎった。
本当に結婚したいのかも分からない。

でも私はその頃、自分の事だけを考える生活に飽きはじめていた。
働いて、稼いで、そのお金で美味しいもの食べて、好きな事をして。あと何年続けるんだろう?
いずれ虚しくなる日が来るぞ。そんな予感がした。

それで未来をイメージしてみると、なぜかいつも、子育てをしている自分が浮かぶ。
独身の自分よりも、家族がいる自分の方がリアルに感じられた。理由は分からない。

とりあえず私は、そのイメージを信じる事にした。
どうやら結婚するらしい。それならば結婚相手をみつけなくては。
そして婚活をはじめた。
疲れてボロボロになった頃に、今の夫と出会った。

なんの根拠もなかったけど、やっぱりこっちで正解だったな。
と、今は思っている。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?