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銀のノスタルヂアー髪毛風ふけばー


今日は宮沢賢治さんの命日です。

賢治さんは岩手の民俗芸能である鹿踊りが好きで、詩も残しています。

大正12年

そんな賢治さんと、異形がみえる編集者との不思議なお話をマンガにしました。


こちらの人物相関図の阿部くんと、彼の妹ミチ代さんが出てきます。


けれど。。。
当時雑誌で掲載された時は反応も薄く、電子コミックも売れずで。。。
かなり気持ちが落ち込みました。


わたしの漫画なんて誰にも読まれないんだ。。。。

どれだけ頑張っても読者は獲得できないんだ。。。。


とお世話になった雑誌への申し訳なさと、
自分の未熟さを身体に沁みて感じました。

それでも、たとえ誰の目に留まらずとも、
自分がこの作品を一番愛し、大切にしていると感じることができました。

今回、Xとnoteで「髪毛風ふけば」の第一話のみ公開することに致しました。

心を込めて作りました。

36ページを、お楽しみ頂けましたら幸いです。













































お疲れ様でした。

ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

続きは「銀のノスタルヂア」三巻で、残り3話が読めます。
シーモアさんでも取り扱っているようです。


残り3話も、同じくらいの気合と描き込みで作っています。

苦しい経験でしたが「銀のノスタルヂア」のおかげで、
自分の絵の力がアップしたと感じています。


最後に。。。。


賢治さん。

崇高な魂で、彗星の焔のように駆けていった
貴方を描くことは時に辛く、とても苦しいものでした。

多くの貴方の崇拝者がいるプレッシャーや、
明晰な頭脳と天賦の感性からはなたれる貴方の樹海のような世界に
追いついてゆけず、葛藤や惑いばかり感じていました。


結果的にそんな惑いはしなくてもいいよ、と後でわかるほど
作品は読まれずに終わり

貴方が生前、多くのひとに童話や詩集を無視され
落ち込んださびしい気持ちを味わうことができました。

けれど、貴方は売れる作品など作ろうとは思っていなかった
ことだけはわかります。

「あれはそうだったよね」と共感を呼ぶような作品を
作ろうとしていたのだと思っています。


貴方の言葉の散り散りからはなたれた

孤独やさびしい心を持つ愛おしみは

未熟なわたしでも涙がじわりとでるほどに震えました。


貴方は間違いなく、この世界のずうっとはるか遠くを見通していた

尊いつたえびとです。


これからは背伸びをせず貴方を無理に描くことではなくて、
貴方の作品を愛する一読者として
自分ができることをつとめてゆこうと思います。


貴方はわたしにとって
たまらなく優しく、底なしに厳しい教師でした。

描き手として成長させてくださって、

本当にありがとうございました。

いつまでもとらわれることなき

自由な詩人でいてください。


風の又三郎がやってきた月に

 賢治忌


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