マイナンバーカード

なかなかにタフな案件である。

マイナンバー制度自体が、迷走する中で、さらにカードが追加され、混迷を極めている。

2014年3月、マイナンバー制度中核システム
「情報提供ネットワークシステム」を内閣府から123億で受注した5社連合のうち、献金していたのはNTTコミュニケーションズを除く4社。マイナンバーカード誤発行が続いている富士通をはじめ、日立製作所、NEC、NTTデータ。5.8億円。

この4社には、内閣府、総務省、財務省、経済産業省、国土交通省などの幹部が多数天下りをしている。マイナンバー制度を強力に進めたのが財界。

マイナカード無くてもほとんどの人は困っていなかったのに、意図的にカードを持っていなければ不便になる状況を沢山作って来た政府。
それでも使う人が少なかったから金のバラマキまでして来た。
それでも増えないから今度は 現行何の問題もなく使えてる紙の保険証の廃止をする。

この手の金のバラマキは、本当に許し難い。

総務省が公表している「マイナンバーカードの交付枚数」約8800万枚は、取得者の死亡や自主的な返納、紛失などで廃止された約500万枚も計上され、過大になっていることが13日分かった。カードの普及状況を知るための基礎データが実態と乖離していたことになり、国民の不信感に拍車がかかりそうだ。同省は使用可能な有効カードに絞り込み、交付枚数を公表する方向で検討している。
 総務省はホームページで、毎月末時点などのカード交付枚数と、人口に対する交付率の全国集計を公表している。4月末時点では8786万5814枚で、交付率は69.8%だった。
 マイナカードの廃止は、国外転出や有効期限切れ、引っ越し後の手続き漏れによる失効なども原因。総務省によると、カードの交付が始まった2016年1月から今年6月末までの廃止枚数は計約492万枚。集計時点が異なるが、単純に廃止枚数を差し引くと、交付率は4ポイント程度低下する。

2023/7/12共同通信


・不明確な目的とずさんな設計
・兆単位のコスト、投資に見合わぬ利便性
・なし崩し的、場当たり的
・国際的潮流に逆行
・推奨しながら「国は流出の責任負わぬ」規定
・デジタル弱者切り捨て

デジタル化を勘違いしている。
そもそも論なのだ。

日本政府のやっているデジタル化とは。

例えるならば、

なんと捺印をデジタルで押せるようになります!

みたいなもの。捺印そのものがデジタル化と正反対なのだが、中央政府の押し付けてくるアイデアは、どれもこれもそんな感じだ。

コンビニで住民票発行がメリットの一つというのも、ため息が出る。そうじゃない。社会設計が間違っている。(しかもマイナンバーカードのメリットとして割と大きく歌われていたのでさらにガックリ)

「なんだそれ」感が半端ない。

そもそもの制度設計からして不明瞭なのだが、誤ったら撤退すれば良い。河野太郎は潔く過ちと実力不足を認めて退却すれば良いだけである。
日本の権力者たちは代々これが不得手である。権力者たちが未熟者、いや、未成熟?これから成熟するというならまだ救いはあるものだが。

第二次世界大戦然り。そして誰も責任を取らない。

保険証廃止もそうだけど、マイナンバーカードは「持つとこんなことが便利になりますよ」だったはずなのに「持たないとこんなこともあんなことも不便にしてやるぞ」になってるのが嫌。「絶対に情報漏洩する」って不信感をどうにかしようとしないのも嫌。更新の為に結局役所に行くのも意味不明で嫌。

ポイント一本釣りや豪華なCMにザブザブ税金突っ込んだ挙句、思い通りにならないと業を煮やして「もういい分かった斯くなる上は強制だ。せっかく下手に出てやったのに作らないお前らが悪い」とばかりに作らない派を罰するフェーズに移行するとか、どこの悪徳業者だよ

2022/10x

私的には、和暦を公的機関や医療機関で頑なに使い続けている、もうそれだけで、日本のデジタル化とは海王星よりも遥か遠くまさに及ばない目標なのだと痛感する。

デジタル化とは、お友だちにお金を配るのが目的ではないはずだ。
そこには合理的で経済的利点が必ずあるはずで、その先に社会福祉も含まれてほしい。
そこに目線が合っていない政策と思われるから、批判するのだ。
トライアンドエラーなどという勿れ。そもそも、キックバックなど超目先の物事しか考えない現行政府だから、中期的目標からしてブレブレなのに、長期的視点など持ちようが無い。そんなで良くなる訳がない。
だからどんなにトライしたところでよいゴールなんかできるものか。ゴールがないのだから。

そして、そんな悠長なことを言っている場合ではないのだ、日本は。

インセンティブにしか興味のない、政治ごっこしかできない人たちに、制度設計なんて出来ようもない。
インセンティブにしか興味のない政治ごっこしかできない、しかも「アホ」が取り仕切るくらい恐ろしいことはない。私たちを待ち構えている未来は独裁者の大きく開けた口かそれとも。

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