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【生活日記】2023年4月27日 退勤後にカメラ練習からの久しぶりにシネモンドへ行く。

8時50分起床 9時出勤 通常の木曜とはいえ月末締めが近づいているためソワソワする。4月中大きなミスはしていないはずなのだが。普段やり取りのない人からメールが届くと心臓に悪い。

朝イチでTOKYOFM『MURO presents KING OF DIGGIN'』4月26日放送回を聞く。4月16日に亡くなったアーマッド・ジャマル追悼特集がそろそろあるのではないかと期待していたが、今回は日本の映画音楽特集だった。女番長シリーズをはじめとする古い日本映画のサウンドトラックが中心。ドラムパターンやギターのカッティングが素晴らしい。MACKA-CHINさんも指摘していたが、アーティストが自己表現のために制作した音楽ではなく、職業作曲家が映画に合わせて制作したにもかかわらず音楽性・芸術性が高い。こういうところをきちんと掘り起こして魅力的に聞かせる技こそがKING OF DIGGIN'と評されるゆえんなのだろう。この番組は毎回勉強になる。

2023 TIME100 Summitに登壇したスピルバーグへのインタビュー動画を視聴。すでに発言の一部が英語メディアで報道→日本語SNSで個人が和訳して広まり始めている。やはり文章で読むよりも彼の肉声を聞くことのほうがニュアンスが伝わってくる。「子供時代はずっと教科書にパラパラ漫画を書いていた」とか「反ユダヤ主義や人種差別に対しては”ずっと話題にすることが重要”」などパーソナルな話題から作品論を経て社会問題まで語り尽くしていた。

InterFMで最近始まった沖野修也さんの番組『Tokyo Crossover Radio』4月21日放送回を聞く。しばらく沖野さんが手掛けるThe Roomとしての番組が続いていたが、遂にご本人の選曲を毎週聞ける場所が返ってきた。彼が今注目している最新動向だけではなく、ひとつの回の選曲で醸し出されるグルーヴが素晴らしい。きちんと最初から最後まで辻褄の合うセットリスト。これぞDJによる音楽番組という気持ちになる。後半で流れたブラスバンドによるマーヴィン・ゲイのカバーがとても良かった。

その後、伯山ティービーのアンジェリーナ1/3対談、寺島しのぶ対談回を続けて視聴。アンジェリーナさんが講談を語るその語り口が非常になめらかで、自分の目と耳で講談を吸収し、消化した言葉で語っているのが印象的だった。伯山先生が上から目線で物を申す感じではないのも好印象。伝統芸能の縦社会で生活しながら、女性に対する接し方をちゃんとするのは大変なことだろうな。

NHK第一『小痴楽の楽屋ぞめき』4月23日放送回を聞く。出演者は柳亭小痴楽、瀧川鯉八、春風亭一花、九龍ジョー。途中で桃月庵白酒さんのコメントや桂宮治さんの乱入もありとてもにぎやかだった。個人的に面白かったのは桃月庵白酒さんと瀧川鯉八さんは共にアキ・カウリスマキのファンだということ。高座にもその影響があるのだろうか。若手が落語以外の芸術作品からどのような影響を受けているのか、もっと話を聞く機会があったら嬉しい。九龍さんの手引きでNHKの貴重なアーカイブを掘り起こす番組もやってほしいな。

夕方から退勤にかけて『菊地成孔の粋な夜電波』地下アーカイブより[S11] 第274回 2016年8月26日 生誕90年&没後25年! ノンストップ・マイルス・デイヴィスを聞く。アミリ・バラカからバラク・オバマ就任演説につながるくだりが最高すぎる。

18時退勤。先月購入したコンデジを持って写真の練習にでかける。ひがし茶屋街周辺を観光客のふりをしてひたすらシャッターを切る。日没から少しの時間はまだ良かったのだが、完全に日が沈んでしまうと手持ちカメラではしっかり固定できず焦点の定まらないボケボケの写真になってしまった。これは今後の課題とする。

ひがし茶屋街から歩いて香林坊に向かいシネモンドへ。20時開始の『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』を観る。

異性との恋愛に興味を持てぬまま大学へ進学した主人公が、仲良くなった同期の女子とぬいぐるみサークルに加入する。そこはぬいぐるみと話す男女が集う空間。ぬいぐるみにしか話せないことがある彼らは本当のところ何に苦しんでいるのか、その苦しみはぬいぐるみと話していれば解消するのか描かれていく。ぬいぐるみと話す彼らが嘲笑されたり心を踏みにじられることで成長する物語ではない。もしそんなシーンが含まれていれば観客の心もずたずたになっただろう。ぬいぐるみとしゃべる彼らの”やさしさ”が”正しさ”と結びついていて、どう振る舞うべきか・どうすれば他者を傷つけないで済むかわかっているからこそ辛く感じる。その描写が繊細でリアリティがある。『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』という題でありながら、ぬいぐるみを手に取らず、ぬいぐるみとしゃべることもしなかった彼女が最後のシーンでぬいぐるみを手にしている。その最後の一言を聞いた後に映画ポスターを見て深く頷いてしまった。『麻希のいる世界』の新谷さんだと後から気づいた。もしかすると医学書院から出ている『シリーズ ケアをひらく』を読んでいるような方だったら(あるいは著者の皆さんだったら)この映画の見え方にさらなる深みを加えてくれるかもしれない。

帰宅後に映画の感想をまとめたり写真の整理をして終了。
0時半頃に意識を失う。

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