衝撃のホームステイ

喧嘩するほど仲がいい。
ぼくがオーストラリアの先住民族のファミリーにホームステイしていた。静かに座るボスレイディのおばあちゃんとその息子、娘。
 スティーブンというおっちゃんからおじいちゃんになりかけの、座ると腰回りがダンプのハンドルほどに膨らむ男がいた。
 都市に住む先住民族は「2ドルちょうだい」とあいさつのように言ってくる奴らが多い。
 ぼくはローカルな人が大好きなので黙って、見過ごす訳には行かない。その時の全財産が1ドルと50セントくらいだったので財布ごとあげてみた。「これがおれの全財産だ、それでもとるのか?」みたいなことを言ったら。「おれはとる」と、強気でポッケにしまい込んでしまった。」その代わりに面倒を見てやる、うちへ来い。ちょっと不機嫌な感じで、一緒に歩いていると。。小さな動物園に連れてってくれた。もちろんお金は払わない。受付のいかにもアニマルオタク風の女の子ににちょっと見るだけとか言って中に入った。でっかいバッグのアジア人とアボリジナルのおっさんが。ツアーのおばちゃん達をかき分けてクロコダイルに興奮してる、全く迷惑なやっちゃ。
動物園を15分ほどで出るとその目の前の公園が家だった。なぜか大して驚かなかった。
座っていると恐ろしい特製の酒を飲み始めている。人々は先住民族は喧嘩が絶えないから危ないという。そこら中で怒声が鳴り響くのがこの都市。しかし隣で聞いてみると笑っちゃうような内容だ。「こいつはおれの息子や」「ちゃうわ私の息子だ」「どっか行けクソやろう!」だ黙ってたおばぁちゃんも「2人ともでてけ、今すぐだ。」「ごめんよおかぁさん」やりとりを繰り返し3時間してた。最初は子供のように座ってた。なんだかんだ言って途中で笑ったりして楽しそうなので、この会話の仕方が普通なのかと理解した。とにかく壮大な自然由来のエナジーがあるのがこの一家。出てけって何百回も飛び交ってるが、誰も出てかない。文字どうり日が暮れても「ファイト」は終わらない。ちょっと横になっていて、ちょっと起きて様子を見ると、「いいんだ息子よ」ゆっくり休んでなさいと、、本当の息子になったようだ。
それから街中で怒声が聞超えても「こんにちは〜」と大きな声で行くと喜んで話してくれる。朝おばぁちゃんが野太い声でご近所さんと会話している声で起きた。その公園に寝てるのはおばぁちゃんとおれだけで、色々な家族、警備隊やら警察が訪れた。布団にくるまりながら、よく寝れたかーとか大丈夫かーとかみたいな質問に「ムラー」グッド「ウアー」イェスを巧みに使いこなしまるで現地人が寝ているかのように装った自信があった。起きると持ち運べるカセットコンロとティーパックを渡され。「help yourself」ようするにお茶でも作りなと言われて、渡されたフライパンには緑の謎の油の塊がこべりついてたので遠慮した。
ぼくがさる時おばぁちゃんに軽くキスをしてさよならを言った。するとおばぁちゃんは「タウンページ」みたいな一冊の新品の本をくれた。その時は、表紙の地図以外何に使えるか予想もつかなかったが、これがのちに大活躍することになる。。


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