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この惨劇に目を逸らさずにいられるか~アニメ報連想♯2「ベルセルク」から連ねる~

ヒットしたアニメから『連想』したものを
報告・連結・妄想して過去のアニメを3000字以内でおススメします。
題して、【アニメ報連想】


◆◆◆◆

【ベルセルク】


かつてヤングアニマルにて連載していた、故・三浦建太郎による漫画原作。
2016年7月に第1期が、2017年4月から第2期が放送された。

1997年10月に黄金時代編が映像化された部分を補完するように、
されどそこでは登場のなかった相棒の妖精を連れているせいか
過酷な状況下の中でも時折コミカルに展開する。

原作を知る者はもとより、知らないものでも
回想で過去に何があったのかが映るので
2016年度版から見ても問題ない作りとなっている

ただ、それでも作品の持つ凶悪さは拭えておらず
目を背けたくなるような無残絵は保たれている。

ついぞ原作は未完となってしまったが
その圧倒的な画力と世界観は強大な存在感として
ダークファンタジーながら多数の人々の心に残る作品と成った。


というわけで、あえて前回の関連項目に含めなかったが、
第2回はどうしようもなく理不尽にエグいダークファンタジーに関連付けたいと思う。

【テラフォーマーズ】

ヤングジャンプにて連載中の作:貴家悠、画:橘賢一による漫画が原作。
2014年に第1期、2016年に第2期放映。

独特な規制が入ったことで悪い意味で話題になったが
登場キャラに無慈悲な部分も、人間同士・国家同士がいがみ合うさまも
胸糞悪さまで共有できそうな作品ではないか。

ベルセルクがVS異形のモンスターなのに比べ、こちらは進化系ゴキ
どちらも”人型”と分類していいかどうかも含めて気色が悪いのが玉に瑕。

どちらかを好きな人には先ずもう一方を見ることをお勧めしたい。
まだテラフォーマーズの方が
コミアルなキャラの馴れ合いが多めで優しいかもしれないが。


思惑が絡み合いいろんな側面からキャラの行動を分析できるので
化学系の特殊能力と相俟って頭脳バトルっぽくもあり、楽しみ方が多い。

一応最も熱血漢で正義感のある主人公が据えられているが
退場する前に回想で感情移入させておいて
そのキャラへの思い入れが満杯まで高まったところで葬る手法なので
安心しているとお気に入りのキャラから消えていくという
絶望が待っている。

中盤以降は各陣営の首脳陣による騙し合いがメインじゃないかと思うほど
裏の裏の裏をかいていく政治的バトルが絡んでからが真骨頂だ。



【アカメが斬る!】

ガンガンJOKERにて連載されていた
原作:タカヒロ、作画:田代哲也による漫画が原作。2014年放映。

PVの段階から不穏な雰囲気を醸し出しており、
第1話からお約束を裏切ってくるあたり
さすがタカヒロ原作といったところか。

テラフォーマーズ並に主要キャラへの容赦がなく
こちらもお気に入りになったキャラが退場するということも珍しくない。
他の作品だったら主要・重要キャラに見える配役でもお構いなしだ。

なまじキャラが純然たる美少女絵なのがまたにくい。
油断させられる。
と、いうより、タイトルにいるのにそいつヒロインじゃないんかい。

アクションがスタイリッシュで残酷さは薄い分
どちらかといえば内面的な傷めつけが強いのも特徴か。

アニメは後半が漫画とはだいぶ違う展開を見せるので
もしかしたらアノキャラはコッチでは生き延びるルートを見られるかも……?

二度楽しもう。

【エルフェンリート】

ヤングジャンプにて連載されていた岡本倫による漫画が原作。2004年放映。

最後に、この選出はズルいかもしれないが
少々古めで、私がアニメ好きになる前に見てた数少ないものの一つ。

のちに蔓延ることになる、いわゆるOP詐欺アニメのさきがけで
その見た目かわいいキャラを期待して視聴してみると
何ももったいぶらずにサクっと裏切られる問題作

個人的な感想だが、漫画の方が精神的にキてアニメの方が視覚的に惨い。

国内よりも海外にウケた作品で、名作と名高いのは誉れなのだが
こんなアニメが評価されることにちょっと違和感。

正直岡本倫で言うと【極黒のブリュンヒルデ】の方が好きなのだが
アニメは目もあてられないほどの大失敗を犯したので
そちらは漫画だけにとどめておいてほしい。



まとめ 

というわけで、♯1に続いてヤングジャンプ勢が多いのは
私の趣味の偏りなのか雑誌がそういう傾向なのか……

他にも、
超有名どころだと【HUNTER×HUNTER】もここに含めていいだろうし
【pupa】や【HELLSING】【CLAYMORE】あたりも
見てる方ならお勧めに入るかもしれない。

(やっぱり集英社多いな……)

そして!
2017年秋にアニメ化された【されど罪人は竜と踊る】

私が「この世で一番好きなライトノベル」(※絶対にオススメはしない)と、のたまうこの作品。

ついでにいうと「有害図書」に指定されてたり
「どこを放送するつもりだ?」「失敗する未来しか見えない」と
ファンの中で手放しに喜んでいる者が一人もいない稀有な状況。

果たして……
ダークファンタジーアニメの歴史に名を残すことができたのか!?


――それがみごとに大失敗!!

残虐シーンはカットされ凡庸な表現にとどまり
100回見たような凡百なアニメとなり話題には欠片もなりませんでした。

ぶっちゃけアニメ化されただけでも奇跡なので想定の範囲内です。


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※この記事は
2017年5月11日に作成した記事を加筆修正したものになります。

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Afterword -20211112-

株式会社メディアージュにて管理されていた記事の再掲です。
サイトが消えてしまってますがせっかく自分が丹精込めて作った記事なんで
ここに掘り起こしてもいいよね?(定型文)


ちょうど【され竜】がアニメ化されると発表された頃の記事だったのですが
まぁ加筆した通り、今覚えてる人もう居ないでしょ?苦笑

構わず関連記事めっちゃ書きましたけどね。

このカテゴリに入ってそうな【リゼロ】や【ダンガンロンパ】は、
ソレ単体で別に長文の記事を書いてたので選外にしてます。

そもそも情報のまとめや宣伝を執筆するのに飽きて
勝手にコラムやレポートを書き始めたのがきっかけだったけど。

そういえばこの【アニメ報連想】というタイトル、
気に入ってなかったけど結局最後まで使い続けてしまったな……
でも今でもいいのが思いつかない。

というのも、もっとライトに、
「これが好きな人はこれがオススメ」みたいな記事を
もっと短めの説明で収めてまとめたものもほしい
って言われて書いたシリーズでもありました。

平気で5000文字とか使ってましたからね。苦笑
文章を長くするのだけは得意。


あとこれを書いてた頃はまだ三浦建太郎氏はご存命だった……
実は遺作についてまとめた記事もあったので
そこでまた加筆して触れたいと思います。

【ベルセルク】……名作ですよね。


時の流れが一番残酷だったということで。



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