見出し画像

ハワイコーヒー農園、知っていますかコーヒー農園の真実、その2

UCCハワイの三木さんは、マラソンランナーです。
明日、彼は、20キロレースに出ると言うので、
今日、私が作る抗酸化剤に漢方薬を加えたサプリを渡して来ました。
特別処方のサプリを飲むと、筋肉がつらないし、翌日の筋肉痛も無いのです。
私が作る抗酸化剤を飲むと、脚がつらないことを最初に経験したのが三木さんです。

その三木さんが、水が豊富な国と乾燥した国でコーヒーの処理方法が違うよ、と教えてくれました。
雨が降って水が豊富な国では、収穫した赤い実(コーヒーチェリー)を水のプールに入れて、虫食いや腐って軽い、浮いてくるチェリーを簡単に除去できます。
これをやっているのが、コロンビアとかハワイです。
乾燥した国では、それができないので、
ブラジルでは、機械で選別するそうです。
アフリカでは、人の目で、出来が悪い物を取り除くのです。
これは人件費が安い国でないとできません。

赤い実(コーヒーチェリー)の段階から、その皮を剥いたパーチメント(薄皮ついたままの豆)と言われる段階に進みます。
コナ地区は、パーチメントの状態で、皮を剥いてグリーン豆にする時期を待ちます。
コナ地区では、パーチメントの状態で、数ヶ月置いて熟成させます。
雨が多いヒロ地区では、湿度が高く豆自体に水分が多いので、熟成して水分が減るのを1年かけて待ちます。
日本のコーヒー屋にある豆は、グリーン豆の状態です。
薄皮が付いたパーチメントの状態では、輸出できないのです。

パーチメントの薄皮を剥ぎ取ることをドライミルと言います。
日本のお米の精米器に似ています。
このドライミルにも、良い悪いがあります。
安いドライミルは、薄皮を剥ぎ取るだけです。
高価なドライミルは、薄皮をとった後に、豆の中心に残る細い繊維まで剥ぎ取ります。この中心の繊維が、焙煎した後に苦味を残すからです。

薄皮をとるとグリーン豆になります。
グリーン豆にも、まだ、良い豆、悪い豆、太った豆、やせ豆、虫食い豆があるのです。
これを自動選別機で分別します。
太った豆は、エキストラファンシーと呼ばれます。
これは、UCC農園でも年に40kg程度しか取れません。
熟成させたグーリーン豆を焙煎するのです。

このグリーン豆から、さらに自分の目で気に入った豆だけ取り出すのが山岸さんです。
だから、山岸さんのコーヒー豆は、高価です。
山岸さんは、コーヒーの質についての本を出版しました。

毎年、秋になるとコーヒーフェスティバルがあります。
各農園が自分のコーヒーを出して、評価を競います。
ところが、これにも裏事情があります。
優勝を狙う農家は、山岸さんのように、農家のオーナーが、コーヒー豆を自分の目で厳選して、最上の豆だけ集めて、品評会に出すのです。
厳選された豆は良いに決まっています。
品評会では、出品されたグリーンコーヒーを、極端な浅煎りで品評します。
浅煎りだと、コーヒー豆の性格が全部わかるのです。
そうやって、ゴールドメダルを得た農家は、我が農家のコーヒーはゴールドメダルだと宣伝します。
しかし、量販するコーヒーと受賞したコーヒーとは別物です。
受賞するほどの高品質のコーヒー豆を大量生産することはできません。

そう言う事情を知っている私は、焙煎したコーヒー豆を見て、香りを確かめてからコーヒーを買います。
UCCのミキさんにも、エキストラファンシーがあるかと確認して、
豆を見て、豆の香りを確かめてから買うのです。
私は、小うるさい客なのです。

日本に行ってコーヒーを飲むと、深煎りが多いですね。
深煎りだと、どれも同じような味になってしまいます。
コンビニのコーヒーは、全部深煎りですね。
だから、日本人は、深煎りコーヒーに洗脳されていると思います。
だから、ミルクと砂糖で味付けしてコーヒーを飲むわけです。
このまずいコーヒーを、ブラックで飲むという人は、味覚異常じゃないでしょうか。

熊本に90歳のお爺さんが、50年間、極浅煎りのコーヒーを出しているというニュースを見ました。
すごいですね。
日本には、本物志向のオタクがいますね。
オタクは、質の向上には欠かせない人材ですね。

5年ほど前に、日本の旅行社の人を集めて、コーヒーの味をどのくらい分別できるかテストしました。
男性五人、女性三人に、4種類のコーヒーを出しました。
スーパーで売っている一番安いコーヒー、
安物を作っている農園のコーヒー、
インスタントコーヒー、
プレミアムコーヒーです。

結果は、男性は、スーパーで売っている安物のコーヒーを評価しました。
女性は、プレミアムコーヒーを評価しました。
日本の男は、マズイコーヒーをコーヒーらしいと思っているのでしょうか。
男性は、コーヒーらしい味だからと言いました。
女性は、美味しいコーヒーを正直に美味しいと言いました。
女性は、単に正直なのだと思います。

現在、3月です。
標高400mの農園では、コーヒーの木に花が咲きはじめました。
これから、コーヒーの花が、標高の高い方へと咲きはじめます。
コーヒーは、ガーデニアの仲間で、さわやかな香りの小さな白い花です。
雪が積もったように農園を覆う、コーヒースノウのシーズンが始まります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?