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#一枚絵図

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一枚の絵図で言いたいこと書いてみたシリーズ
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記事一覧

GXを推進できる「GX人材」を集めろと言われたら、どうする?

はじめに突然ですが、ある偉い人が、以下のようなことを言い出したらどうしますか。 偉い人「これからはGXの時代だ。世界で使用されるエネルギーをさらに最適化するようなエネルギーマネジメントが重要だ。そのため、当社もエネマネの領域に向かって、今まさに進出すべきだ。専門家を内部から集め、さらに社外からも採用し、当社のGXを推進できる『GX人材』を集めたPJを立ち上げる。体制案を早急に提示せよ。」 これを聞いた人たちは、どう思うでしょうか。 『GX人材』って、あまりにも漠然として

生成AIで、作詞作曲(とおまけにブログそのもの)ができちゃった話

はじめにこのnoteでは生成AIについて書いてきていますが、そういえば作曲はまだやってこなかったことに気づきました。ずっと興味があったのですが、ふと 今日がその日だ と思い立ち、使ってみました。 作詞・作曲はSuno AIに依頼作詞・作曲ができるAIにSuno AIというものがあるということは知っていたので、改めてそれに触れてみることにしました。 GoogleアカウントやMicrosoftアカウントでログインでき、サービスはすぐに利用可能です。一日10曲まで無料で作成

「守りのDX」とか「攻めのDX」とかって誰が言い出したのか

はじめに仕事の中で、表題のような会話が出てきて、そういえばよく知らないなと思ったので調べてみました。 検索してみる検索していくつかの記事を読んでみたのですが、いくつものサイトから参照されているのが、NTTデータ経営研究所のサイトでした。 これは2019年8月20日のプレスリリースだそうですが、この時点ではDXレポート1(※)しか発行されていない状況です。(※ 正式には1というナンバリングはありませんが、のちに発行されるDXレポート2と分けるため、便宜的にそう呼ぶことにしま

V字モデルでビジネスの仮説検証を説明

はじめに以前、V字モデルについて記事を書きました。 私は、ITにあまり詳しくない人とシステム開発をするときは、このV字モデルを使って会話することが多いです。その理由は 何か仕様を考える時には、それと対になる検証が必要になる ということを図で示すことができるからなのですが、ただよく見られるV字モデルの図だと、左上の起点が「(ITシステムに対する)要求分析」だったりするところから始まることが多いです。 とはいえ、そもそもビジネス課題を解決したい場合に、ITを使わなければな

DX人材を考えるうえで最も重要なこと

はじめに皆さんは、「DX白書」というドキュメントをご存じでしょうか? このサイトでは、IPA・経済産業省が発行した「デジタルスキル標準」を読みながら「データサイエンティスト」の定義を解説してきましたが 今回は「DX白書」を読みながら、DX人材・デジタル人材について考えていきます。 DX人材を考えるうえで最も重要な取組みDX白書では「DXを推進する人材」を以下のように定義しています。 そして、そのような人材に関する取組として最も重要なのは「人材像の設定・周知」と書かれて

生成AIにnoteを書かせて手間を省こうとしても、まだまだ大変だなと思った話

はじめにこのサイトでは、生成AIに関するnoteをいくつも書いてきています。 希望(野望)としては、 生成AIだけで、自分が書きたいとおりのnoteを作って手間を省きたい と考えているのですが、なかなかそれが実現できていません。今回はそのあたりについて考えていきます。 生成AIサービスはたくさん出てきているものの今回は会社の方に紹介いただいた「ORDERMAID AI」というサービスを使ってみました。 ブログを書かせるだけでなく、画像生成のプロンプトも作れるようです

2023年10月、再度「将棋の駒を持つ女子中学生」を生成AIに描かせてみた結果

はじめに以下のような投稿がありました。 この「盤面がチェスになる問題」は将棋系生成AIあるあるで、このnoteでも過去に取り上げたことがあります。 さて、2023年3月時点では 「将棋ともチェスともつかない何か」を生成 してしまいましたが、あれから半年経って、状況は変わったでしょうか? 今回は改めて「将棋の駒を持つ女子中学生」の生成を試みようと思います。 DALL·E 3今回はBingの「Image Creator」を利用します。エンジンはDALL·E 3(ダリ3)

「データサイエンティストっぽい人」を生成AIで作ってみることで、圧倒的効率を実感した件

はじめにいまや生成AIに関するニュースを聞かない日はありません。猫も杓子も生成AIですし、2023年は「ChatGPT」に代表される生成系AI関連の求人が増えてきているようです。 特に、画像生成AIを活用することで、簡単にオリジナルの画像を作成することができます。このnoteでは、これまで生成AIを活用して、プログラミングを書いてみたり、将棋に関する存在しない書籍を教えてもらったり、また違和感しかない画像を作ってみたりということをやってきましたが、今回はズバリ「データサイエ

2級と準2級の「間」にある級をどう呼ぶか?問題を考える

はじめに以下のようなニュースがありました。 このような問題はよくあると思います。すなわち、当初設計からすると間にギャップが大きすぎて、間に一段階グレードを差し込むことになったのだけど、それでもギャップが大きすぎてさらにグレードを差し込むことになったという状況です。今回差し込まれるグレードを何と呼ぶのかはまだ発表されていないようですが、このような場合は何と呼ぶべきなのでしょうか?(※大喜利ではありません) ChatGPTに聞いてみる毎度おなじみ、ChatGPTに聞いてみまし

デジタルスキル人材の「デジタルスキルパラメータ」を見える化してみた

はじめにこのnoteでは、ここのところ「デジタルスキル標準」を取り上げておりますが、前回は5つの人物タイプを「いらすとや」で表してみました。 ところで、これら5つのタイプはそれぞれどんなスキルセットを持っているのでしょうか? デジタルスキル標準の中では、各ロール(役割)に必要なスキルのレベルをa~dにて定義しています。たとえば「ビジネスアーキテクト」の場合は以下のように、「戦略・マネジメント・システム」にa(高い実践力と専門性が必要)とされています。 私は仕事でデジタル

デジタルスキル標準の人材を「いらすとや」で表現してみた

はじめにDX時代における、デジタルスキルのガイドラインとしては、経済産業省の「デジタルスキル標準」が有名です。少し前になりますが、以下のような記事がありました。 このようなニュースを見ると、企業が気にかけているデジタルスキルの中に「生成AIを扱えるスキル」が入ってきたのがよくわかりますし、またそれにタイムリーに対応している経産省の方とも素晴らしいと思います。まさに 日本のDX人材の指標(ガイドライン)として認知 されているドキュメントだと感じます。 かくいう私も、仕

転職「しようかな」ではなく、転職を「した」という話

はじめに以下のような記事がありました。 このように「自分から『辞めたい』『辞めてやる』を連発しつつ、一向に会社を辞めない人」がいるようです。 私は、転職を2度ほどしましたが、ほとんど「辞めたい」とほかの人に言ったことはありませんでした(※辞めることを決めた後に「○○月に辞めます」とお伝えすることはありますが、それはすべて事後であるという意味です)。今回は、そのあたりについてを考えてみました。 自分の代わりはごまんといるこの文中の人は「俺が辞めると会社が大変なことになる」

ソフトウェア開発における「要求」を正しく理解しよう

はじめにソフトウェア開発を行ってこなかった人とソフトウェアエンジニアが会話すると、 要求(仕様)という言葉の捉え方が全然違う と感じることがあります。この認識のズレがまさに「顧客が本当に必要だったもの」問題を引き起こすわけですが、 今回は「要求」という言葉について解説していきます。 いわゆる「V字モデル」について「ソフトウェア開発者がこれを知らなきゃモグリ」という言葉の一つに、V字モデル(Vモデル)があります。 このV字モデルで「要求分析」「基本設計」「詳細設計」と

デジタルスキル標準における「データサイエンティスト」の定義を正しく理解する(その7) ~ 「データエンジニア」とは

はじめにどの企業にもDX人材が必須と言われて久しいです。企業はDX人材、特に「データサイエンティスト」を社内に確保しましょうと言われています。ただ、 「データサイエンティスト」とは何か としっかり定義されているでしょうか? そこで、全7回にわたってIPAのデジタルスキル標準を読み込みながら、データサイエンティストについて解説をしていく連載を書いていきます。前回までの記事は以下をご覧ください。 「データエンジニア」とは今回は、データサイエンティストの3つ目のロールである「

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