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電波おばさんっていたよね

どーなんでしょう。

わたしの育った地域だけの話かも知れませんが、昔子ども同士の会話で
「電波おばさんってのがいるんだよ。街中で”誰?電波飛ばすのやめて!”って急に叫びだすやばいやつ」
「何それやべぇ。まじかよー」
ってのがありました。

ちょっとした笑い話くらいで、適当に聞いていたのですが、小学生高学年か中学生くらいの時に、一度だけわたしも実際に遭遇したことがあります。

池袋に到着した電車の中。終点なので、乗客が全員降りていく中で、電車を降りずに先頭車両あたりから
「電波やめて!電波飛ばさないで!」
とかなり大きな声を出しながら車両内をズンズン歩いていくおばさん。
ホームに降りるところだったので、逃げるような形になりましたが、何だか直接見た時は「友達に報告しよう!」とは思いつつ、あんまり笑えませんでした。

なんつーかはっきり覚えているのですが、反射的に
「もし、あの人にしか感じられない何かがホントに起きていて、周りがそれをスルーしている、としたらおばさんには大変な苦痛を与えてしまっているのではないか。他でもこういうことは起きているんではないか。安易に笑っていいものだろうか。」
と感じたんです。と同時に今思えば教育のストッパーなのか
「そんなバカげたことを考えてはいけない。あれはおかしい人だ」
という思いで上書きしたのも記憶にあります。

今思えば、真相や方向性はどうあれ、おばさんからは真っすぐなエネルギーが出ていて、それに当てられてたのかなぁ、と。

そんな感じで、目に見えている当たり前のものが嘘だったら、という妄想をする癖というかなんというか・・・

寄生獣っていうマンガ、主人公の右手に別の生物(ミギー)が寄生して共生する、っていう有名なやつ、あれも小学生の時に読んでいてとある些細なシーン、、

高校生の主人公が一人で生活しなくちゃいけない状況にあって、ちょっと健康を考えて自炊して、野菜とか使ってちゃんとした料理を作って、
「食べれなくはない・・」
と微妙な味だった表現があった後、ミギーが
「さっきの食事、悪くなかった」(セリフちゃんと覚えてません)
と、栄養面での評価をする。

記憶のみの寄生獣ワンシーン

というところで、
「血液を共有してからだの一部でありつつも独立した知性を持っている状態にあるミギーは、要は喋るからだであり、正確にからだの状況を(ミギーにとっての全身で感じて)把握しているので、
ビタミンとかそういう、よく言われる栄養バランスの話がもし間違っていたとしたら、ミギーがこんな発言をするはずはないんだよなぁ。この表現も成立しないかも知れないよなぁ」

という物語の本質とかけ離れた謎の考察をしていたり、

もっと有名なドラゴンボールのミスターサタンとセルと悟空達の絡み(セルゲームのあたり)、、

一般的に最強でメディア上でもヒーローであるサタンが実際にはザコという世界観で、セルに相手にされず、悟空達がシリアスにセルとのやり取りをしている時に、メディア含めて世界中のほとんどが、無名の変な奴らがサタンの戦いを邪魔している、引っ込め、

みたいな展開のところは、コミカルでも全然面白くなくって、あんまり見たくありませんでした。

んで、結局、なんとなく辿り着いたのは、
・渦中にある存在が何が正解かを明確に判断するのはかなり難しい。
です。(当たり前w)

ドラゴンボールの場合は、
読者が完全に蚊帳の外から物語の内容、設定全ての真実を知っている立場で見ているので、設定上サタンがその状況でザコ、という事が確定しているのを知っており、本当に戦っている悟空達の肩を持ちたくなるけれど、
現場にいるカメラマンやその横にいるレポーターは、世界チャンピオンが目の前で戦っている!けど、なんかおかしいな、いやいやチャンピオンだぞ!
と眼前で起きている事(なんかサタンが簡単に吹っ飛ばされたりしている)に違和感を感じるけれど、これまでの常識で考えを上書きしている。

であり、

冒頭の電波おばさんの話が物語だったとしてw、
実は本当に電波が飛んでいて感性の鋭い限られた人だけがそれを感じることが出来て何らかの被害を被っている、という設定があり、それを読者として知りつつ池袋駅の光景を見ていたら、わたしはドラゴンボールで言うセルゲーム時のレポーターのような立場であった、と言えます。


これは、一般的な感性では人が自分自身を、物語として設定を把握した上で見ることが困難、ということになりますよね。
多分、意識が高次元とかにぶっ飛んじゃった人(言い方悪く失礼w)でたまに設定を知って生きている人はいるかも知れませんが、通常、人は常にセルゲーム時のレポーター及びメディアを見ている大衆なワケです。(じゃないと面白くないよね)

となってきて、わたしは常に「通常(あくまで通常はw)、物語の設定を知ることは出来ない」という意識があって、設定を物理的に探りすぎること、これが正しい設定だ!と言うことにあまり執着するのも滑稽な話だなぁ、と思うようになりました。
そして、登場人物から見ても物語の読者から見ても間違いなく解釈が一致する(はずの)事象、ってものに興味がいくようになっている気がします。
今初めてこれを言語化して少し驚き。
いっこ前の記事の内容も結局その視点で突っ込んでいるのかな・・・
そこに興味を持ったからと言って設定がわかるワケではないですが、多分人は設定が知りたいのではないのかな、とも思う・・・。

登場人物から見ても物語の読者から見ても間違いなく解釈が一致する事象
ってのを上記のドラゴンボールで言うと、
・サタンが”簡単に”吹っ飛ばされた。
です。
ここで、いやいやチャンピオンやし、と眼前で起きたことをなかったことにするのは確実におかしい。少なくとも
「たまたまかも知れないけど、一回確実にやられてるなぁ」
くらいには思わないと、物語の流れにやられている盛り上げ隊、ということです。
設定を知っている読者は
「ホレ見たことか」
くらいに思っている事象です。

以上、前置きw。

昨日思ったこと

昨日仕事で、すごい頻度で壊れていくChromebookの復旧作業をしていて、その症状が
「しばらく使っていると、突然画面が黒くなり再起動してしまう。頻度が低かったから様子見していたが、最近はしょっちゅう起きるから使い物にならない」
というものだったので、OSを再インストールして直ったのかどうかを確認する為に適当に動画でも再生しっぱなしにして他の作業をしよう、とたまたま某放送局のニュースサイトを開いたら、「フェイク対策」というカテゴリが目に入ってしまって、香ばしいなと思ったのについついその中の一つを再生して放置していました。悪癖w

案の定、見てしまったその内容は
秋田県がコメの品種「あきたこまち」を2025年度から新しい品種「あきたこまちR」に切り替える方針を表明
したことに対し、SNSでは放射線育種米という言葉等を使った根拠のない情報が広がっている、というものでした。(フェイク対策カテゴリなので、これはフェイクです。と断定しているということですね)

わたしは、興味がないこともないので、その広がっている情報について多少は知っていたのですが、否定の論拠として
・専門家が、異常な物質が生じること、放射線の影響が出ることはない。と言っている。
として、目が泳いでいる何とか教授が出てきて、
・昔から行われている歴史の長いもの(50年以上)で、交配育種と何ら変わらない。
の他、
・人工的に放射線を当てることは「自然放射線による影響と同じ種類の効果を放射線の照射によって短期間で得る手法で、お米だけでなく野菜や果樹などさまざまな品目の育種でも使われています」
・親にあたる品種に一度放射線を照射している点を「遺伝子が破壊され、異常なたんぱく質が生まれる」とかいった主張が出されていますが、秋田県は安全性に問題はまったくないとしています。

といったものを並べていました。

で、広がっている論調については、放射線は危険だという誤った主張をしている、くらいにしか触れないのですが、さらっと見る限り、
・そもそもイマドキ、国や行政の言っている「安全です」なんて信じられない。(確かに今まで相当ヤバかったことが何度もある)
がベースであり、
・カドミウムを吸収する割合を減らす目的、だがカドミウムの影響下にない地域も含めて一括で切り替えるのがおかしい。今回の範囲で影響下にある地域は2~3%。それによって選択権が奪われる。
・この品種は栄養面で欠陥を抱えている。
・もちろん逆に危険性をうったえる専門家がいる。
・そもそも農業の基本概念(農薬、化学肥料前提)が間違っている。
・(これは何においてもよくある話ですが)放射線は自然にも存在しておりそれを人工的にやったところで何も違いはない、ワケはない。自然に存在しないものはからだにダメージがある。
・50年以上前から使われている技術、というのもそれ以上のスパンで見ないとはっきりしてこない悪影響があるかも知れない、という誰も証明出来ていない要素がある。

といったものがあります。

んで、専門家や行政がホントの事を言っているのか、ウソを言っているのかとか、自然発生と人工で違いがあるとかないとか、何か別の大きな目的があってこういうことをしているのかとか、結局はからだに良いか悪いか、その辺は物語の設定なので、読者でない我々は各々が好きな設定を仮定して楽しめば良いのですが、
・危険だという論拠の紹介が雑。且つそれが大手メディアでの報道。
=サタンが”簡単に”吹っ飛ばされた。

ということが起きているのは登場人物から見ても物語の読者から見ても間違いなく解釈が一致する事象

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