域とし逝ける

一年ぶりにピアスを外して外に出た。ほとんど寝ていないのに頭はスッキリしている。新しい靴は馴染まないけれど嫌味がない。テキトーにIQを測ったら伸びていた。煙草を吸ったら眠くなる。
世界は当たり前で満ちている。

世界を目指すとは如何なることか。
私の世界はあなたの世界なのか。
わたしにとって、とは。
あなたにとって、とは。

何を描くのか。たどり着く場所はどこなのか。
我等の道はどこにあるのか。
何を壊し。何を守り。何を産むのか。

私にはルールがある。セカイを破壊するのにもルールとロールがある。
域とし逝けるもの。我等の道。


中心に据えたブラックホール。広がる環光。
それは我等の満ち。

常に心拍を抑える。呼吸の狭間にプロセスを持つ。
己の一拍を愛す。

書く言葉に嘘が現れる。純粋な言葉は難しい。
思い掛け無い言葉は薄い膜の向う側に隠れ、編纂された言葉があらわれる。

眠気は時に集中を研ぎすます。
覚醒すれば辿り着けない感覚を呼び起こす。

何もかも当たり前に現れる。辿り着く感覚はもうない。
常に辿り着いている。全てに昔夢がある。
守るものはただ一つ。蕾のままでいる。


明日が訪れる。この域を超える。
藍が顕る。呼吸に宿る。孤拍に燈す。

景に産まれる。色を産み出す。

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