見出し画像

沖縄で見た火星の大接近

 前回の金環日食に引き続き、沖縄&天体ショーの話です。何故だか、沖縄と天体ショーには縁があります。2003年8月27日18時51分(日本時間)に、火星が地球へ大接近しました。これは、21世紀で最大の火星大接近です。

 惑星同士は、公転軌道の半径によって公転角速度が異なるので、外側の惑星よりも内側の惑星の方が公転にかかる時間が短くなります。そのため、ある期間を経て内側の惑星が外側の惑星を追い抜くときがあります。追い抜く際、惑星同士が一時的に最接近する現象を接近と言い、そのうち近日点付近でのひときわ近い接近を、大接近といいます。

画像1

 公転周期が約365日の地球と、公転周期が約687日の火星の接近は、約2年2ヶ月ごとに起こります。また、大接近でも15~17年ごとに起こりますが、互いの軌道の位置関係などで、必ずしも、毎回同じ距離にまで近付くことはありません。2003年8月27日の大接近では、火星は地球と約5575万kmの距離にまで最接近しました。これより近い大接近は約6万年前で、次の大接近は266年後(2021年現在)になります。

 この時は、遺跡探査関係の委員会が沖縄県庁で開催され、私は委員ではなかったのですが代理で委員会に出席することになっていました。火星の大接近のことはニュースでは知っていましたが、まさかその日が大接近の日とは知りませんでした。委員会の代理出席が無事に終わり、食事のために国際通りに行こうとした時でした。たぶん夜の7時ごろだったと思いますが、沖縄県庁の前あたりで、ふと空を見ると、オレンジ色をした明るい星が見えました。その時に、「そうか、今日だったんだ」と、火星大接近の話を思い出しました。今回の大接近では、火星は-2.9等級の明るさだったそうです。しばらく足を止めて、妖しく輝く火星を眺めていましたが、お腹がすいてきたのでレストラン探しに、国際通りに入っていきました。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?