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専門家がいつも正しい訳じゃない

専門家とは、技術・芸術・その他特定の職域で精通し、専門的な知識と能力のある人のことを指します。公的な専門家としては”○○士”と呼ばれる専門家がいます。特に八士業という8つの重要な”○○士”がいます。具体的には、弁護士・司法書士・弁理士・税理士・社会保険労務士・行政書士・土地家屋調査士・海事代理士です。最後の海事代理士を除けば、一度は耳にしたことがある士業です。これらは国家資格なので、”国が認めた専門家”という事ができます。

公的な資格ではありませんが、大学教員なども特定の学問分野の専門家と見做されます。私のようなポンコツ教員にも、地下探査に関する問い合わせが来ることはあります。地震災害や土砂災害などの大きな災害があれば、その道の専門家として、テレビなどで災害に対するコメントが求められます。しかし、真摯な専門家であるほど不用意な発言を控えます。ですからテレビなどのコメントでは踏み込んだコメントができずに、気の利いた素人なら言えそうな無難なコメントばかりになってしまいます。

これは、その専門家が悪いのではなく、仕方がない事なのです。残念ながら科学的な技術や法則に関して、全てのことが解明されているわけではありません。専門家でもわからないことは多いのです。専門家の言うことが、常に正しいわけではありません。

そのような事情があるので、メディアではコメンテーターが重宝されています。コメンテーターとは、政治・時事問題・社会科学・科学技術・スポーツ等の特定の分野 について、マスメディアに”自らの意見や解説”を提供する人たちです。

コメンテーターの役割は、”一般視聴者の代弁者”となることで視聴者の共感/反感を呼び、番組の内容を視聴者の身近なものと認識させることです。また、番組制作者の意見を代弁したり、番組の流れにアクセントをつけるというのも、コメンテーターの役割です。コメンテーターとメディアは”持ちつ持たれつの関係”で、いわゆる”ズブズブの関係”です。

コメンテーターは専門家ではないので、自分の知識の範囲内のコメントしか出来ません。しかし、一般視聴者からすれば、専門家の小難しい解説より、多少奇抜であってもわかりやすい説明の方が耳に残ります。

私は”へそ曲がりの天邪鬼あまのじゃく”ですから、コメンテーターのコメントは基本的には信用していません。まあ、最近はテレビをほとんど見ないのですが・・・。

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