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初めての焼き鳥屋

 今朝のラジオで言っていましたが、福岡市は人口当たりの焼き鳥店数が日本有数だそうです。正式な統計は知りませんが、体感的には頷けます。確かに焼き鳥屋さんは、福岡では目につきます。

 福岡では焼き鳥屋さんに、戦国武将の名前を付けるのが定番のようです。信長秀吉家康の三英傑はもちろんのこと、信玄謙信、地味なところでは信秀(信長の六男)という店まであります。ところで、福岡の焼き鳥はヤキトリと言いながらトリではありません。鳥(鶏)もメニューにありますが、好んで食べられるのはやっぱり豚です。福岡市民が思い浮かべるヤキトリは、『豚バラ』です。場所によっては、ヤキトンと呼ばれたり、北海道では室蘭ヤキトリなどとも呼ばれる食べ物です。

 初めての居酒屋デビューも焼き鳥屋でした。大学に入学して1か月経ったころ、「近所に良い店があるから行こう」と高校の同級生に誘われました。この時、初体験の焼き鳥屋で、初体験の焼酎を飲みました。その当時の焼酎のイメージは、ズバリ”安酒”でした。お金のない大学生ですから、安価な焼酎はお財布に優しい有難いお酒でした。まだ『焼酎ブーム』が起きるかなり前のことでした。

 厳密に言えば、この頃は未成年でしたから法律違反です。しかし、九州はお酒に寛容です。特に昔は。当時は九大の学祭では、お酒を提供していました。今はない六本松キャンパスは、1-2年生が中心でしたから、多浪生を除けば未成年が大部分です。なのに、部活の模擬店では平気でお酒を提供していました。私も友人に頼まれて、焼き鳥セットみたいなチケットを買わされたことがありました。もちろん今そんなことをしたら、大炎上というか、警察沙汰になります。

 この時代は、古き良き(?)昭和の雰囲気が残っていて、”本当は駄目だけど、大学生なら仕方ないなぁ”と周辺住民も寛容でした。学祭は秋でしたが、春の新入生歓迎コンパでは、急性アルコール中毒で救急車が出動することが多々ありました。絶対にダメな行為ですが、今では考えられないような、お酒の強要がありました。

 「昔はよかった」みたいな話を書きたいわけではありませんが、ちょっと懐かしいなぁ。

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