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バークレーの思い出#17 挨拶の習慣

 アメリカでは、皆さんがよく挨拶あいさつをします。「そんなの、当り前じゃないか」と思われるかもしれません。しかし、ちょっと待って下さい。知り合い同士で挨拶するのは、日本でも当たり前ですが、コンビニやデパートのレジや会計で、お店の人に挨拶する人がどれだけいるでしょうか?。日本ではほぼ0%ですが、アメリカではほぼ100%の人が挨拶します。

 もちろん初対面の場合がほとんどですから、お互いに最初は軽い”Hi”(ハイ)から始まります。その店の常連になれば、もっと複雑な会話を交わしますが、たいていの場合は”Hi”だけです。しかし、この”Hi”が重要です。最初は、”Hi”のタイミングがつかめずに緊張しましたが、慣れたら大したことはありません。

 UCバークレーの売店で、はじめて文房具を購入した時でした。前の人が親し気に”Hi”と挨拶していたので、私も自分の番の時に”Hi”と言うと、アルバイトの店員さん(たぶん大学生)が、にっこり”Hi”と返してくれました。何てことのないやり取りですが、これだけで”少しだけアメリカに馴染んだ”感覚になりました。

 今でこそ、環境問題とリンクしたレジ袋の問題がありますが、20数年以上前の私が居た時から、大学の売店では既に同じような取り組みが行われていました。レジで挨拶と会計を済ませると、必ず「Do you wanna bag?」と聞かれました。これは、”お持ち帰り用の袋”が必要かどうかを聞いています。初めて聞かれたときは、早口でよく聞き取れなかったので、思わず「Yes」と言ってしまいました。慣れてからは、ノートなどの少量の文房具の場合は、”No”と言えるようになりました。じっくり調べたわけではありませんが、学生たちの意識が高いのか、多くは”No”と言って商品だけを持ち帰っていました。

 どこの店かは忘れましたが、目的のものが見つからないので、「○○はどこにありますか?」と聞くと、その目的のものがある場所を教えてくれました。そこで「Thank you.」とお礼を言うと、笑顔で「It's my pleasure.」(それは私の喜びです=どう致しまして)と応えてくれました。なるほど、”It's my pleasure.”という表現は、こういう時に使うんだと、生きた英語に触れた気がしました。

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