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83.「生きる力」は体験・経験から学ぶ

〈前回のおさらい〉

「怒り」は相手にコントロールされてしまっている感情です。

子どもが変わってくれないと嘆くのではなく、
まず自分から変わりましょう。

ということでしたね。

自分から変わるということは、
自己コントロールができているということになります。

さて今回は、唐突ですが
「生きる力」について考えてみたいと思います。

子どもが「生きる力」を育むためには、
たくさんの体験・経験をすることが何よりも大事だと思います。

この体験・経験ですが、何も目新しいことばかりではありません。

身体や心や脳に感じることそのものが体験・経験となります。

転んだ時膝を擦りむいた時に感じる痛み。

友達と遊んで感じた楽しさ。

逆にけんかした時に感じる怒り。

夜、大きな満月やあ輝く星を見上げた時の神秘さ。

などなど、体験・経験をたくさんさせてあげてほしいなと思います。

そのためにも、お父さんお母さんはあまり介入せずに、
お子さんを見守るという姿勢でいてほしい、
ということはこれまでもたくさん書いてきました。

転ばないように手を出すのではなく、
転んだあとにどう立ち上がるのかを教えてほしいです。

友達同士でケンカをした時でも、
すぐに親が介入して謝ったり、本人同士が納得していないのに
無理やり仲直りさせようとするのではなく、
本人同士でどう解決するのかを教えてあげてほしいです。

ケンカで思い出したことがあります。

今から40数年前の話ですが、
今でもはっきりと鮮明に覚えていることがあります。

ボクが小学校に入学する前だったかと思います。

近所でいつも遊んでいる同級生の友達とそのお母さん、
そしてボクと母(弟もいたかと思いますが思い出せません)とで、
東京のNHK放送局に見学しに行ったことがあります。(当時は埼玉に住んでいました)

その帰り道、公園みたいな広場で、理由は覚えていないのですが、
ボクとその同級生は取っ組み合い・殴り合いの大ゲンカをしたのです。

まだ幼い2人ですから、大人からみたら他愛もないじゃれ合いのようにしか
見えなかったのかもしれません。

でもボクらは勝つか負けるかの真剣勝負を繰り広げていました。

ボクは友達に数発顔を殴られ、口からは血がドロドロと流れ出ました。

ボクも相手を殴ったり突き飛ばしたりしながら応戦しました。

でも母親同士は笑いながらボクらを見ています。

あの時の、人を殴った時のゴツっとした手の感触、
殴られた時の痺れるような激しい痛み、
鉄のような味がする血、
倒された時の土の匂いなどなど、
今でも蘇ってきます。

殴る方も殴られる方も痛いということが経験で分かった
というエピソードです。

その友達とは中学3年でボクが転校するまで、
ずっと仲良く遊んでいました。

相当後年になって、なんであの時ケンカを止めなかったのか
母に聞いてみたことがあります。

すると、
「下は芝生だし、転んでも痛くはないだろうから、納得するまでやらせておこう」
と話し合っていたようです。

「太っ腹な母ちゃんら」の粋な計らいで、
ボクらは経験から「生きる力」を学んだのでした。

お分かりかとは思いますが、
これは絶対にケンカは止めるなということを言っているのではなく、
命の危険を感じたり、
大怪我をするような時はぜひ止めてくださいね。




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