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実力と人気、そして見えない努力

とあるアスリートの赤裸々なnote記事を読んで、深く考えさせられた。

どの業界も同じなのかもしれないが、競技の世界は特に厳しいように感じる。選手として注目を集め、成功するためには、主に2つの道があるだろう。

① 実力で結果を残し、注目を集める(実力先行型)
② 魅力的なキャラクターで、自然と注目を集める(人気先行型)

一方、私はというと、学生時代から分子生物学の研究者を目指していた。研究者として注目を集め、成功するためには、主に2つの道があるだろう。

① 質の高い研究成果を発表し、注目を集める(実力先行型)
② コミュニケーション能力で、周囲を惹きつける(人気先行型)

こうしてみると、研究者の世界も、競技の世界ととても似ていると感じる。

当時の私は、のコミュニケーションが苦手だった。飲み会の2次会にも参加せず、年配の先生方に積極的に話しかけることもできなかった。

そこで、私は「」に全てを賭けた。すなわち、実験に集中し、質の高い研究成果を出すことに全力を尽くした。

にこだわる理由はもう一つあった。 それは、私のひとつ上の先輩が、コミュニケーション能力が異常に高く、特に年配の方々と仲良くなり、人気者だったためだ。研究者としての実力は未知数だったが、現在、企業で出世街道をまっしぐらに進んでいる。

しかし、人気だけで研究者として生き残るのは難しいだろう。競技の世界と同じように、最終的には実力が問われるためだ。

私は歯を食いしばり、研究に没頭した。そして、周囲の研究者を唸らせるような成果を発表することができた。その結果、注目を集め、多くの人から評価されるようになった。

しかし、研究の世界は甘いものではない。努力しても成果が出ない人はたくさんいる。私も運に恵まれただけなのかもしれない。

それでも、日々の努力と1つの事に尽力することは、一人前のプロフェッショナルとして成長するために必要不可欠であるだろう。

競技や研究の世界で成功するためには、実力と人気、そして見えない努力が不可欠である。 これは、競技や研究に限らず、あらゆる分野に通じる普遍的な法則と言えるだろう。

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