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心の引力。

「人が恋に落ちるのは万有引力のせいではない」


これは、かの有名な理論物理学者アルベルト・アインシュタインの残した言葉。

彼はドイツ生まれのノーベル物理学賞受賞者。
特殊相対性理論および一般相対性理論や相対性宇宙論などなど様々な理論を提唱した彼の名前を知らない方はいらっしゃらないだろう。


アインシュタインといえば、あの、あかんべーした本人の画像を目にした方は、少なくはないはずだ。

でも、天才の代名詞ともいわれるアインシュタインが、こんな言葉を残したというのはかなり意外でした。
彼から「恋に落ちる」なんて言葉がでるなんて、そんなイメージがなかったものですから。

そういえば、人は見掛けで判断しちゃいけないと、祖父から言われていたっけ。


でも彼は、なかなか素敵な言葉を残してくれたものだと俺は思います。

では何故、
人は恋に落ちるのでしょうか?

彼は「E=mc2」の代替が「愛」だと唱えていたとも言われていますが、それでも、さすがのアインシュタインにも、人が恋に落ちるという、その謎は解けなかったのでしょうか。
どうやら、万有引力がその原因ではないことだけは、突き止めることができていたようなので、この格言を後世に残していったのでしょう。

誰かを好きになることに理由はなく、でも誰かを好きになると、その相手に訳もなく引かれてしまうことは、確かなことですね。
この場合、「引かれる」のではなく、「惹かれる」或いは「魅かれる」と書いた方がしっくりくるのではないかと思いますが。

日本語って便利ですね。


「人は恋に落ちる」

それは万有ではないにしろ、人の心の中には、相手を引き付けたり、また相手に引き付けられたりする事象が存在する訳で、その現象は多くの方が体験しているのも事実。
それは、人が人を好きになる過程において、某かの引力がある確固たる証拠。

でもそれは、すこぶる不安定で、あるとき急に、しかも強烈な力で発生したと思ったら、その次の瞬間には、全く存在しなくなっていることもある。長くその力が保たれることもあり、短期間で失うこともある。

また、不特定多数に発生することもあり、ただ一人のみに発生することもある。
あんなに強力だった引力が一転、その数倍もする強力な反発力や抵抗力に変化する場合さえある。

万有引力の法則を発見したニュートンも、この心の引力の法則は見付けられなかったのだろう。

人の心に存在する不思議な引力。

でももし、この心の引力の謎を解き明かせたら、間違いなくあなたは、ノーベル恋愛物理学賞なんて賞がもらえるのかも知れない。

と言うか、
そんなことを考えている暇があるなら、

何度でも引力に身をまかせ、
何度でも落ちてみよう。


恋に。 

なんちって。


チャンチャン!

「一場面小説」という日常の中の一コマを切り取った1分程度で読めるような短い物語を書いています。稚拙な文章や表現でお恥ずかしい限りではありますが、自分なりのジャンルとして綴り続けていきたいと思います。宜しくお願いします。