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三菱重工業が脱炭素株へ急浮上:なぜ9割のアナリストが「買い推奨」しているのか?

皆さんは、三菱重工業と聞いて何を思い浮かべますか?


三菱重工業が注目を浴びています。異例の状況で、アナリストの9割が三菱重工業の株式を買い推奨しており、株価は26年半ぶりの高値を記録しました。
これには、防衛予算の拡大やロケットの成功だけでなく、気候変動対策に貢献する天然ガス発電分野の成長が影響しています。

長らくの間、三菱重工業に注目してきた機関投資家も驚くほどの「買い推奨」が相次ぎました。
9月のアナリスト12人中11人が買い推奨と評価し、これは驚異的な数字です。株価は1997年以来の高値を更新し、昨年末比では6割高まりました。

その背後には、大型ロケットの成功や防衛宇宙事業の受注増加に加え、欧州からの気候変動対策に適した事業としての認定があります。
欧州委員会の「EUタクソノミー」で、原子力発電や天然ガス発電が「適格」事業に指定され、特に天然ガス発電に注目が集まりました。

三菱重工業のガスタービンは市場で急成長し、大型ガスタービンの市場シェアで競合他社を抑えています。
アジアを中心に、石炭から天然ガスへの切り替え需要が高まっており、これが業績に寄与しています。

連結純利益も10年ぶりの最高水準を記録し、エナジー事業の利益が前年比76%増加しました。資産回転率も20年ぶりの高水準となり、環境関連事業の伸びが全体の売上高を押し上げています。

しかし、株価にはまだハードルが残ります。
三菱重工業は多岐にわたる事業を展開し、株価が実力を反映していないとの指摘もあります。ROEの向上や中量産品事業の採算性向上が今後の焦点となります。

また、ガスタービンの進化や水素タービンの導入計画も重要です。
これらの要因が今後の成長に影響を与えるでしょう。

三菱重工業は再編を進め、自身の収益性を向上させるために取り組んでいます。
上場来高値に到達するには、さらなる努力が必要かもしれませんが、株価が本来の企業価値を反映する水準に戻ることは期待されています。


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