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卵焼き

~いつものパン屋で店主と~

 来るたびと言ってよいほど、なかなか人を雇えないという話になります。彼は施設関係者なので、切実なのだけれど、おそらくこれからどこでもそういう話になるのだろうと想像が働きます。

 数日前も教員のなり手が少なくて採用試験の倍率が下がるばかりだとニュースが流れていました。また今日午前中の会議で、行政の某児童福祉関連の非常勤職員の応募が全くないので、同僚に紹介してほしいというお願いがあったと報告がありました。

 とにかく人と関わる仕事は、ストレスフルでブラックでやりがいを感じられない、と若い人からどんどん避けられる傾向が加速度を増しているようです。

 一方雇う側は、どうしても教員免許だ、社会福祉士だ、精神保健福祉士だ、保育士だ、となるのですが、それらの資格は、適性や能力や経験を測れるものではありません。また雇った後に、適切な指導やスーパービジョンがなされるわけでもなく、放置された後に疲弊してドロップアウトしていくのではないかと思います。

 それらの資格について

 店主 「そんなもんは、な~にも役に立たん!」

 私は、以前も半分そうなんだけれど、とはいえ・・・と思っていましたが、ずっと店主が抱える資格者の役に立たなさを聞かされ続けていると、もう頷かざるをえません。

 店主 「採用面接で、卵焼きを焼かせたら、その人がもっている力が大体測れる!」

 美味しい卵焼きがちゃんと焼ける、ということで、その人が物事を観察して、適切に判断し対応していける大元になるポテンシャルが確認できるので、後は必要なことを教えていけばよい、というのです。

 そうだな、と思いました。
 
 教員免許、社会福祉士、精神保健福祉士、保育士などの資格は、まだまだペーパーテスト主体で、現場での対応力を求められるものになっていません。それはとりもなおさず、現在の現場の能力そのものが劣弱に低下している証左でもあります。

 このマイナスのスパイラルをどうアップセットするのか、容易ではありませんが、ジジイは意外とポジティブに考えています。次の一手の作戦を練っております。


応援よろしくお願い致します。