見出し画像

うつ病患者の乳がん治療 〜医者が怖い

ちょっとタイトル変えてみました
記事書いてるうちになんで病気のエッセイやろうとしてたのか思い出してきました



お医者さんが怖い
正直これが今もわたしの根幹にある

乳がんと判明した後日、今後の治療の流れなどの説明と相談をしにクリニックに訪れた
母と姉と姉の旦那さんが付き添いで来てくれた
情けないけど一人暮らしのうつ病患者は家族しか頼れる先がない

わたし「ここは遠いのでできればもう少し近いところか行きやすい病院で治療を受けたいのですが…」
「たとえばA病院とかB病院とか大学病院とか」
医者「AとBには乳腺外科の専門医がいません。大学病院は研究が主なのでそんなありきたりのがんでは受け入れてもらえないと思います」

びっくりする話ですが本当にこう言ったんですよ


たしかにAとBには乳腺外科の医者は在中してないけど、生検検査の時には来ていた
点滴する薬はほぼ決まってるし、AもBも乳がん患者を受け入れてますとウェブサイトで表記していた
でもこの時の私たちはこのことを知らなかったのだ
大学病院だって地域医療を担うための病院なので普通のがんだって受け入れてる
それを知らなかったからこの言葉を疑わなかった
もっと調べていくべきだった
嘘言われたらちゃんと気がつけるように

なにより総合病院みたいな入院できる病院は抗がん剤投与の時、数日入院させてくれる
クリニックは点滴終わったら後は自宅なのだ
安心感が全然違う
とくにうつ病患者は入院させてもらったほうが断然いい
わたしは病院選びに失敗してしまった
どうか副作用が怖い人は入院できる病院で抗がん剤投与をしてもらってほしい

このクリニックに初めて来た時待合室の空きはこの病院のあり方を示していた

ここの医者は難がある

わたし「でもここは通うのに大変なんです、わたしは車を持ってないので家族に運転してもらうのも負担をかけるのでできれば通いやすいところがいいんです」
医者「抗がん剤投与は専門医がいたほうがいい。それって家族に気を遣ってるだけでわたしには樋口さんの本心だとは思えませんね!」
語気を荒げた医者はそっぽを向いてしまった
完全に気分を損ねたようだった

家族を配慮して何が悪いの?

だって家族に支えてもらえなきゃわたし一人では絶対無理
申し訳ない気持ちで抗がん剤治療中の半年間、不測の事態になったら家族にお願いして病院までおくってもらうの?
え、これってわたしのわがまま?
おとなしくここで治療を受けるしかないの?
情報が多すぎて処理できずに混乱した頭はただ不安でいっぱいだった

その後のエコー検査の時はちょっと時間がかかってしまい、医者が様子を見に検査室に入ってきて
「時間かかってるね、大丈夫?」とさっきの態度がうそのようにわたしの体をさすって労わってきた
態度が違いすぎて正直混乱した
え、なんで急にやさしくなったの?

不安の中帰宅の車の中で一番怒っていたのは姉だった

「医者としては優秀なんかもしれへんけど、人としては最低やわ!」


話を聞いてると、どうもわたしは途中の会話の記憶が抜け落ちていたようで、その時の医者の物言いも相当アレだったらしい
姉の剣幕に「わたしのせいで嫌な思いをさせてしまった」とさらに萎縮したわたしはわがままを言ってはいかんと自分の気持ちを封印してしまった


だが姉はそんなわたしの考えなど全く気が付かずに別の病院を探してアポをとった
「とりあえず話聞いてくれるって言うでここ行こに」
別のクリニックに行くことになった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?