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新嘗祭と「ごくろめえ」

こんにちは。
スクラムヒューマンパワー代表 日原 達仁です。

私の記事を読んでいただいて、ありがとうございます。

この記事は、11月23日、勤労感謝の日に書いています。
この日は、新嘗祭という日でもあります。
新嘗祭とは、その年の収穫に感謝して新穀を神様にお供えし、
来年の豊穣を願う行事です。
「にいなめのまつり」「しんじょうさい」と呼ぶこともあります。

日本書紀にも登場するほど古くから行われてきた行事で、
現在では全国各地の神社で11月23日に行われています。
本来は宮中の祭祀です。その内容は、
天皇陛下が天照大御神(あまてらすおおみかみ)をはじめ
八百万の神々にその年の新米をすすめ、めぐみに感謝し、
自らも一緒にお召し上がりになるというものです。

新嘗祭と対になっているのが、
祈年祭(きねんさい・としごいのまつり)です。
祈年祭はその年の耕作始めに五穀豊穣を祈る神事で、
かつては旧暦2月4日、現在では2月17日に行われています。
新嘗祭はもともと、旧暦11月の2回目の「卯の日」に行われていました。
現在でいうと12月上旬~1月初旬ごろです。

1873(明治6)年、新暦に移行するときに11月23日になり、
そのまま「新嘗祭」という祝日も生まれました。
戦後は、稲作だけではなく世の中をかたち作る
すべての勤労に感謝しようという思いから、
「勤労感謝の日」と名前が変わり、現代まで続いています。
勤労感謝の日は、現代の国民の祝日の中で、
もっとも長い伝統を持つ祝日のひとつといえます。

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昨日、お世話になっている農家さんに
今シーズンの「ごくろめえ」をしていただきました。

「ごくろめえ」とは、甲州弁で
働いてもらったお礼に飲食をふるまうことをいいます。
お年寄りは「ごくろ めー」と、独特のイントネーションで言われます。

今年度から、スクラムヒューマンパワーは
耕作放棄地・遊休地を活用し、醸造用ぶどう、東京ゴールドという
まだ新しい品種のキウイフルーツの苗を植えました。
予算もギリギリ、むしろ足りない中でのスタートです。

畑を開墾する様子をSNSで発信したところ、
活動を見てくれた農家さんから仕事の依頼をいただきました。
とんとん拍子に業務委託させていただくことが決まり、
それぞれの農家さんで桃、ぶどう、キウイフルーツを
作るお手伝いをさせていただきました。

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熟練の職人技をともいえる作業を間近でみることができ、
技術を教えていただくことができました。
お茶の時間には、楽しい話の中に仕事の奥深さを感じることができました。
いつもの笑顔溢れる楽しい話題から、家族のことなど、
親身になってお話できたことで、
農業、仕事の価値がより一層高まりました。
雨の日もありました。早朝から雷鳴が響いていたこともありました。
中止の判断も早朝4時ですから、早起きが身についてしまいますね。

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ある農家さんからは、山梨県で農業をやりたい人が
ここ数年増えてきているというお話を聞きました。
しかし、農業体験をしてもなかなか定着しない、
新規就農できる方は僅かだということです。
「体力と気力、そして経営にも強くないんだよね」と、話してくれました。
その農家さんも、10年前まで都内で
アパレルのお仕事をなさっていたそうです。
誰もが聞いたことがあるような、有名なアパレル会社です。
アパレルから農業にシフトし、
苦労してきた貴重な経験を話してくれました。
私はただ、うなずくばかりです。

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路地の農家さんがほとんどでしたので、
11月~3月までの期間は農業の仕事は減ります。
しかし、スクラムヒューマンパワーのメンバーはよく働いてくれたと、
新たな作業の依頼もいただきました。

来年度はスクラムヒューマンファームの本格的なスタートです。
まだまだ覚えることばかりですが、作るものも決まり、苗を注文しました。
私たちスクラムヒューマンパワーと
農業を始めたいという問い合わせも、ぼちぼち来ています。
まずは事業計画を立て、経営基盤を確立し、
働く人がやり甲斐と生活を安定できるように進めることが大切です。
すでに来シーズンの話ができて感謝しかありません。

私たちスクラムヒューマンパワーと一緒に、
山梨県の農業を盛り上げていきましょう!



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