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【ドラマ「大奥」感想第2回】斉藤由貴・春日局の「怖さ」が向かう先

NHKドラマ「大奥」の録画を週末に見ています。今回は、原作だと2巻になる家光時代へ。

リアタイで見た人たちがツイッターで「斉藤由貴の春日局が怖い」「狂気を感じる」と投稿していたので、覚悟はしていました。でも、本当に怖い!怖かった!!

春日局(歴史上の人物は皆そうですが)はいろいろな描かれ方をしていて、春日局を主人公にした大河ドラマ「春日局」だと、完全に春日局を健気な「善玉」とした脚本になっています。
逆に、お万の方視点の吉屋信子「徳川の夫人たち」では、徹頭徹尾ひどい人に書かれていたと記憶しています(うろ覚えなので、違っていたらご指摘ください😌)。
あと、曽野綾子も春日局の話を書いていて(タイトル忘れたけど)、かなりエキセントリックだったような。

でも、(私が見た狭い範囲ではありますが)ここ20年くらいの作品では、

・明智光秀の家臣の娘として生まれ、不遇な時期を長く過ごしたため、戦乱の世に戻したくないという平和への思い・信念が強い。

・家光に対して愛情深い(男女逆転大奥の場合、本物の家光の子である女将軍の家光(ちえ)にも)。

・本来の人間性は決して悪いものではなかったが、徳川の治める平和な世の中を保つために、手段を選ばない。結果的に、大奥で残酷な行動を重ねていく(特にお万に対して)。

という春日局像が割と見られる気がしています(男女逆転大奥はもちろん、男女逆転ではないフジテレビドラマの「大奥」でも、大和和紀「イシュタルの娘」でも)。

このドラマでも、3代将軍家光が赤面疱瘡で亡くなると、その死を対外的にひた隠しにするため、看取った医者を即座に殺します。有功(お万)を何が何でも家光の側室にするために、手段を選びません(お付きの僧侶を殺すとか、有功の精神的な苦しみには一切構わないとか)。

でも、先に「(上様の死が知られたら)戦乱の世に逆戻りじゃぞ」という一言が挟まれているので、真意を知った上でドラマが進むことになります。

にもかかわらず、やはり怖い。
20年近く前、TBSで同じ原作をドラマ化した時は麻生祐未が演じていたけど、その時よりずっと目が怖い。
麻生・春日局は怜悧な感じだったけど、斉藤・春日局はもっと情念がこもっている・・・気がする。

原作を読んでいるので、この先の春日局をだいたい知っているのですが、どう着地させるのか楽しみです。あと、春日局の過去シーンは出てくるのかとか。

(それにしても、第2回でここまでしか進んでいないということは、全何回放映なんでしょうね。大政奉還までやろうとしたら、このスピードだと1年かかりそうですが。でも、それだとしたらじっくり丁寧に描いてくれるということになるので、すごく嬉しい❣)

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