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どうしてモノを買う?比較優位から考える消費活動

こんにちは。ひいろです。
ニート生活によって悪化した生活習慣を改善したい、

でもこんな生活も好き。

今日は経済学の貿易論から
比較優位という考え方について書いていこうと思います。

はじめに

人間は古来から交易を活発に行ってきました。

それは現代も同じく、
世界中で貿易が行われています。

しかし、私たちはどうして
貿易を行うのでしょうか?

また、日々の生活においての交易について考えたとき
どういったものがあるのでしょうか?

相対優位

自給自足の生活か
得意分野に特化して交易をするか

どちらが得でしょうか?

リカルドモデルという貿易論のモデルではこの問に対して
比較優位という概念から解を導きました。

比較優位とは相対的に優位な分野であり
これより

すべてのモノの生産で他者に劣っていても、
相対的に得意な分野に特化し交易することで
より沢山消費できる

という考えに至ることができます。

貿易での比較優位

貿易において、
日本とベトナムで考えてみましょう。

また仮定として
双方、自動車とコメしか生産しておらず

日本は
自動車1万台の製造に1時間
コメ1万キロの製造に2時間かかり

ベトナムは
自動車1万台の製造に6時間
コメ1万キロの製造に3時間かかるとします。

図にするとこんな感じ。

比較優位

日本の方が自動車もコメも効率的に生産できます。
これを絶対優位と言ったりします。

しかし自動車とコメの生産時間を相対的にみたとき

日本はコメの生産をするためには
自動車生産の2倍の時間がかかります。

一方で
ベトナムでは自動車の0.5倍の時間でコメの生産が可能です。

この2倍と0.5倍を比べた時、
ベトナムの方が相対的にみたとき
コメ生産が得意である、つまり比較優位をもっています。

これより、日本は自動車にベトナムはコメに特化し
交易することで、より多く消費できるようになります。

具体的には、
まずは自給自足のとき

両国24時間の生産活動時間があったとして

日本は
自動車に16時間、コメに8時間

ベトナムはは
自動車に18時間、コメに6時間投入したとします。

比較優位2

こんどは比較優位に従って
日本は自動車に、ベトナムはコメに特化したとします。

比較優位3

合計が増えました。
このあとは、交易をすることでお互い多くの自動車、コメを消費することが可能となります。

組み合わせによっては、
特化することで、どちらかの生産量が減ってしまうときがありますが、
全体でみたとき、片方はそれ以上に増加しているので得だと言えます。

勘のいいあなたは、気が付いたかもしれません

現実世界では何か一つに特化することはなく
コメも自動車も両方生産しています。

これは、このリカルドモデルにおいて
生産要素が労働のみと仮定がおかれているからです。

しかし実際には
気候や天然資源など多くの生産要素が絡んできます。

これを加味した結果、
両方生産しつつも
得意な方を多めに生産するのが好ましい
となります。

これを説明するモデルをヘクシャー・オリーンモデルといいます。

日常生活の比較優位

この比較優位は私たちの生活に大きく関わっています。

例えば、レストランの店長はどうしてバイトを雇うのでしょうか?

店長の方が
料理にも詳しく、接客の知識もあるし
洗ったお皿を片付ける場所も熟知しており

バイトよりも確実に質の良い仕事をこなせます。
(絶対優位)

しかし、肉体的、時間的制約によって
店長一人ではお店を回しきれない時があります。

そこで、バイトを雇うことになるのですが、
この時に比較優位に基づいて仕事が与えられます。

レストランで一番専門性を発揮する分野は
調理であり、店長が比較優位をもちます

バイトはそれ以外の仕事に比較優位をもつといえます。
皿洗いや提供、いわゆるホールの仕事です。

この状況はつまり
賃金と労働力の交易だといえます。

最後に

時間と技術次第で、
私たちは個人レベルであらゆるモノを作ることができます。

しかし、比較優位の考え方に沿ったとき
全てを自分で賄うことは
非効率的なのです。

なので、私たちはお金を対価に交易を通じて
あらゆる消費活動を行っています。

そう考えた時
あなたが比較的得意なことは
他者にとって交換対象になりえるということ、

つまり仕事になるということ。

個人の嗜好の細分化により
ちょっとしたあなたの趣味や特技が
儲かる仕事になるかもしれません。

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