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渡辺ペコ著『1122』

おすすめされて読みました。1巻だけとりあえず読んでみようと思ったけど、読みすすめていったら、結局一気に3巻までダウンロードしてしまいました。

セックスレスで、夫の不倫を公認する夫婦を中心に描かれる人間模様の漫画です。

人間の気持ちって、本当に複雑で、面倒で、哀しいなあとも思うけれど、

私自身が、10代、20代、30代前半、そして36歳になった今、それぞれの年代に読んでいたら、全然受け止め方が違うはずで、

ひとつ言えるのは、登場人物全員の気持ちが分かるなあって思える自分のほうが、恐らくこの中の誰かを糾弾していただろう頃の自分より、絶対に好きだなってことです。


人の気持ちは縛れないんだなあっていうことは、いつしかのみこめるようになって、そんなことはお互い様なんだけど、そして人であれば当たり前のことなんだけど、

だから秩序を守るために、軽い縛りや、法的に認められる契約があったりするのだけれど、

もう人の関係を『縛れない』ことに、社会がもっとフォーカスしてもいいのかもしれない。

私というOSも、大分更新してきたつもりだったけど、少しだけ前に人と話した自分の結婚観も、この漫画を読んでいたら古い気がしてきた。というか、自分の望んでいることはもっと小さいことだなあと思った。

今良かったなあと思うのは、自分が好きなことや、やりたいことがあって、凄く楽しく生きられるようになったこと。

そういうものがなかったときは、パートナーの気持ちが自分に向いてるかどうかが、自分の価値みたいになってしまっていたけど、やりたいことがあると、全然違うところに気持ちが向いていく。

それがなんて生きやすいことなんだって思うようになったんだけど、結婚はまた別だと思っていた。

でも、人の気持ちが縛れないことや、パートナー次第で自分の価値が変わるなんてことがないのは、別に結婚しても同じで

そういうことにだんだん多くの人が気づいていって

もっと言えば、気づいていても暗黙の了解で言わなかった部分を、言葉にする人がどんどん増えていっている。

自分は普段から、いろんな価値観の人がいて然り!みたいに思っていたつもりだけれど、まだまだ偏っていた部分もあるんだなあ。

あと、恋愛や結婚って、政治や社会問題よりも、さらに個人的経験や感情に左右される部分があるので、なかなか共通の意識みたいなものを探り合うのは難しいんだけれど、自分の本当の気持ちもやっと分かった気がする。

以前はてなブログに結婚観を書いたら、知らない人からめちゃくちゃ説教されたけど、その時からも少し気持ちが変わった(より説教されそうな方向へ)。

そのうちまた踏み込んで書いてみたいです。

#1122 #渡辺ペコ #結婚 #不倫 #恋愛 #夫婦

いろいろな方にインタビューをして、それをフリーマガジンにまとめて自費で発行しています。サポートをいただけたら、次回の取材とマガジン作成の費用に使わせていただきます。