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大竹伸朗さんのトークを聞いて

現在、東京国立近代美術館において開催されている「大竹伸朗展」において、大竹伸朗さんのトークが12/17に行われており、その模様をYouTubeで拝見した。

https://www.youtube.com/watch?v=dvWfJdQ4xHI

つくりたいからつくる、そのシンプルさの積み上げ。1時間半のトークは、難しい話がひとつもないと思った。

作品は難解な感じがしてしまうのだけど、前情報が一切なかったとしてたぶん多くの人が感じるであろう第一印象「なんかわかんないけどとにかくすげえ」は、作品の後ろ側にある「ただつくりたい」の途方もない果てしなさを、そこに見ているんだろうなと思った。

村上春樹の小説を読んだ後に、自分の心の声が村上春樹語調になる病のように(なりませんか?笑)、大竹伸朗氏の作品に触れたあとは、歩きながら運転をしながら、社会の中に大竹伸朗っぽさを見出したくなる病にかかるなあと思っている。

そして、美術館サイドも思うところ、いろいろあるよなあなんてことも感じた。自分の周りを見ていても、たくさんの人がここを訪れたことをSNSで書いているので、ものすごく人気の展示だなあと思うけれど、とはいえ連日入場制限というわけでもないとは思うので、とにかく切に本当に貴重な展示だから、本当に観て欲しいんだ!!という気持ちも伝わってきた。

美術館にしろアーティストにしろ、大きな名前を見るとそれだけでもう、すごいんでしょう、順風満帆なんでしょう、開催すれば必ず人来るんでしょうみたいに思ってしまうけど、ほんとうにいろんな人の想いや苦労や多分不安なんかも、常に隣り合わせなんだろうなと想像した。

大竹伸朗展@東京国立近代美術館 は2/5まで。私も先月訪れたが、できることならもう一度行きたい。もう全く興味ない人にすら行ってみてほしい。
https://www.momat.go.jp/am/exhibition/shinro-ohtake/


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