筋トレガチ勢が振り返る筋トレのメリット〜筋トレは万人にとって最強のソリューションなのか?〜

いまの世の中は昔に比べて筋トレブームが到来している。パーソナルトレーニング形式のジムもだいぶ増えたし、ChocoZAPはすごい勢いで店舗を拡大している。
自分は2022年1月ごろから筋トレにハマりだした。最初は家でテキトーにトレーニングしていたが、筋トレYoutuberのパーソナルトレーニングを半年受けた結果、食事に気を遣い、ストレッチを入念に行い、週5のトレーニングを自らやるようになった。自分自身は自分のことをガチ勢とは思っていないが、世間から見れば筋トレガチ勢の部類に入るだろう。
およそ2年ぐらい筋トレをし続けた自分が、筋トレの価値とは何なのか、筋トレをやるべきと本当に言えるのか、やや批判的に振り返る。
まずは自分の筋トレ遍歴を話してみようと思う。興味がない方は見出しを4つほど飛ばしていただきたい。

遍歴1:筋トレを始めたきっかけ

2021年の末頃、11〜12月頃に突如として「運動したいな・・・」と思った。小学生から中学生までテニスをしたりと、それまで全く運動しなかったわけではないが、運動習慣は無いに等しかった。
とりあえず思いつきでランニングをしてみた。週に一度、気が向いたら走る程度。ただ寒い時期で風も冷たく、ランニングはあまり好きになれなかった。
そんな自分の運動欲をほどよく満たしてくれるのが筋トレだった。ランニングに比べて省スペースで、気候に左右されず、気が向いたらいつでも出来るし、短時間で心地よく疲労感も得られる。
最初はスクワットをよくやっていた。この頃「プリズナートレーニング」という本を見つけて、片足スクワットに憧れたりした(ちなみに今も片足スクワットは出来ない)。
筋トレを始めてからハマるまでは結構早かったように思う。気づけばダンベルを買い、トレーニングベンチを買い、パワーグリップを買い、プロテインとシェイカーを買い、EAAを買い・・・と、器具やサプリが増えていった。

遍歴2:筋トレが習慣化し、Youtubeで動画を見まくった

筋トレ自体が楽しくなり、Youtubeを見ては色々な種目に手を出すようになった。効いている感じがする種目をやるのは楽しく、効いている感じがわからない種目は好きじゃなかった。特に胸を鍛える種目が苦手で、ダンベルフライもダンベルベンチプレスも、効いている感じが全然わからなかった。
Youtubeで情報収集をするうち、毎日同じ部位をやるのは良くないとか、メニュー構成が大事だとか、そういった知識をテキトーにつけていった。自分でメニューを考えて、ほぼ毎日筋トレをしていた。

遍歴3:筋トレの師匠を見つけるまで

筋トレYoutuberをいろいろ見ていくうちに、kousukeという筋トレYoutuberを知った。「基本の種目が大事」と力強く言い放つ姿を見て「この人が一番信頼できそうだな」と思ったことをよく覚えている。
そのkousukeがオフ会を開くという。LINEで友達追加をして申し込む必要があるそうだ。折角なので参加してみることに。
オフ会は自分、kousuke、もう一人の参加者、という何ともビミョーな感じで行われた。パーソナルトレーニングを無料で受けられるというので、LINEから日程調整をお願いした。

遍歴4:コミュニティを通して筋トレも筋トレ以外も学び、大きな変化を体感した

kousukeのパーソナルトレーニングを受けて、ラットプルダウン(背中の種目で、上からバーを引くもの)などを教わった。今までよりも筋肉に効いている感じがして楽しかった。
パーソナルトレーニングを受けたとき、ボディメイクを学ぶスクールに入らないかと勧誘を受けた。半年で60万という金額に当初はやや引いたが、払えない金額ではなかったので入会してみることに。
ここでの学びは大きかった。kousukeから筋トレを学ぶだけじゃなく、志を同じくした筋トレ仲間ができて、仲間から面白い刺激をたくさん受けた。自分が知らない生き方をしている人と関わるというのは好奇心を刺激されて非常に面白い。
またkousukeのボディメイクスクールは、筋トレのことだけではなく、ビジネスの視点だとかモテ修行みたいなこともある程度学べる興味深い環境だった。kousuke自身が、ただ筋トレして体型をよくするだけのサービスではなく、お客さんの人生をよくするようなサービスにしたい、という意図から、このような仕組みになっているそう。
詳細は省くが、60万払う価値は十分にあったなと思えるぐらい満足する体験だった。この半年を通して、見違えるぐらいムキムキになった(ムキムキと聞いて皆が想像するほどではない)のはもちろんとして、姿勢が良くなったり、食事内容は体に良いものばかりになり、ゲームをダラダラと遊ぶ時間が減ったり、トレーニングが週4→週5に増えたり、髪型やオシャレに気を遣うようになったり(前は何も気にしていなかったぶん、変化の幅が大きいだけかも)、読書量が増えたりと、まあ社会的評価の得られそうな変化がたくさんあった。

筋トレのメリット=筋トレにハマりさえすれば社会的評価が多角的に高まる

筋トレのメリットとしてよく語られるのは「姿勢やスタイルがよくなる」「健康になる」「食事に気を遣うようになる」「運動習慣がつく」あたりだろうか。
ただこれらの効果は、あくまで筋トレにハマり、ボディメイクをすることにハマって得られるものである。重要なのは「ハマる」ということだ。

まず体型について。体型をよくするには、筋肉をつけて体脂肪を減らすことが必要だ。筋肉をつけるには健康的な生活、バランスの良い食事、筋トレの頻度とスキルが重要になる。これらは体脂肪を減らす上でも役に立つ。

次は姿勢について。姿勢を支える筋肉(大体は腹筋)をつけるのもそうだが、日々のストレッチをすることで体がほぐれ、巻き肩や猫背、反り腰といったカッコ悪い姿勢が改良されていく。なぜ筋トレにハマるとストレッチをするのかというと、筋トレには「体がほぐれていないと上手く筋肉を追い込めない」という種目が多いからだ。スクワット、ベンチプレス、ラットプルダウンといったメジャーな種目においても、どれもこれも実は柔軟性が大事なのだ。

食事について。タンパク質だけとって脂質を減らせばよい、というものではなく、炭水化物、タンパク質、脂質をバランスよく摂取することが求められる。炭水化物ひとつとっても、パスタより白米がいいとか色々ある(自分もしっかり理解しているわけではないのだが)。
食事内容だけではなく、長時間空腹状態にならないようにするとか、トレーニングの直前には食べないとか、時間の使い方といった点にも絡んでくるのが食事管理なのだ。

筋トレにハマった結果、より筋トレの効率を高めようとか、より体に良いことをしようとか、そういった欲望が湧いてきたら、その人は筋トレのメリットをかなり享受していると言って良いだろう。
筋トレブームが到来し、筋トレのメリットを多くの人が語る昨今、そこに自分は注意書きをつけたい。筋トレには大きなメリットがある(ただし筋トレとかボディメイクすることにハマった人はね)というカッコを。

筋トレなんて好きな人だけがやればいい

筋トレという行為を冷静に考えると、とても変な行為だ。
筋肉を鍛えるという目的があるから、対象の筋肉だけに負荷が乗るような姿勢をとり、筋肉の動きに沿った軌道を意識する必要がある。
生活する上でやる必要もないのに、重りを何度も上げ下げする行為は、はたから見ると滑稽でもある。重いものを扱うから自然と力んだ表情になる。自分もよく鏡を見ながら筋トレしているが、一生懸命にやりながら、必死になっている自分を滑稽に思う気持ちも確かにある。

遍歴の見出しで述べた通り、自分はもともと運動欲というのが何となくあった。筋トレはそこにハマっただけだ。
自分は長時間運動するのが好きではないが、長時間じっくりと一定のペースでランニングをするのが楽しい人もたくさんいる。ランニングを楽しんでいる人に「そんなのいいから筋トレやりなよ!」と言うのは無粋すぎる。
「筋トレは最強のソリューションだ」なんて言葉もあるが(自分の大好きな本のタイトルでもある)、どんなソリューションも万能ではなく、合う人と合わない人がいるということを忘れてはいけない。

自分にとって筋トレしない生活というのは今では考えられないが、筋トレという行為自体がものすごく好きなわけではないと思う。
例えばあと一時間で死ぬとしたら、筋トレはやりたいことの選択肢にすら入らないだろう。
また一部の人は一日のうち2〜3時間ぐらいトレーニングしていることもあるらしいが、自分はやるとしても90分以内には終わらせたいと思っているタイプだ。

「〜した方がいい」と安易にいうことの無責任さ

筋トレをやることのメリットはたくさんある。特に現代人の生活は、何も意識しなければ勝手に太っていくし、勝手に不健康になるように出来ている。筋トレはそこに対して十分有効なソリューションになりうる。
ただ、だからといって「あなたも筋トレやりなよ!」とテキトーに人を誘うことには賛同しかねる。筋トレをすすめる人にとっては有効なアプローチであっても、それが全ての人に対して有効であると一概に言うのはやや乱暴ではないだろうか。
自分は友達に対して「筋トレ楽しいよ」とはいうが「筋トレした方がいい」とは言わないようにしている。最近は友達が筋トレに興味が出てきたと言ったので、オススメの種目、トレーニングフォーム、ストレッチ、などを教えたりしている。

最後に

まとめとしては「筋トレは現代人にとって有効なソリューションではあるが、万人に最適のアプローチであるというわけではない」ということだ。
ただ、筋トレが自分の人生を大きく変えたことは確かであるので、筋トレにハマる人が増えたらいいな、という思いはある。
もし筋トレに興味が出てきたら、まずは誰か周りの人に聞いてみることをオススメする。できれば自分がなりたいスタイルを維持している人に聞くとよい。ジムで周りの人を見ていると、ぜんぜん筋肉に効いていなさそうなフォームでがんばっている人が結構多く、悲しい気分になる。教わる人は選んだ方が良い。

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