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蚊について

【蚊】
 
 蚊は、地球上で最も人間を殺している生き物です。「マラリア」「デング熱」など、蚊が媒介する感染症によって、年間約72万人以上が亡くなっています。マラリアは「アフリカ」、デング熱は「東南アジア」「南米」が中心です。蚊は、ハエ目カ科に属する昆虫で、日本には約110種がいます。そのうち、人の血を吸うのは約3割程度です。一般的に、蚊には「ヒトスジシマカ」と「イエカ」の二種類がいます。
 ヒトスジシマカは、主に日中に活動する蚊です。よく山地や里山にいるため、通称を「ヤブカ」といいます。ヒトスジシマカの活動期間は、5~11月です。イエカは、夜に活動するため「夜の蚊」と呼ばれています。夜中に家の中で、耳障りな「ブーン」という音を出す最も一般的な蚊です。活動時間は、ヒトスジシマカより、長いとされています。だいたい4~11月に活動しますが、最盛期は夏です。メスの産卵回数は、20~40回で、約10ヶ月ほどで卵から成虫になります。

【性質】
 蚊は、約20~30度の気温を好むため、主に夕方から朝にかけて活発に活動します。ちなみに、30度を超えると、あまり活動しません。蚊は、羽が濡れると飛べなくなるため、雨の日は、物陰に潜み活動しなくなります。また、風が強い日も見かけません。風に流されると、うまく飛べないからです。
 通常、蚊は、花の蜜や樹液などの糖分を餌としています。人の血を吸うのは、繁殖期の交配済みのメスだけです。メスは、卵を産むため、栄養豊富な人の血を吸おうとします。ちなみに、オスの蚊は、血を吸いません。蚊が、皮膚に着地してから、吸血の姿勢をとるまでの時間は、0.2秒ほどです。また、蚊の針は、皮膚の痛点をうまく避けるため、人間は痛みを感じません。そのため、気づいた時には、刺されています。
 蚊に刺された時のかゆみの原因は、唾液によるアレルギーです。その唾液には「抗凝血作用物質」が含まれおり、血を固まらせないようにしています。刺された時の対応は、掻かずに殺菌、消毒することです。掻かないように、絆創膏を貼るのも一つの手だとされています。



【対策】
 
 蚊は「二酸化炭素」「体臭」「熱」によって、人間を感知しています。蚊が、一番先に感知するのが、息を吐いた時に出る「二酸化炭素」です。約10m離れていても、それに気づくとされています。「体臭」の原因となるのが汗です。そのため、汗をかいたら、すぐに拭いた方がよいとされています。最終的に、蚊が人間を識別するのは「熱」によってです。蚊は、周囲よりも、温度が高いものを生き物として認識しています。お酒を飲むと、蚊に刺されやすくなるのは、体温が上昇し、二酸化炭素もたくさん出すからです。
 蚊は、草の陰や湿っぽい場所を好むので「選定」や「草むしり」をすることが、防虫対策になります。流れのない水溜りが、蚊の産卵場です。家の周りに水たまりがなければ、卵を産めなくなります。蚊は、成虫しても、わずか1ヶ月しか生きられません。そのため、増やさなければ、自然といなくなります。家で、蚊よけ対策を重点的にやる場所は、侵入経路である「窓」「網戸」「玄関」などです。そうした場所に、蚊が嫌がる「ハッカ」「ユーカリ「ハーブ」などの匂いを置けば、よい蚊よけになります。

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