見出し画像

食卓ひとつ、世界はまわる*3ヶ国目:デンマーク*

飛行機のチケットも、大きなバックパックもいらない。
片手にプライパン、もう片手にフォークを持って。
鮮やかなテーブルクロスをひいてロウソクを灯す。
目を閉じて、おいしい香りで心をいっぱいにしたら、そっと瞼をひらく。
そこには歴史と文化がつまった、遠い国の料理が並ぶ。

たったこれだけで私たちは、
この小さな食卓の上でまわっている世界を、旅することができる。

様々な国の料理を作り、食卓の上で旅をしようというこの企画。

韓国のお次は、デンマークにやってきました。(って、イタリアからの韓国からの、またヨーロッパの方戻るんかーい!)

私は、デンマークが大好きです。行ったことはないのですが。おそらく、行ったらもうそこに住みたくなると思います。

暮らし方や住まい方、食器やライティングや家具のデザインなど、どれをとっても温かみとデンマーク流の生き方のエッセンス的なものが感じられて、愛おしい。

とは言いつつも、いざデンマークの料理ってなに?と考えてみると何も浮かんでこない!Fika?それはおやつタイムだよな。サーモン?それはノルウェーか。

と考えつつGoogle先生に聞くのですが、ぜんっぜんレシピが出てこない!みんな!デンマーク料理に興味持とう!

TABIPPOの記事を参考に、今回は作ることに。

1品目:エゲケー

エッグケーキ。的なものらしいこちら。スパニッシュオムレツのような作り方ですが、ニシンが入るのがデンマーク流なのだとか!

Google先生に聞いてもレシピが出てこないので、スパニッシュオムレツにイワシ(ニシンと兄弟だからね)を入れる形で再現してみることに。

卵を4つも使う、贅沢なオムレツ。

玉ねぎやほうれん草、トマトなども入っているので健康的だなあ〜という印象です。さっぱりしているのだけど、イワシの存在感があって「急にデンマーク感でるね!!」と興奮する私たちでした。

半ば想像で作ったので、本場デンマークで食べるのが楽しみです。

2品目:コッグ・トースク

鱈にマスタード入りのホワイトソースをかけていただくこの料理。ニューイヤーズ・イブに出てくるほど、デンマークでは定番の料理なのだそう。

今回はホワイトソースも手作りしてみました。小麦粉とバターを練ってミルクを入れていくだけって、全然簡単じゃん!缶のソースを今まで買っていた私は一体...

ここらで、恒例の歴史お勉強タ〜イム!
(日本史専攻だったとはいえ)世界史でデンマークという単語はほとんど聞いたことがない。そもそも、WWⅠとかWWⅡとかに参戦していたのだろうか?ってちょっと気になりません?

調べてみると、デンマークは両方の戦争において中立国だったそう。ドイツと国境を接しているので、WWⅡではドイツ軍の進駐を認めおり、ドイツが劣勢になると市民軍と争いが勃発したそうですが、戦争に参加したということではないのだとか。

なぜ中立国の立場をとっていたかというと、1848年ごろのホルシュタイン戦争で国の領土を大きく失ったから。その苦い経験から、その後の戦争には参加しなかった、というのが大まかな要約です(多分)。

はあ〜おもしろ!世界大戦2つに参加していないのは、その前に失敗した経験があるから。デンマークってすごい国だよなあと思っていましたが、そのデンマークでさえも失敗から学び、タイミング的に他の国よりも先に中立を選んだのですね。

おもしろすぎて料理が冷める。

3品目:スモーブロー

デンマークといえば、スモーブロー!らしい。
ライ麦のパンに、サーモンやお野菜をのせていただきます。

サーモンクリームチーズ、タマゴサラダ、モッツアレラチーズの3種類をつくってみました。

絵になるね!

そして、普通のオープンサンドと一味違っておいしい!
家の近くに本格的なドイツパンのお店があり、そこでライ麦100%のパンを購入しました。デンマークはドイツと隣接しているので、おそらくその影響からスモーブローはライ麦パンなのでは?

しっとりしていて、意外とお腹にもたまります。

私たちのHygge(ヒュッゲ)

日頃から、夜ご飯が終わると明るいライトは消し、ろうそくと弱めのライトで過ごしている我が家。

ろうそくの灯で本を読んだりしていると、不思議と世の中の時間の流れとは別の、「自分の時間」を過ごしているような気持ちになることができます。

あまーいお菓子を少しづつ食べながら、好き好きに時間を過ごします。

デンマークではHyggeと呼ばれるこのような過ごし方は、日本ではちょっとブーム的に取り上げられていますが、もっと当たり前になってもいいのかな、なんて思います。

テレビもiPhoneも消して、ろうそくの火を眺める。

こういう時間は、SNSにアップするのもツイートするのも物足りないようなシーンですが、だからこそ、そんなことを気にする必要もない。

自分が幸せだと感じれば、それでいい。

そんなシンプルな時間です。

いつか、デンマークに行ってそういうことを生まれた時からしている人々とお話してみたいな〜〜

さてさて、明日はどこに向かうかな。




言葉で、日々に小さな実りを。そんな気持ちで文章を綴っています。