見出し画像

「優しさは返ってくる」と言うけれど

こんにちは。
社会福祉士、精神保健福祉士のぽこです。


◇あの人はなぜ優しいのか

皆様の周りに、”本当に優しくて心穏やかな人”はいますか?
あの人はなんであんなに優しいんだろう・・・と囁かれる人。
そんな、仏様のような人と時々出逢います。
今日は、優しい人について考えてみます。

・「優しいね」と言われてもピンとこない

先日、同僚の恋愛相談にのっていた時のこと。
同じ部屋の中で話を聞いていた上司が、私に対して
「今の言葉、優しいね」
と言いました。
同僚も「俺もそう思った」と言ってくれましたが、発言者の私一人だけピンと来ていません。
私は、その言葉を特別優しい発言だとは思わなかったのです。
思い返してみると、今までの人生の中でも同じようなことがありました。
私は何とも思っていないことでも、相手からすると「何でこんなことしてくれるの?」と疑問に思うほど優しい言動なのだそうです。

・優しい言動の源流

周りから見た私の”優しい”言動は、どこから来ているのか?
そんな疑問が出てきました。
そして考えてみると、私が今まで多くの優しい言動を受け取ってきたからなのではないか?という一つの解が出てきました。
思い返してみると、私はよく母に対して「何でこんなに優しいんだろう」と感動することが多々ありました。

「久しぶりにスイートポテト食べたい」
なんて呟いただけで、翌日のお弁当に手作りのスイートポテトを入れてくれる。
寒い冬の日、バイトで帰りが遅くなった私の布団の中にはいつも暖かい湯たんぽが入っていました。
塾で帰りが遅くなる日には、食卓に夕食のセットが置いてあって、あとは温めるだけで食べられる。

そんな日常的な優しい行動に溢れた母。
普段の言葉も優しく暖かい言葉並びでした。
私はそんな母からしてもらったことを、自然と他の人にもしているだけなのだと思います。

・してもらったことしかできない

私は、人は誰かからしてもらったことしかしてあげられないのだと思います。
誰かに話をじっくり聞いてもらった経験をしているからこそ、その心地良さがわかる。
だからこそ、大切な人の話をじっくり聞くことができる。
誰かに暖かい言葉がけをしてもらったからこそ、どんな言葉が人を救うのかわかる。
そんな人だからこそ、人の助けになるような言葉を使うことができる。
そう思います。
母から日常的に優しく大切にされたからこそ、私もまたきっと周りの人を大切に扱うことができるのです。

・その相手は誰でもいい

よく、親子関係がうまくいかなかった人が子育てをすると、うまくいかないことが多い傾向にある、といった話を聞きます。
一理ありますが、その結果だけではないと強く感じます。
親子関係がうまくいかず、親から大切に扱われなかった。
だから自分の子どもにも優しくいれない。
そのイコール関係は、絶対ではありません。
親から大切にされなかったとしても、友人や先生、パートナーや赤の他人でも、誰かから大切にされる経験さえしていれば良いのです。
誰かから受けた心地よい扱いを、違う誰かに返すことができます。
必ずしも同じ関係性の中で心地よさを見つけなくても良いのです。
つまり、誰かから優しい言動を受けた時、「今自分が受けた優しい言動を他の誰かに返そう」という意識こそが社会を暖かく優しくするのだと思います。

・優しさは返ってくる、と言うけれど

よく、「良い行いは返ってくる」「優しさは巡り巡って自分のところに返ってくる」と聞きます。
そしてその考え方は、どこかスピリチュアル的に捉えられやすいものです。
しかしその考え方、私は理にかなっていると思います。
自分がされた優しい言動は、誰かから受け取ったもの。
と言うことは、たまには自分が与える側になっても良いのです。
自分がした優しい言動を受けて誰かがまた誰かに優しくできる。
そうすることで広がっていくと言うのは、とても現実的な考え方ではないでしょうか。
優しくすることに意味づけも何もする必要はありません。
しかし、自分の優しい言動は誰かから受けたものに影響を受けていると言うこと。
自分の言動もまた、誰かの優しさの源流になりうること。
そのことを頭に置いておいても、損はありません。
ぜひ今日1日だけでも、誰かから受けた優しい言動を思い返して、誰かにそれを返してあげてください。
気持ちの良い1日を送れるかもしれません。

では、また💐


いいな!と思ってくれたら、ぜひサポートをお願いします!! いただいたサポートは本業、発信活動のために使わせていただきます。 皆様の温かいサポートがとても嬉しいです。ありがとうございます!