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今年の1本目

今年の1本目、ゴジラ-1.0、観ました。

ゴジラとは、痛快な怪獣退治の映画である。きっとそんな認識で映画館にやって来た後ろの席の男の子は、退屈して「映画まだ終わんないの?」とグズります。

−1.0は、ただの怪獣映画ではありません。戦争で壊滅的な状況になった日本がゴジラによって更に悲惨な状況に陥る中、立ち上がる人人を描いた映画なのです。

戦争の傷から立ち直り未来を切り開いていく日本人の共通敵としてゴジラが配置されています。けれど言い換えれば、それがゴジラである必然性もありません。

第1作より時代を遡って描かれる−1.0からは、ビキニ環礁の核実験に着想を得て誕生した、核の落とし子たるゴジラの核心が抜け落ちてしまった気もします。

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