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今年の7本目

今年の7本目、ANATOMIE D'UNE CHUTE、観ました。

仕事で挫折を味わっている夫は、作家として成功している妻を「お前に人生を奪われた」と責め、妻は、被害者面する夫をなじり、激しい口論になります。

翌日、人里離れた山荘で夫が転落死し、妻に殺人の疑いが掛けられます。裁判では、夫婦の間の確執を切り取った証言や証拠によって妻が窮地に立たされます。

解剖とは「事物の条理を細かに分析してこれを研究すること」。辞書は、そう説明します。けれど、切り刻まれた事実は、むしろ条理を見えづらくもさせます。

結局、あちこちに散らばった不確かな要素を組み合わせて判決が下されます。「何が真実か」ではなく、「何を真実として選び取ったか」の結果として。

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